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「パートナーが一晩中セックスしていて寝られない」と解散に至った女子ペアも…オリンピック選手村の“知られざる性事情”とは

文春オンライン / 2024年7月30日 17時0分

「パートナーが一晩中セックスしていて寝られない」と解散に至った女子ペアも…オリンピック選手村の“知られざる性事情”とは

パリ五輪の選手村 ©getty

「セックスはオリンピック精神だ」 。ある金メダリストは、米CNNの取材に答えて、こう宣言した。

 世界最大のスポーツの祭典たる五輪だが、選手たちが「夜のオリンピック」に励んでいるといった疑惑も毎回話題になっている。主な理由は、委員会によるコンドームの大量配布。今回のパリ五輪の選手村では、約1万4000人の選手とスタッフに対して22万個もの避妊具がくばられる。 

「それまでの人生分以上の性交をした 」と語る選手も

 配布がはじまったのは、1998年ソウル五輪とされる。その後、7万個を用意しても足りなくなった2000年シドニー五輪以来、配布数は10万をこえるようになった。 

 公式的に、避妊具は啓発用だ。世界中の選手がコンドームを持って帰れば性感染症防止精神が広まるというわけだ。しかし、選手の性行為用だとする証言も出てきている。前出の金メダリストは語る。「IOCは認めないけど、事実だから隠さないよ。じゃないとあんな大量のコンドーム配らない」 。1992年バルセロナの2週間で「それまでの人生分以上の性交をした」と告白する英卓球選手マシュー・サイドにいたっては、五輪を「セックスフェスティバル」と表現した。

 「選手の70~75%はオリンピックで関係を持っているだろう」 。こう語ったのは、6つの金メダルに輝いた米水泳選手ライアン・ロクテ。同じく金メダリストである米サッカー選手ホープ・ソロも、「選手村ではたくさんの性行為が行われている」と明かす。ソウル五輪の選手宿舎の屋根に大量のコンドームが並べられて以来、野外の性行為は禁止されているが、それでも芝生やバルコニーでみだらな行為が行われているという。

 生涯トレーニング漬けのトップアスリートたちにとって、日常から解放されるオリンピック村は特別な空間のようだ。交流の場になるのは食堂とバーコーナー。みんな選手だから、一般的なナンパのように話題に困らないし、言葉が通じない相手との性的関係は刺激にもなる。さらに、ほとんどが若く、美形で、エネルギーがありあまる独身だ。

 薄着で闊歩する者であふれる練習場周辺では、ティーン女子すら水球や柔道男子のたくましい身体つきを見てわきたつ。女子に人気なのはマイケル・フェルプスのような選手だというが、サイドいわく負け組にもチャンスがある。「オリンピアンたちは、顔が微妙だったとしても、良い身体を持っている」 。シドニー選手村で毎日何人もの女子が部屋を訪れたというモテ男、米国のやり投げ選手ブロー・グリアはそう語る。

乱交パーティーを楽しむことも

 行為に及ぶのは選手だけではない。五輪の選手村はいたれりつくせりで、たくさんのスタッフがいる。選手によると、マッサージ師が施術中に身体を褒めてきたり、大勢のボランティアが部屋に入ってきたりするのだという。世界最速の男ウサイン・ボルトの場合、 マッチングアプリをつかい、入場パスを持っていない者を連れ込んでいたと暴露されたこともある。

 多くの競技が終わっていく後半期に入ると、乱痴気騒ぎもヒートアップ。シドニー五輪では、出番を終えた米国の射撃男子チームがおさえた部屋が乱交空間と化し、世界中の選手が押し寄せたという。2010年バンクーバーの独加豪スキー選手のように、近隣の住居を借りて乱交パーティーを楽しむこともあるようだ。

 閉会式まで楽しみはつづく。オーストラリアのサッカー選手アリシア・ファーガソンいわく、カメラに隠れて酔っ払って身体をまさぐりあうパーティーと化しているらしい。こうしたお祭りの中心にいる米国サッカー女子軍団の場合、2008年北京五輪後にはハリウッドへ飛び、芸能人たちと二次会を満喫したこともあった。

 選手村の約束は「ここだけのこと」。もう二度と会わなそうな人々と楽しむ秘密の楽園というわけだ。それでも、一生ものの愛が生まれることもある。テニス界きってのおしどり夫婦、スイスのロジャー・フェデラーとチェコのミロスラヴァが出逢ったのはシドニー五輪だ。

競技前の性行為の影響は?

 五輪村での性行為を禁止するコーチもいるというが、十分な睡眠をとった上での競技前の性行為がパフォーマンスに響くかどうかの定説はないという 。米国女子初の柔道五輪メダリストであり総合格闘技のスター、ロンダ・ラウジーのように、 テストステロンを高めるための性行為をこころみる選手もいる。

 とはいえ、人間関係に響くパターンもある。2016年リオ五輪では、シンクロナイズドダイビング10m高飛込で最下位に終わったブラジル女子ペアの解散騒動が起きた。当時10代であったジョバンナ・ペドロゾによると、試合前夜、パートナーのイングリッド・オリベイラがカヌー選手をつれこんで一晩中セックスしていたため、部屋から追い出された彼女は寝ることができなかった。対するオリベイラは、性行為を認めたものの、試合前夜でも一晩中でもなかったと主張。「オリンピックでセックスは普通のこと」だとしてペドロゾも同じことをやっていたと反論した。

 選ばれしアスリートたちのお楽しみとはいえ、あとにひかないよう気を配ったほうが良いのは、一般人と同じかもしれない。コンドーム配布にあたり「性行為における同意と快楽」を啓発信条とするパリ五輪でも、選手たちの平和と健闘を祈ろう。

(辰巳JUNK)

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