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〈海外の反応〉八村塁の退場に世界中から「フランスびいきだ!」と不満が爆発…NBAファンが激怒した“納得の理由”とは《「不可解な退場処分」という声も》

文春オンライン / 2024年8月9日 19時30分

〈海外の反応〉八村塁の退場に世界中から「フランスびいきだ!」と不満が爆発…NBAファンが激怒した“納得の理由”とは《「不可解な退場処分」という声も》

©JMPA

 今度こそ、日本バスケの歴史が変わるんじゃないか。方々から「史上最強」と評された今回のバスケットボール男子日本代表には、そう思わせる何かがあった。

 パリオリンピックに先立ち、彼らは今大会の合い言葉として「ショック・ザ・ワールド」を掲げた。この言葉は、昨年のワールドカップで彼らが巻き起こした旋風が、今回もまた吹き荒れることを予感させるものだった。

 はたして今回、オリンピックにおける彼らの奮闘は、世界の目にどう映ったのか。国外の反応を見てみたい。

◆◆◆

事前の評価ではほとんど「安パイ」扱い

 国内からの熱い期待に対して、国外による開幕前の評価は概してドライなものだった。典型的なのは、アメリカのスポーツメディア ESPNが開催直前に発表した出場国のパワーランキング である。

 日本は12ヵ国中12位という最下位の評価であり、「ワールドカップで日本は、21位より上のチームを倒すことなくアジア出場枠を獲得した」といささか冷ややかな記述も見られる。

 プレーヤーとして言及されているのは、NBA経験のある八村塁と渡邊雄太のみ。他に比べて競争率の低いエリアから偶然の巡り合わせで出場した国、といったニュアンスが滲む。ユーロリーグを中心とするバスケットボール専門メディア「Eurohoops」が後に振り返るように、大会前の日本代表は「紙面上では簡単な獲物として評価されていた」のである。

 大会緒戦、ワールドカップ優勝国であるドイツとの対戦は、20点差での完敗に終わる。スコア上でチームをリードしていたのは八村と渡邊雄太、ホーキンソンの3人であり、数字だけを見れば「NBA経験のあるプレーヤーと帰化選手に依存したチーム」といった見方を覆すものではなかった。

ドイツに大敗も、垣間見えた希望

 FIBAのゲームレポートでも、「とりたててターニングポイントと呼べるような点はなかった」と評されている。けれども、去年のワールドカップにおける同対戦では前半終了時点で22点差をつけられていたのに対し、今回は8点差で前半を折り返すなど、希望のもてる面もあった。

 とくに第2クオーター中盤で一時14点差をつけられながら、その後7点差まで巻き返し、第3クオーター途中まで7~10点差で食らいついていった姿は、日本のバスケファンにとって「健闘」と映ったはずである。局所的にではあれ、有利にゲームを展開できる時間帯を作れたことを評価する国内ファンは多かった。

 ドイツにとっても、日本が油断ならない相手であったことは、先発センターとして18得点を挙げたNBAプレーヤー、 ダニエル・タイスのコメント にも表われている。

「難しい試合になることは予想していた。日本は決して諦めず、たとえ15点差をつけたとしても、8点差くらいに戻してくる。なので我々はリラックスして体力を温存するといったことはできなかった。彼らは40分間しっかりプレーしてくるから、結果的に我々はいい試合ができた。おそらく我々がもつ最大の強みの1つは、相手を決して過小評価しないことだ」

 ドイツ相手にこれだけ戦えるのであれば、あるいは……。世界からは「無風」と捉えられていた完敗のなかにも、嵐の予感は漂っていた。

予想を大きく覆したフランス戦

 身長224cmのNBA新人王ビクター・ウェンバンヤマ、216cmのNBA最優秀守備選手ルディ・ゴベアという大会屈指のインサイドを誇る開催国フランス。ブックメーカーのフランス勝利オッズは軒並み1倍台前半と、もはや賭けが成り立たないレベルだった。

 しかし開始直後から、好調なアウトサイドシュートと粘り強いディフェンスにより、フランスと互角に渡り合う予想外の展開。先のEurohoopsは、「日本は紙面上において簡単な獲物と評価されていたが、コート上ではそうではなかった」と記している。

 コート上でもっとも得点力のあるプレーヤーは八村であり、ダブルチームをものともせず得点を挙げる姿は世界中のバスケファンに強烈なインパクトを与えた。しかし、第4クオーター序盤、8点差から自身の連続スリーで2点差に詰め寄った直後、ルディ・ゴベアへのファウルがアンスポーツマンライクファウルと判定される。

 八村が退場処分を言い渡された瞬間、ネット上では審判の判定に対する不満が噴出した。日本だけでなく、さまざまな言語で「フランスびいきの判定」を糾弾する投稿が見られた。

 FIBAルールのアンスポーツマンライクファウルは、多くの点でNBAルールにおけるフレグラントファウルと共通している。しかし、フレグラントが主に「接触の危険度」を基準としているのに対し、アンスポは「接触がボールを追うなかで生じたものか=バスケットボールのプレーとして自然な動きであるか」が基準になる。

 NBAでは日常茶飯事のプレーがルールの差によって退場の原因になったことに対して、とくにNBAファンからの不満が目立った。八村が所属するロサンゼルス・レイカーズのファンサイト「 LAKERS NATION 」では、試合後に「延長で敗れたフランス戦、八村塁が不可解な退場処分を受けた」という見出しの記事がリリースされている。

 しかし、そんな八村の退場後、日本は想定外の粘りを見せた。絶望的な状況から流れを手繰り寄せられた一因は、サイズ面で大きなハンデを抱えていた河村勇輝の活躍に違いない。しかし、海外バスケファンが驚いたのは、河村だけでなく、ダークホースともいえるある意外な選手の存在だった。

 日本代表が、圧倒的な格上の存在と言えるフランス代表に対し、勝利目前まで迫れた理由とは――。

〈 八村塁でも、河村勇輝でも、渡邊雄太でもない…海外のバスケファンを最も驚かせた“意外な日本人選手”とは? 〉へ続く

(ベン兵頭)

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