「一度だけ、耐えきれなくなって実家に帰りました」伊藤蘭が語る、夫・水谷豊と娘・趣里との知られざる“家族円満生活”――2024年上半期 読まれた記事
文春オンライン / 2024年8月21日 6時0分
伊藤蘭さん ©杉山秀樹/文藝春秋
2024年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。家族部門の第5位は、こちら!(初公開日 2024/03/09)。
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2023年9月1日にデビュー50周年を迎えた伊藤蘭さん。同年7月にはソロサードアルバム『LEVEL 9.9』を発売、8月からは記念ツアーとなる「伊藤 蘭 50th Anniversary Tour ~Started from Candies~」を全国6都市で開催し、大盛況を見せた。
12月には自身初のエッセイ『 Over the Moon わたしの人生の小さな物語 』(扶桑社)を上梓し、年末の『第74回紅白歌合戦』(NHK)にも出場。華々しい活躍を見せる伊藤蘭さんに、結婚や子育て、家族との私生活などについて話を聞いた。(全3回の3回目/ 1回目 から読む)
◆◆◆
結婚願望はぜんぜんなかった(苦笑)
キャンディーズ解散後、女優としての芸能界復帰は伊藤蘭さんの人生において、大きな転換期になった。だが、ライフステージの変化でいえば、水谷豊さんとの結婚も大きなポイントになるだろう。
水谷さんはドラマ『傷だらけの天使』(日本テレビ系)で人気を博し、『熱中時代』(日本テレビ系)で熱血教師を演じて国民的な主演俳優となった。
蘭さんと水谷さんは、ドラマ『あんちゃん』(日本テレビ系)で共演し、結婚に至ったのは、1989年1月だった。
――蘭さんは、結婚願望が強かったのですか。
伊藤蘭さん(以下、伊藤) ぜんぜんなかったです(苦笑)。恋愛もそんなに一生懸命になる感じではなかったんです。その人のことが良く分からないと好きになれないので、一目ぼれとかもないですし……その頃は結婚して家族を持つイメージはなかったかもしれません。
蘭さんが水谷豊さんに惹かれたポイント
――水谷さんと結婚に至ったのは、どういったところがポイントになったのでしょうか。
伊藤 豊さんは、人生の先輩であり、友人であり、共演者でもあったんですけど、長い時間をかけて向き合っていく中で、人としても俳優としても尊敬できる人だと確信できたからです。
感性や価値観が近いといいますか。例えば同じ景色を見て感動したり、映画を観たあとの感じ方、受けとめ方も似ているようで、共感するところが多いのも大きかったと思います。
――最初からかなり好印象だったのでしょうか。
伊藤 そうですね。初めて共演した時、「よろしくお願いします」と丁寧にあいさつしてくれて、話をする時に「ランちゃんさんは……」と“さん付け”されたので、なんか面白い人だなって思いました(笑)。豊さんは、人との距離感をとるバランス感覚も最高でした。
よく、そんなに親しくもないのに「ランはさぁー」って名前を呼んでくる人いるじゃないですか。そういうのが好きな方もいると思いますけど、私は呼び捨てとか苦手なんです(苦笑)。「親しき仲にも礼儀あり」とよく言われますが、すごく大事なことだと思います。
趣里さんの子育てで苦労した記憶がない理由
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89年の結婚、そして90年には長女・趣里さんを出産し、蘭さんは子育てという新たなライフステージに移行していった。
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――蘭さんと水谷さんの間で、育児について話し合いをされたことはあったのですか。
伊藤 特に真剣に話をした記憶はないですね。育児でそんなに苦労した記憶がないのは、豊さんのサポートが大きかったからです。
夜泣きした時は一緒に起きてくれて、粉ミルクを作ってくれたり、おしめを取り替えたり、お風呂に入れてくれたり。趣里が幼稚園の頃は、豊さんがお仕事をセーブしていた時期だったので、送迎をしてくれたり……本当に楽しそうに子育てをしてくれました。それに私の母もサポートをしてくれたので、ワンオペで大変、みたいなことはなかったですね。
「3日間ぐらい食事もせずに…」水谷さんの意外な一面
――水谷さんは、子煩悩なんですね。
伊藤 そうですね。とにかく小学校の低学年までは本当にイヤな顔ひとつせず、楽しんで育児をしてくれていました。でも一度だけ、私が実家に帰ったことがあったんです(苦笑)。
豊さんは若い頃、長い仕事が終わると、3日間ぐらい食事もせずに水分だけ摂って、ひたすら寝ているんです。本当に死んじゃっているんじゃないかというぐらい熟睡していて、「起きてよ」とつついても起きない。起きたらご飯を食べられるように作っておくんですけど、手をつけずに寝ているんです。その間いっさい、会話もなく。さすがに耐えきれなくなって実家に帰りました。
