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「都内でも最強クラスのコシでは?」360杯のうどんを食べ歩いてわかった“東京のうどん店ベスト5”

文春オンライン / 2024年8月1日 11時0分

「都内でも最強クラスのコシでは?」360杯のうどんを食べ歩いてわかった“東京のうどん店ベスト5”

小宮山雄飛さん

 冷凍うどんで有名なテーブルマークのホームページに「 東京うどん日和 」という企画があります。冷凍うどんにとことんこだわるテーブルマークが、東京のうどん文化そのものを盛り上げようと、都内の美味しいお店を紹介するページで、2011年に始まって以来13年、90店舗360種類ものうどんを食べ歩いて紹介している、もはや東京のうどんデータベースと言えるほどの情報量をもつページです。

 ここで初めて公表するのですが、実はこの記事、すべて僕小宮山雄飛が(覆面で)食べ歩いて書いたものなんです!

 そんな僕が、90店舗訪れた中でも、今おすすめするお店をご紹介します。(※各店のメニューや価格などは取材時/更新時のもので、現在とは異なる場合があります)

◆ ◆ ◆

都内90店舗を食べ歩いて選んだ、東京のうどん店5選

(1)「慎」 かしわ天ざるうどん

 くるりときれいに巻かれたざるうどんが特徴。

 麺の周りがつやつやに輝いてますが、見た目通りのつるっとした食感で、するすると入るんだけど、噛めばしっかりとあるコシ。

 正統派の美味しさというか、一つ一つの工程をしっかりと行なっているであろう、ベーシックな讃岐うどんの魅力がつまった一杯です。

(2)「切麦や甚六」 釜揚げ・釜たまコンビ 明太子トッピング

 間接照明のオシャレな店内、器や盛り付け方にもセンスの良さが窺われて、食べる前から「ここは絶対美味しいはず!」と期待してしまう。

 ありそうでなかった、釜揚げと釜たまを両方味わえるコンビメニューは、お盆の上に定食のようにきれいに配置されて出てくるのも嬉しい。

 冷水で締めないので、やさしい口当たりのうどんを汁につけて一口。

 さらに玉子に絡めて、明太子を混ぜて、釜たま状態で一口。

 どちらも小麦粉の優しい味わいが口いっぱいに広がって、あっという間に食べきってしまう美味しさです。

東京のカレーうどん文化を牽引してきたレジェンド店

(3)「こんぴら茶屋」 トマト牛かれーうどん(ホット)

 とにかくカレーが濃厚!

 麺を持ち上げるとずっしりと重みを感じます。

 食べてみるとびっくり、カレーの存在感に負けないだけの出汁の旨味がある。

 カレーうどんの出汁は、カレーに負けない様にと、通常の2倍のいりこを使ってるんだとか。

 これぞカレーうどん界の横綱級の美味しさ。

 東京のカレーうどん文化を牽引してきたレジェンド店です。

(4)「五代目 花山うどん」 銀座店 鬼釜

 約5cmある幅広の「鬼ひも川」が名物のお店。

 ひらひら食感の秘密は、幅5cmに対して、厚さは1mm程度という驚きの薄さ!

 この対比が、他では食べられない魅惑の食感を生み出します。

 ひとまずは汁をかけて麺だけを食べて、そのぴらっぴらの口当たりを楽しみます。

 あとは玉子やお肉とからめて食べれば、新たなうどんの魅力を感じること間違いなし!

(5)「麺匠 釜善」 とりちくわ天うどん(ひやひや)

 博多うどんのだしと讃岐うどんの麺を合わせたハイブリッドなうどん店。

 とびうお(アゴ)を中心に丁寧にとった出汁は、澄んだすっきりとした味の中に、しっかりと魚介の旨味を感じる。

 その一方、麺は都内でも最強クラスでは? というくらい、コシが強い。

 太めの麺を思いっきり頬張って、ワシワシと噛み切ると、小麦の美味しさと出汁の旨味が渾然一体となって、最高の美味しさになります。

 うどんはコシ! という人も、うどんは出汁! という人も、両方納得できる名店です。

覆面でうどんを360杯食べ歩いた理由

 もともとこの連載は、僕が企画して、うちの事務所でページ制作をしているんです。

 であれば最初から「ホフディラン小宮山雄飛のうどん日和」みたいなことで、顔を出してやってもよさそうですが、連載が始まった13年前ってまだミュージシャンが食を語るということが一般的じゃなかったんですね。

 今だったら、グルメ系の連載も沢山やってますし(文春オンライン<じゃない方のグルメ>もよろしく!)、カレーレシピ本も3冊出してるくらいですから、普通に名前を出してやると思います。

 ただ、13年前に、しかも冷凍食品メーカーのホームページで、ミュージシャンがうどんを食べ歩く企画というのは、一般的に違和感の方が大きかったんです。

「なんでミュージシャンが、うどんの連載やってるの?」っていう反発というか、見え方の方が圧倒的に多そうだった。

 でも、僕はどうしても自分が参加して、食べ歩きたかった(ただの食いしん坊ですね)。

 そこで、たどり着いた結論が、名前を伏せて純粋にライターとして参加すればいいんじゃないか! と。

 もともと、自分の名前を出したくて企画したわけじゃありません。

 純粋に、東京中の美味しいうどん屋さんを応援しようという企画です。

 そしてもっと純粋に、自分が食べ歩きたくて出した企画です(笑)。

 だったら、名前を出さずにただのライターになればいいんだ! というわけです。

取材時に何度もお店で驚かれる!

 お店の方にも事前に「ホフディランの小宮山雄飛が」と伝えるわけじゃないので、僕が行っても気づかない店主さんもいれば、中には「え!?」と混乱される店主さんもいました(笑)。

「なんでホフディランさんが来たんですか!?」

「CD持ってますよ!」

 などと声をかけてもらえることもあり、なんだか不思議な空気でそれはそれで可笑しかったです。

身元がバレても取材はしっかり

 ホフディランだと身バレする場合があっても、あくまでこの日は純粋なライターですから(笑)、取材はしっかりしました。

「粉はどこ産ですか?」

「加水率はどのくらいですか?」

「出汁はなにでとってますか?」

「ご主人はこちらを始める前はなにをされていたんですか?」

 いつもは取材される側ですが、この連載では完全に質問する側です。

 素材や作り方のことはもちろん、ご主人の料理人歴や、普通じゃ聞けないそれぞれのお店の裏事情や経営の苦労話まで、さまざまなことを取材という形で伺いました。

 テレビや雑誌で、あくまでタレント側としてお店を訪れる時って、出てくる料理を食べて「美味しいですねー!」とかって感想は言いますけど、ご主人とそんなに詳しい話はできないですし、まして裏話みたいなのは聞けないですからね。

 そういう意味では、この取材で店主さんと直接話したり、内側のこともしっかり聞いたりできたことは、食の世界の知識を得る上でとても役に立ったと思います。

最後まで名前は明かさず…

 そういった取材を元に記事を書きますが、執筆・原稿制作もすべて僕自身がやっていました。

 この企画に限らずですが、僕は自分の連載はしっかり自分で構成して、自分で書きたい人なんで。

 そしてできあがった文章に、ライター名をつけることもなく、純粋なうどん屋さんの紹介記事としてページを公開する。

 そうやって、僕自身はまったく表に出ないまま13年間連載をやってきました(笑)。

 そういう意味では、ホフディランだからとか、小宮山雄飛だからとかって要素なしに、13年間人気コンテンツとして読まれてきたのは純粋に嬉しいですね。

 ライター冥利につきます(笑)。

(小宮山 雄飛)

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