《独占インタビュー》新婚の大谷翔平が語った、妻・真美子さんとの“意外な出会い”「2週間ちょっとの間に3回会って…」
文春オンライン / 2024年8月11日 11時10分
![《独占インタビュー》新婚の大谷翔平が語った、妻・真美子さんとの“意外な出会い”「2週間ちょっとの間に3回会って…」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/bunshun/bunshun_72555_0-small.jpg)
インタビューに応じる大谷翔平 ©文藝春秋
〈 大谷翔平が突然、栗山監督の部屋を訪れ「何、言っちゃってんすか」と…WBC優勝後、“世界のオオタニ”が指揮官に伝えた“言葉の真意” 〉から続く
今や世界的なスター選手となった、ドジャースの大谷翔平。そんな大谷と一対一で向き合い、インタビューを続けているのが、ベースボールジャーナリストの石田雄太氏だ。大谷は石田氏とのインタビューの中で、どんな言葉を紡ぎ、どんな思いを語っているのか。
ここでは、石田氏の新著『 野球翔年II MLB編2018-2024 大谷翔平 ロングインタビュー 』(文藝春秋)より一部を抜粋。結婚生活について語った独占インタビューを紹介する。(全2回の2回目/ 最初 から読む)
◆◆◆
30歳を前に結婚することを決めた理由
――昨年来、WBCでの世界一、ホームラン王、2度目のMVP、ドジャースとの契約、そして結婚……本当に盛りだくさんの“おめでとうラッシュ”ですね。このたびはご結婚、おめでとうございます。
「ありがとうございます」
――野球だけという空気を醸し出しながらの結婚……大谷さんは人生の中での結婚をどんなふうに捉えていたんですか。
「そういう意味で考えれば野球も生き甲斐っちゃ生き甲斐なんですけど、私生活においては、結婚することもワンちゃんがいることも自分の生き甲斐のひとつ、楽しみのひとつなので、そういう感じですかね」
――野球選手としてのピークを30歳から35歳に迎えると仰っていた、その30歳を前に結婚することを決めた理由はどこにあったのでしょう。
「どうなんですかね……野球に関しては結婚することでのプラスはあってもマイナスはないかなと思っているので、それはそれという感じです」
――プラスに働くというのは、どんなことをイメージしているんですか。
「それはもう単純に、生きていく楽しみが増えるということです。野球をやっていれば打てない、抑えられないときもあるんですけど、もしそうなったとしたらそれは自分の実力がなかったというだけじゃないですか。そんなの、私生活のせいであるはずもなく、そこはまったく別のものとして切り離せばいいことですからね。人生って必ずしも順調にいくわけではありませんし、そういうときでも楽しみがあったほうがいい。何事においてもそれだけ充実する、ということがプラスなんだと思います」
――大谷さんは以前、「1日40時間あったらいいのに」と仰っていました。そんな野球をやるだけで忙しかった大谷さんが奥様との楽しい時間をどうやって作っていたのか、不思議です。
「彼女も働いていたので去年のシーズン中はほとんどアメリカへは来ていませんし、僕が右ヒジの手術をした後も、デコ(愛犬のデコピン)とふたりでリハビリしていましたからね。わざわざ時間を作るようなことはありませんでした」
「彼女は小説が好きでよく読むタイプなんですけど…」
――日本とアメリカではオンラインでやり取りをしていたんですか。
「そうですね。電話で話をしていました。電話しながら一緒のものを見たり……お笑いも見ていましたし、ドラマも見ました。たとえば『VIVANT』とか、今はNetflixを見ています。『忍びの家』とかね」
――えっ、日本とアメリカで、離れているのに同じものを見ているってことですか。
「そうですね。同じタイミングでテレビをつけて、同じタイミングで再生して、みたいな感じです」
――それはまた斬新なデートですね(笑)。いったいどんなタイプの女性で、どんなところに惹かれたんでしょう。
「何ですかね……比較的、見たいものだったり、一緒に楽しめるものが多いなっていうのは感じますね。だからといって好きなものが全部同じってわけじゃなくて、彼女は小説が好きでよく読むタイプなんですけど、僕はまったく読まないタイプなんで、違うところは違う、一緒のところは一緒って感じです」
――最初に作ってくれた料理は何ですか。
「一番最初ですか? 一番最初か……彼女はアメリカには来ていますがキャンプ地には来ていないので、最初が何だったのか、うーん、思い出せないなぁ」
――じゃあ、最初じゃなくて、作ってもらって美味しかった料理は何でしょう。
「彼女としては作るのが難しい料理を言ってほしいんでしょうけど……へへへ。僕はカレーがやっぱり美味しかったですね」
――カレーですか? 具だくさんの?