「実家に帰ります」蘭さんの置き手紙を読んだ水谷さんは…
――実家に帰っても水谷さんは、まだ寝ていたんですか。
伊藤 気づかずに寝ていたんですけど、「実家に帰ります」という置き手紙を読んで、「えっ」と思ったらしく。少し経ってから、迎えに来てくれました。夫婦の間で何かあったのはその時ぐらいで、子育てをしている時から今に至るまで、けんかをしたことはないです。基本的には子どもの意思を尊重して、ふたりでそれを見守りながら育ててきました。
――幼稚園、小学生になるとママ友との付き合いが出てくると思います。蘭さんは、ママ友との付き合いを楽しんでいましたか。
伊藤 当時のママ友とは、今もお付き合いが続いている方もいます。豊さんもママ友とふれあうことが多かったですね(笑)。「今日は誰々ちゃんの家に迎えに行ってきます」と言って出ていって、ママ友たちとお茶をして帰ってくるんです。
ママ友の会みたいなのも「僕はいいよ、行かないよ」とは言わず、積極的に参加してくれて。私も楽しんでいましたが、豊さんもママ友やパパ友とのふれあいを楽しんでいました。
「今の道に進んでからは…」個性派女優として活躍する趣里さんへの思い
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成長した趣里さんは、バレエの道に進むも、ケガのために断念。水谷さん、蘭さんと同じ役者の道を歩むことになった。今ではNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』での演技力が高く評価されるなど、個性派女優としての地位を確立しつつある。
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――趣里さんが女優の道を選択した際、蘭さんは、どう思われたのですか。
伊藤 最初は、豊さんと同じく、この世界が大変だとよくわかっているので迷いがありました。芸能界とは異なる世界で生きたほうが世界が広がるし、趣里にとっていろんな可能性が増えると思ったからです。
でも、趣里の意志が強く、女優として生きていきたいということでしたので、最終的にはその意志を尊重して、頑張って、という気持ちになりましたね。小さい頃から子どもの気持ちを尊重して育ててきたので、今の道に進んでからは応援しています。
「声の質が私に似ている」蘭さんと趣里さんの知られざる“カラオケ事情”
――趣里さんは『ブギウギ』が好評で、水谷さんも『相棒』シリーズがライフワークになりつつあります。それぞれの作品を見て、家族でお互いを評することはあるのでしょうか。
伊藤 評するというよりも、感想をいいます。社会的な評価は作品を見る人が下すものなので。私は、俳優というものがどれだけ作品のことを考えて、どれだけ役に思いを込めてやっているのかが分かるから、感想は「素晴らしい」しか出てこないです。
――趣里さんは、キャンディーズ時代の蘭さんに興味を持ったり、歌を志すということはなかったのですか。
伊藤 なかったですね。でも、趣里は小さい時からキャンディーズのビデオを見たり、車のなかで曲を聞いていたので、キャンディーズの歌は体にしみ付いていると思います(笑)。
カラオケに行った時も「最後、キャンディーズの曲で締めようか」と一緒に歌ったりします。声の質が私に似ているので、歌っていると普通にキャンディーズに聞こえて、おもしろいです(笑)。
今後も歌と芝居を両立していきたい
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蘭さんは、昨年、キャンディーズの曲をメインにした50周年のコンサートツアー「伊藤 蘭 50th Anniversary Tour ~Started from Candies~」を全国6都市で成功させた。2023年は歌手・伊藤蘭の活躍が目立ったが、果たして今年の春からはどのように動き出すのだろうか。
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――今後も歌とお芝居の両立をされていくのですね。
伊藤 キャンディーズの曲は、けっこう体力がいるので大変ですが(苦笑)、歌もお芝居もどちらも大切なものですので、これからも私にできることをやっていきたいですね。
――ちなみに今、何をしている時がしあわせですか。
伊藤 創作をしている時です。新しい曲を作り、ちゃんと歌えるかなぁ、と思いながらレコーディングをして、形になっていくのが楽しいですし、歌詞を書くこともあるので、机に向かっているとあっという間に時間が過ぎていく。そういう時間も好きです。でも、何も考えないで家でゴロゴロしているのが一番しあわせかもしれないですね(笑)。
写真=杉山秀樹/文藝春秋
ヘアメイク=平笑美子
スタイリスト=岡本純子
(佐藤 俊)
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