「いまは『とにかく何でもやってみよう!』の精神で臨んでいます」3大会連続メダリスト・石川佳純が引退後考えていること
文春オンライン / 2024年7月30日 6時0分
現役時代の石川佳純さん ©JMPA
〈 「卓球を辞めて、こんなにも運動が楽しいとは」7歳から“運動=卓球”だった石川佳純が引退するまで“よもや想像していなかったこと” 〉から続く
五輪3大会連続のメダルを獲得した元卓球選手の石川佳純さん。パリ五輪ではフジテレビのスペシャルキャスターを務めている。その石川さんが引退後、「 大切にしている10のこと 」について語った 文藝春秋のロングインタビュー を紹介します。
◆◆◆
自分で決める…大切にしていること「9」
選手のときも、現在も、人生においては色々なことを決める瞬間がたくさんあります。そこでどんな選択をするにしろ、人の意見に左右されずに必ず「自分で決める」。「こうしたい」という気持ちを大事にして、流されずに、自分で決めたことに信念を持つことを意識しています。
引退もそうです。現役時代に不調に陥ると、「もう年齢も上になってきたんだし、引退したほうがいいのでは?」といった厳しい意見が耳に入ることがたまにありました。でも、それはまったく気にならなかった。人の意見がどうであれ、私がやりたいところまでやらせてもらうし、やり切ったと思えるところまでやる。そう自分で決めて競技を続けていました。そして「やり切った」と思ったからこそ、引退も決意したんです。
現役引退を発表すると、ファンの方々や周りの人から「まだ続けて欲しい」という声もいただきました。すごく嬉しかったですし、そう思ってもらえるぐらい頑張って良かったな、と。でも、これからもずっと100パーセントの力を出し切れるかどうかというと、正直難しい。いま辞めることがベストだなと思い、自分で決めたことなので、後悔はありません。
ありがたいことに、現在はスポーツ関係だけでなく、様々なジャンルの仕事のオファーをいただきます。ファッション誌に出させてもらったり、ベストフォーマリスト賞をいただいたり。今まで経験したことのない仕事に挑戦させてもらう機会が増えたので、「とにかく何でもやってみよう!」の精神で臨んでいます。現役のときは「これをやる」と決める際のこだわりがすごく強かったのですが、いまは新しい人生というか、卓球選手ではない人生が始まったばかりなので、あまり考えすぎずに、でも自分で「やりたい」と決めたことにどんどんチャレンジさせてもらおうと思っています。選手時代と現在、ちょっと種類は変わったけれど、自分が選んで決めていくことに変わりはありません。
いまは競技者目線ではなく、観客として楽しめています
ただ、仕事を選んでいくなかで、卓球の楽しさを伝える活動をしたいという思いはずっとあります。卓球選手として自分がやってきたことや、アスリートとして競技を続けてきたことに対しては、すごくこだわりがあるので。プロの選手としてちゃんと見て欲しい、試合をちゃんと見て欲しい、選手として取り組んだことを評価して欲しい。色んな仕事に挑戦している最中ですが、まず卓球愛が根底にあり、そのうえでどんなことにチャレンジしていくかを決めている感じです。
今年9月には日本オリンピック委員会(JOC)の本部役員に任命していただき、中国の杭州で行われたアジア競技大会を見に行きました。選手じゃない立場で見る競技大会はすごく新鮮で、改めて「あぁ、スポーツって楽しいな」って。今までは卓球はもちろん、他のスポーツも「競技者目線」で見てしまい、苦しい場面を見ると「あ〜、これすごく苦しいだろうな」と感情移入して、こちらも苦しくなっていました。心の底からスポーツ観戦をエンジョイすることができなかったんです。いまは競技者目線ではなく、観客として純粋に楽しめています。これも新しい発見でした。今年はバスケ、バレー、ラグビーのワールドカップがありましたが、どれも楽しく応援することができました(笑)。でも、なんだかんだいって応援していたチームが負けたら、やっぱりすごく悔しいですけどね。
◆
本記事の全文は「 文藝春秋 電子版 」に掲載されています(「 バーンと落ち込んでパッと切り替える 私が大切にしている10のこと 」)。
記事本文(7000字) では、石川佳純さんが「 どんな時も音楽を聴く 」「 本から『いい言葉』を取り入れる 」「 自筆の手紙で気持ちを伝える 」など、ほかの「大切にしていること」について語っています。
(石川 佳純/文藝春秋 2024年1月号)
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