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《公取が立入検査》「いわゆる自爆営業です」米オートバイ“ハーレーダビッドソンジャパン”ディーラーで“禁止行為多発”…本社が実施した“調査の実態”

文春オンライン / 2024年7月30日 15時0分

《公取が立入検査》「いわゆる自爆営業です」米オートバイ“ハーレーダビッドソンジャパン”ディーラーで“禁止行為多発”…本社が実施した“調査の実態”

日本では特に人気があるハーレー(公式サイトより)

 7月30日、公正取引委員会は、アメリカのオートバイメーカー「ハーレーダビッドソン」の日本法人「ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)」に立入検査を実施した。

 容疑は独占禁止法違反の「不公正な取引方法」。HDJはディーラーに対し、ディーラー側が希望していない過去の売れ残り車両などを強制的に出荷していた疑いが持たれている。

「週刊文春」 はこれまで複数回にわたってHDJによる"ディーラーいじめ"の実態を報道。編集部にはディーラー経営者たちの悲痛な声が次々と寄せられていた。

 今回の公取の立入検査のきっかけとなった当時のスクープ速報を再公開する。(初出:文春オンライン2024年5月10日配信。年齢・肩書等は公開当時のまま)

◆◆◆

 世界的な人気を誇るアメリカのオートバイメーカー「ハーレーダビッドソン」の日本法人「ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)」のディーラーで「自社登録」や「業販」といった正規ディーラー契約上の禁止行為が相次いでいることを受け、日本を含むアジア太平洋地域を管轄する「ハーレーダビッドソンアジアパシフィック(HDAP)」が調査に乗り出していたことが「 週刊文春 」の取材で分かった。

なぜ“禁止行為”が横行するのか

 日本国内にあるハーレーのディーラーは全てHDJと正規ディーラー契約を結んでいる。

 HDJの上部組織であるHDAPが調査に乗り出すほど、契約上の禁止行為が相次いでいる理由は、国内ディーラー経営者の多くが窮地に追い込まれていることだ。

「週刊文春電子版」はこれまで複数回にわたり、HDJが課すノルマに苦しむディーラー経営者たちの悲痛な声を報じてきた。実際に閉業に追い込まれるディーラーも多く、昨年4月時点で110店舗あったディーラーは今年4月14日時点では97店舗にまで減少。わずか1年の間で全体の1割に当たる13のディーラーが閉店してしまった。

 禁止行為である「自社登録」と「業販」とは何か。ディーラーオーナーが語る。

「いわゆる“自爆営業”です」

「『自社登録』とはディーラー自ら新車を買って車輌登録をすること。いわゆる“自爆営業”です。『業販』というのは、バイクを正規販売店ではない中古車販売店に売ってしまうこと。こうしたことに手を染めないと数字を確保できないのです」

 こうした行為を重く見たHDAPは今年4月、ついに国内ディーラーの調査に乗り出したという。

「HDAPは日本国内でどれだけ自社登録や業販が横行しているのかを把握しようとしているのです」(HDJ関係者)

 HDJに、HDAPの調査について質問状を送ったが、期日までに回答はなかった。

「 週刊文春電子版 」では、HDAPが行った調査の内容、調査を行うに至った理由について報じた記事を配信中だ。また、“自宅待機”状態になっているHDJ社長の現在など、HDJ社内の混乱ぶりについても詳しく報じる。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)

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