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「ずっとキスをして、スキンシップが多くなる」男性ファンが多かったが、今は…TWICEサナ27歳が韓国でみせた“変化”〈現地記者が解説〉

文春オンライン / 2024年7月21日 17時0分

「ずっとキスをして、スキンシップが多くなる」男性ファンが多かったが、今は…TWICEサナ27歳が韓国でみせた“変化”〈現地記者が解説〉

大阪府出身のサナ ©時事通信社

〈 「韓国での成功を捨てた」とも言われたが…TWICEサナ(27)に向けられた韓国での“リアルな視線”〈現地記者が解説〉 〉から続く

 今年でデビュー9周年を迎える9人組ガールズグループTWICE。韓国人5人、日本人3人、台湾人1人で構成されるメンバーの中でも、日本人のサナ(本名:湊﨑紗夏)は韓国で、ファンのみならず大衆からも人気を集めている。彼女が支持される理由、そして韓国で起きたある変化とは……?(全2回の後編/ はじめから読む )

◆ ◆ ◆

サナが担当した象徴的な「キリングパート」

 サナはデビュー前から、「セクシーキューティー担当」としてその可憐なビジュアルと特徴的な甘い歌声で、グループで唯一無二のポジションを獲得していた。音楽活動においては特徴的なフレーズを担当し、注目を集めた。SNSなどで話題になることを狙ったのだろう。結果は100%成功だった。

 TWICEの曲で「キリングパート」(Killing Part:楽曲の中で、特定の振り付けや中毒性のあるリフレインのように聴衆に強い印象を与えるフレーズ)を多く担当するサナは、カメラのワンショットを受ける度に大衆の好奇心を強く刺激し、一気に知名度を上げたのだ。

 たとえば、サナが担当する「CHEER UP」のキリングパートは象徴的だ。彼女の歌う「シャシャシャ(Shy Shy Shy)」は2016年の「CHEER UP」発売時点での、韓国で最も有名なミーム(インターネットで流行する用語や行為)の一つに挙げられるだろう。サナの発音と、照れたような振り付けと表情が「かわいい」という理由で、またたくまに流行した。

 実はこのパートは、当初サナではなく別のメンバー・ダヒョンが担当するはずだったという。楽曲を手掛けた音楽プロデュースチーム「Black Eyed Pilseung」のラドがインタビューで明かしている。内容はこうだ。

「このパートは大ヒットする」 

〈(ダヒョンはレコーディングの)当時喉の調子が悪かった。それで、サナが歌うことになったのですが、思ったより自分のモノにしてくれた。当時、僕は会社で「このパートは大ヒットする」と言っていました。(韓国のタレントのキム・グラのYouTubeチャンネル「グラチョル」より)〉

 このパートの爆発的なヒットを、サナが生み出すということを、当初事務所が全く意図していなかったということからも、サナ個人の知られざる力量が窺える。

 ビジュアルとコンセプトを自分のモノにする力をもって、知名度をまたたくまに高めたサナは、さらに、バラエティ番組への出演によって人気を盤石なものにしていく。

サナの持つ「優れた共感能力」でファン層に変化が

 明るく、かわいらしく愛嬌たっぷりなサナのキャラクター性。そこに、メンバーたちとの仲睦まじい関係性が加わり、まずはファンを中心に注目を集めていった。続いて、バラエティ番組などの出演する映像コンテンツが増えていくにつれ、彼女の人間的な魅力に焦点が移り、大衆へのアピールにも成功した。

 サナのバラエティスキルの特徴は“反射神経の良さ”とも言えるだろう。型にはまったリアクションではなく、状況が変わる度にそれに合わせて適切な反応をし、相手の話に耳を傾けて深く共感する態度が、大衆に好感を与えたのだ。

 実際にONCE(ワンス:TWICEのファンのこと)の多くは、サナの魅力ポイントとして、いろいろなゲストが出演するトーク番組で彼女が見せる「優れた共感能力」を挙げる。デビュー当初、サナのファン層は圧倒的に男性比率が高かったが、サナの内面の魅力が知られるようになった2017~2018年頃から、女性ファンが次第に増え始めた。

サナ1人のための番組も製作された

 こうしてサナの人柄は、男女から高い支持を得ていった。そのことは、彼女1人のためのバラエティ番組製作にもつながった。3月28日から6月6日までYouTubeチャンネル「イルイルチル(117)」を通じて放送された「サナのスペシャル冷蔵庫インタビュー」だ。

 サナの番組は、YouTuber兼タレントのDEX氏がMCを務めたウェブ番組「DEXの冷蔵庫インタビュー」のスピンオフとしてつくられたが、もともと、2023年9月にサナが本編のゲストとして登場した回が大きな反響を呼んでいた。MCのDEX氏は「サナのファンだ」と公言しており、サナとの対面に思わず顔を赤らめる様子や2人の微笑ましいやりとりが話題になったのだ。

「とりあえずはずっとキスをして…」赤裸々トークも披露

 番組内でのサナのトーク内容も注目を集めた。たとえば、「お酒を飲むとどうなるのか」と問われた際には、「とりあえずはずっとキスをして、スキンシップが多くなる」「好きな人に電話をしてしまうけど、そのことを覚えてない」と明かし、理想のタイプについては「男らしい人。普段は冷たく見えるけど、笑うとすごくかわいい人」「(今まではこういうことを)あまり言ってないけど、(デビュー)8年目だから、もう私の自由だから」と返してみせた。

 優れた共感能力で相手に合わせつつ、自身の等身大の姿をみせることで場の空気をつくることができるサナ。すでに「バラエティスキルの高いキャラクター」として認められつつあった彼女だが、初めてMCを務めた番組でも、毎回100万回以上の再生回数を記録して、その人気と実力を証明した。

「外国籍の芸能人」から「サナ」という個人へ

 歌唱力、ダンススキル、ビジュアル、そしてバラエティスキルの高さと、韓国の芸能界で“オールラウンダー芸能人”として少しずつ頭角を現しているサナは、「もはや日本人ということを忘れるほど、彼女の存在に慣れた」と評されることがたびたびある。

「外国籍の芸能人」という枠組みを越えて、「サナ」という個人が注目されるようになったと言えるだろう。彼女が活躍できる分野も、彼女を思う存分起用できる領域も、以前よりさらに広くなったと言われている。

 放送業界のある関係者は「韓国で長い間活動したとしても、外国籍である芸能人には常にレッテルが貼られてきた。韓国語の実力が足りなくても、活動初期であれば、慣れない姿に親しみを覚えて人気を得ることもあるが、数年経っても変わらなければ“外国人だからこうだろう”といったステレオタイプ的なキャラクターとして見られてしまう。特にアイドルの世界ではまだこのような偏見が残っている」と指摘する。

 その上で「TWICEが確固たる地位を獲得し、サナのように日本人メンバーのソロでの活動も注目されるようになってから、韓国の大衆が抱く外国籍メンバーへの見方が大きく変化した」と付け加えた。

 おそらく後輩グループの日本人メンバーも、TWICEをロールモデルにするのではないか。サナの人気の理由とは、単純にキラキラ輝くアイドルとしての成功だけでなく、韓国の大衆がこれまで持っていた先入観を覆した存在になったことにあるだろう。

翻訳=金敬哲

(イ・テジュ,金 敬哲)

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