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「朝起きたら、そいつ死んでた」ホームレス仲間が“謎の突然死”…横浜でホームレス生活を送ったYouTuber(68)が語る“忘れられない出来事”

文春オンライン / 2024年8月10日 11時10分

「朝起きたら、そいつ死んでた」ホームレス仲間が“謎の突然死”…横浜でホームレス生活を送ったYouTuber(68)が語る“忘れられない出来事”

写真はイメージです ©GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート

〈 「俺は50代で相手は20歳。生活費も出してあげた」30歳年下女性と交際した元ホームレスYouTuberが明かす“意外な恋愛事情” 〉から続く

 横浜・関内で路上生活を送っていた元ホームレスのナムさん(68)。「YouTubeやりませんか?」と誘われたことをきっかけに、2022年、YouTubeチャンネル「ホームレスが大富豪になるまで。」を開設。現在は登録者数約40万人の人気を誇る。

 ナムさんは、20代後半でギャンブルにハマって身を滅ぼし、日本各地を転々とした挙句、還暦を過ぎてホームレスになったという。彼はどんな人生を送り、ホームレスになったあと、どのような生活をしていたのか――。

 ここでは、ナムさんの著書『 ホームレスが大富豪になるまで。 YouTubeで人生大逆転!どん底から這い上がるには 』(KADOKAWA)より一部を抜粋して紹介する。(全3回の2回目/ 3回目 に続く)

◆◆◆

ホームレスの人間関係

 俺が地下通路で生活していた頃は、十数名のホームレスがいた。

 基本的に、ホームレス同士で個人的な情報を話すことはないよ。なんでホームレスになったとか、どういう人生を送ってきたとか、そういうのは話題にしない。「昔は金持ちでした」とか言われても興味ねえし、「人殺しました」って言われても困っちゃうじゃん。

 そういう意味で、俺たちはお互いを「空気」だと思ってる。

 空気だって、たまに小さな風が吹いたり、バイブレーションが起きたりするでしょ。俺たちはお互いを無視してるわけじゃなくて、「今日は暑いね」とか、「炊き出し何時からだよ」とか、そういう日常的なやりとりはするわけ。空気のなかでたまに起こるバイブレーションのように、極めてミクロで、日常的な会話が発生する感じかな。

 で、定期的に空気の入れ替えをするように、今までいたヤツがいなくなったり、新しいヤツが入ってきたりする。ホームレスの人間関係はそんなイメージ。一般社会ともドヤ街のそれとも少し違う。

忘れられないホームレス

 俺たちは友達じゃない。空気のような存在だから、いちいち誰がどうとか覚えてないんだけど、1人だけ忘れられないホームレスがいる。

 そいつが初めて地下通路に来たとき、患者衣っていうの?

 病院で患者が着るやつ。あれを着てたんだよ。着の身着のままでさ。ああ、病院から抜け出してきたんだなっていうのが一発でわかった。

 齢は俺と同じくらいだったかな。

 何週間かいたんだけど、ある朝起きたら、そいつ死んでた。

俺も死ぬときはこんな感じかな

 段ボールのすき間から体が見えるんだけど、ずーっと同じ体勢のまま動かないわけ。おかしいなと思って様子を見に行ったら、息してないのよ。

 俺、前日までそいつと普通に炊き出しの話とかしてたから驚いちゃってさ。慌てておのちゃん(編注:横浜・関内のホームレスの先輩)と相談して、警察に行って対応してもらったんだけどね。

 病院で死にたくなかったのかな?

 本人の気持ちはわからないけどさ。

 でもあいつの姿見て、俺も死ぬときはこんな感じかなって思った。こういう死に方もいいなって。

〈 「テメエ、舐めんじゃねえぞ!」若い男性がホームレスを追いかけ暴行未遂…横浜で路上生活を送った元ホームレスYouTuber(68)が明かす“危険な日常” 〉へ続く

(ナム/Webオリジナル(外部転載))

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