「いや、ドライカレーでした。ルーから作ってくれましたよ。すごく美味しかった」
大谷さん、何と呼ばれてるんですか?
――大谷さん、何と呼ばれてるんですか。
「僕は『さん』付けですね。『翔平さん』とか、あとは短縮した『さん』付けも……」
――えっと、短縮というのは「翔さん」?
「僕は名前を呼び捨てにしています」
――年下なんですか。
「年下です。2個下かな。僕が今年30歳で、彼女が……たぶん28歳です。あれっ、もし間違っていたらごめんなさい(笑)」
――誕生日を一緒に過ごしたりとかは?
「そうですね。僕の誕生日はシーズン中だったので無理でしたが、彼女の誕生日には一緒にいました。僕も彼女も仕事の予定があったりして、それがジャストの日だったのかはともかく、誕生日が近いタイミングで一緒にお祝いをしました」
――誕生日のプレゼントは何を?
「シューズです。彼女のサイズで作ってもらいました。店舗に出向いて買うのは難しかったので、人にお願いして、『プレゼントあげたいんだけど』と……もちろん誰にとは言いませんでしたが、母や(通訳の水原)一平さんにプレゼントするときもそうしてきましたから、彼女にもそうやって用意しました。僕と一緒で、何が欲しいというタイプじゃなくて、何でもいいけど実用的に使えるものがいいかな、というタイプなので……何がいいかな、これがいい、じゃあ、そうしようって感じでした」
「2週間ちょっとの間に3回…」妻との意外な出会い
――「短いスパンでたまたま何回か会った」というのは、大谷さんの生活を考えたらジムしかないと思ったんですが……。
「ジムではないんですが、練習しているときだったみたいですね。というのも僕にとってはそこが微妙なところで、彼女が『最初に会った』と言うときのことを僕は認識していなかったんです。彼女曰く『すれ違いざまに挨拶してくれた』と言うんですけど、僕はそれがどこなのか思い出せない。練習施設の中の廊下だって……でも、その次の2回目と3回目に会ったときのことはしっかり覚えています。だから、2週間ちょっとの間に3回、うち2回は会ったのを僕も覚えています(笑)」
――大谷さんはエンゼルスを選んだときも右ヒジの手術を決断したときも、直感を大事にしてきましたが、今回も直感のようなものはあったんですか。
「どうなんでしょう。それもあるとは思いますが、一緒にいて楽だし、楽しいし。僕はひとりでいたときとそんなに変わらずにいられるんです。彼女がいるからといって喋り方が変わるとか食べ方が変わるとか、そういうことなく、気を遣う必要がないので、最初から僕は何も変わらずにいられるというスタイルでした。そういうところなんじゃないかな」
――それこそ決め手じゃないですか。
「決め手か……決め手は、何なんでしょうね。僕にもわかんないです。これっていうものが、悪く言ったら決め手を欠くし、よく言えばいっぱいあるし……へへへ」
大谷翔平が考える「ささやかな幸せ」とは
――“野球翔年”大谷翔平、いつまでも子どもだなあと思っていましたが、ついに夫なんですね。
「そうですねぇ……と言いつつも、僕は変わっていないので、結婚したりワンコがいたりというのは変わったところですけど、今のところは実感はないですね。子どもができれば変わるのかもしれませんけど、そこまでの大きな変化は感じていません」
――彼女の前では子どもなんですか?
「僕ですか? どうなんでしょう。僕のほうが年上なので……でも、それは彼女に訊かないとわかりません(笑)」
――では、“野球翔年”恒例の、大谷さんのささやかな幸せを教えて下さい。
「今ですか……家の庭が広くて、プールもけっこう広いので、デコが泳ぎを覚えました。僕はまだヒジのことがあって泳げないので、デコの補助をしています。デコにライフジャケットのようなものを着せたら自分からプールへ飛び込むようになって、今は投げたおもちゃを飛び込んで取って、ちゃんと僕のところまで戻ってきますよ。デコですか? 犬かきで泳いでます(笑)」
(石田 雄太/Number Books)
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