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佳子さま(29)がギリシャ公式訪問で首席随員をホテルの一室に呼び出し…心に残った“30秒のやり取り”とは

文春オンライン / 2024年8月22日 6時0分

佳子さま(29)がギリシャ公式訪問で首席随員をホテルの一室に呼び出し…心に残った“30秒のやり取り”とは

華やかなファッションも話題に

 碧色のエーゲ海に、白亜の街並みが浮かび上がる。南欧の美しい国を訪問中の日本のプリンセスは、首席随員を宿泊先のホテルの一室に呼び出した。「いったい何事か」。慌てて首席随員が参上すると――。

◆◆◆

佳子さまがギリシャを公式訪問

 5月25日から8日間の日程でギリシャを公式訪問された、秋篠宮家の次女・佳子さま(29)。この訪問に首席随員として同行したのが、2013年から17年までギリシャ特命全権大使を務めた西林万寿夫氏(71)だ。

 西林氏が明かす。

「3月10日ごろに宮内庁からギリシャ随行の打診があり、候補地選びなど準備を進めました。佳子さまが日本国内の専門家からご進講を受けられるのに同席し、その他にも2、3回、宮邸でお会いした。御用掛を通じてやりとりすることもありましたが、佳子さまから直接メールをいただくこともあった。複数名でお話をしている時には発言されなくても、後から連絡が来ることも。いろんな公務の合間を縫って準備をされているお姿からは、今回のギリシャ訪問にかける思いが伝わってきました」

 西林氏が秋篠宮家と接するのは、今回が初めてではない。米NY総領事館で勤めていた1990年代には、秋篠宮ご夫妻をメトロポリタン美術館へご案内したこともあるという。

 佳子さまご一行が約22時間もの移動を終えて、首都アテネのホテルに到着したのは、現地時間5月26日の午前3時ごろのこと。当日には早速、鮮やかなブルーのニット姿でパルテノン神殿の修復作業を視察され、日本で勲章を受けた人物らと懇談された。

 翌27日には、アクロポリス博物館を視察後、日本とギリシャの外交関係樹立125周年記念式典にご臨席。日本とギリシャのつながりとして「イソップ物語」を例に挙げ、こう述べられた。

皇室と「イソップ物語」のゆかり

「今回の訪問をきっかけに『北風と太陽』など、子ども時代に読んだ『イソップ物語』を久しぶりに読み返しました」

 西林氏が振り返る。

「『イソップ物語』は佳子さまが深い関心をお寄せになったギリシャ文化の一つ。スピーチの原稿は、佳子さまご本人を含め大使館員など複数の関係者で作成されましたが、『イソップ物語』に言及したいという佳子さまの強いご要望が反映されました」

 実は、皇室と「イソップ物語」のゆかりは深い。「昭和天皇実録」によると、子ども時代の昭和天皇は側近に一日何度も「イソップ物語」の読み聞かせをせがみ、自身でも「裕仁新イソップ」と銘打った物語を創作。筋金入りの「イソップ物語」ファンであることが明らかになっている。

黄色の振袖姿で大統領府をご訪問

 ご滞在3日目の28日には、菊の花などがあしらわれた黄色の振袖姿で大統領府を訪問され、サケラロプル大統領と面会。大統領側は、今回のために特別に庭に植えた菊をご覧に入れたほか、分刻みの日程の佳子さまのために短時間で食べられる小さなお茶菓子を供する“おもてなし”を見せた。

 懇談で大統領が話題にしたのは、ギリシャ生まれの作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)について。

「実は佳子さまは小泉八雲に関しても、事前に入念にお調べになっていました」(同前)

 直後に向かわれたのは、目の前に位置する首相府。ミツォタキス首相とマレヴァ夫人などが出迎えた。ここでは思わぬハプニングも。

「首相と10分ほど話をされた後、首相夫人とサロンのような部屋で歓談されたのですが、首相夫人は日本に縁のあるお友達のアーティストを連れてきていた。この方が同席するのは事前に知らされていなかったのですが、ギリシャではよくあることです。このサロンには彫刻などたくさんの芸術作品が置いてありましたが、佳子さまは壁にかかっていた大きな刺繍の作品について、特に熱心に説明をお聞きになり、芸術の話題で盛り上がっておられました」(同前)

 部屋を退出する際、西林氏が肝を冷やす場面も。

「部屋の扉が開いたときに、首相が飼っている保護犬の『ピーナッツ』が駆け寄ってきたんです。佳子さまは優しく頭をなでておられましたが、着物が汚れないか、内心ヒヤヒヤしていました。私も靴を舐められました(笑)」(同前)

「手話、通じたみたいです!」

 目まぐるしく公式日程をこなされた佳子さま。29日には聴覚障碍者支援施設に足を運び、利用者とご交流。手話も交えながら懇談された。

 全日本ろうあ連盟に非常勤嘱託職員として勤務され、国内の公務でも手話を披露される機会の多い佳子さま。だが、ギリシャ語の手話はあまりご存知ではなく、別の国で使われる手話も交えながらの歓談となった。交流後には西林氏に、

「私の手話でも、通じたみたいです!」

 と、嬉しそうに仰ったという。

 順調に進んでいた公務だが、この日、“間一髪”の出来事があった。午後、ご一行はアテネからギリシャ北西部のリゾート地、ケルキラ島に移動。到着後にぽつぽつと降り出した雨が、しばらくして土砂降りになったのだ。ビニール傘を差し、島内の孤児院を訪問された佳子さま。そこへ――。

10メートル離れた場所へ雷が落ちた!

「車列の関係で私が先に施設を出たのですが、その時、10メートルぐらい離れた場所へ雷が落ちたのです。施設は丘の上にあり、その近くの林に落ちたのですが、とても驚きました。佳子さまはまだ施設の中にいらっしゃったので、事なきを得ました」(同前)

 30日には、同島のアジア美術館で「文化観光年」を記念する行事と観光大臣主催の昼食会にご出席。所蔵されている、江戸時代中期の浮世絵師・東洲斎写楽が描いた肉筆画をご覧になりながら、

「どのように線は描かれていたのでしょうか」

 などと細かな質問をされたという。西林氏が振り返る。

「渡航前には佳子さまからメールで、この美術館を扱った10年以上前の番組が見られるYouTubeのリンクが送られてきました」

 メールには、こんな趣旨のメッセージが添えられていた。

「面白いですよ。ぜひご覧になってみてください」

 大使経験者の西林氏ですら知らなかった番組で、その探求心に驚いたという。

 いくつかのハプニングを乗り越え、8日間の日程を終えられた佳子さま。滞在中、一度だけ西林氏がホテルの部屋に呼び出されたことがあった。それが冒頭の場面だ。

「何事かと思って参上しますと、佳子さまに『このようなことを発言してもよろしいのでしょうか』とご相談を受けました。政治的とも解釈できる内容だったため、『お控えになった方がいいかもしれませんね』とお答えしました。30秒程度のやり取りでしたが、心に残っています」(西林氏)

 帰国から2日後の6月3日、佳子さまは皇居の賢所を参拝。その後、控室で待っていた西林氏のもとへ直接、挨拶に訪れられた。佳子さまが携えておられたのは、行きの機内で西林氏が渡した、アクロポリスに関する小冊子。プリンセスとの旅はこうして終わりを告げたのだった。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年6月13日号)

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