“元コーチ”村上幸史が明かす、やり投げ・北口榛花(26)の学生時代 「メンタルの強さは飛び抜けていた」「チェコの方が合っているのではないかと…」《金メダル有力》
文春オンライン / 2024年8月8日 7時0分
![“元コーチ”村上幸史が明かす、やり投げ・北口榛花(26)の学生時代 「メンタルの強さは飛び抜けていた」「チェコの方が合っているのではないかと…」《金メダル有力》](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/bunshun/bunshun_72743_0-small.jpg)
金メダルが期待される北口榛花(26) ©文藝春秋
パリ五輪での金メダル有力候補の一人、陸上女子やり投げの北口榛花(26)。かつて日本大学で彼女を指導した世界陸上男子やり投げの銅メダリスト・村上幸史氏(44)が「 週刊文春 」の取材に応じ、北口の実力やパリ五輪への期待などについて明かした。
◆◆◆
始めてわずか2カ月で北海道大会を制覇
北海道旭川市出身の北口。父は身長182センチのパティシエ、母は元バスケットボール選手で、自身は中学時代まで水泳やバドミントンなどに励んでいた。
「やり投げを始めたのは高校に入ってから。瞬く間に実力をつけ、わずか2カ月で北海道大会を制覇しました」(スポーツ紙記者)
高校3年生の時には、世界ユース選手権(2015年)で金メダルを獲得。その実績をひっさげ、五輪選手を輩出してきた日本大学に進んだ。
「やり投げの第一人者でもある村上氏の指導が受けられるのが、決め手だった。当時、村上氏は現役選手でしたが、母校の日本大学で助教としてコーチを兼任していました」(陸連関係者)
その後、村上氏は日本大学を退職。北口は2019年にやり投げ大国のチェコに渡り、チェコ人コーチのデービッド・セケラック氏の指導を仰ぐようになる。
「更に実力を磨き、昨年の世界陸上女子やり投げでは、フィールド種目では日本人女子初となる金メダルを獲得。パリ五輪でも金メダルの有力候補として名前が挙がっています」(同前)
「身体能力はすでに世界基準でした」
村上氏は昨年、京都市右京区にトレーニングジム「Y―TRAINING」を開設。豊富な経験をもとにトレーナーとして活動している。その村上氏が今回、「 週刊文春 」の取材依頼に対し、メールで以下のように回答した。
――北口選手の凄さ(精神面、技術面)はどこにありますか。
「北口選手のメンタルの強さは、やり投げを始めた高校生の頃から飛び抜けていました。高校時代から身体のポテンシャルは高いレベルで持ち合わせており、やり投げに必要な動きの切り替え(バドミントンの経験から)、全身を使う能力や柔軟性(水泳の経験から)は、当時から特に光るものがありました。
やり投げは高校から挑戦できる競技(中学生まではヤリではなくジャベリックボール)ですので、やり投げを始めたばかりの高校、大学生くらいでは、技術面はまだ確固たるものではないですが、やりを投げる身体能力はすでに世界基準でした。特に彼女の体格を最大限に活かす事ができる動きのバランスの良さは、世界のトップレベルに値すると思います」
「コーチではなく、同じ現役選手同士として」
――北口選手は村上氏の退職後、チェコに渡って新たな環境で練習を行うことになりましたが、この点についてはどのように見ていましたか。
「日本大学在職中は、僕自身、まだ現役選手でしたので、北口選手のコーチとして教えるのではなく、同じ現役選手同士としてアドバイスや一緒にトレーニングをするという関わり方をしていました。
その後、北口選手は鍛錬の地をチェコに移されましたが、北口選手のようなタイプは、やり投げ途上国の日本の技術や環境よりも、やり投げのメッカであるフィンランドの技術よりも、チェコの技術の方が合っているのではないかと、当時から僕も北口選手の考えに賛成していました。このように北口選手は大学時代から、既に世界での活躍を明確にイメージしていたと思います」
「日本代表選手達が成し得なかった偉業を」
――パリ五輪ではどのような活躍を期待していますか。
「北口選手はすでに世界での闘い方を知っているので、はっきりと頂点しか見据えていないはずです。僕は今や彼女の1人のファンとして活躍を見守っています。北口選手は、過去の日本代表選手達が成し得なかった偉業を成し遂げることが出来得る存在ですので、その瞬間を大変楽しみにしております」
北口が登場する予定の陸上女子やり投げ決勝は、8月11日(日)午前2時30分(日本時間)から行われる。
8月7日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および8月8日(木)発売の「週刊文春」では、北口が五輪直前にぶち当たった“涙の事件”のほか、柔道混合団体で起きた“ズルーレット”問題、バレー男子の石川祐希、体操男子の岡慎之助、レスリング女子の須﨑優衣らの知られざるエピソードについても取り上げている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年8月15日・22日号)
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