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《ゴールを決めれば…》「1試合だけ」の異例オファーを裏切ってフライング出場! 本田圭佑38歳が狙う「世界一」と「秘密の記録」

文春オンライン / 2024年8月12日 17時0分

《ゴールを決めれば…》「1試合だけ」の異例オファーを裏切ってフライング出場! 本田圭佑38歳が狙う「世界一」と「秘密の記録」

ブータン滞在中の本田(本人Instagramより)

 本田圭佑(38)が、ピッチに帰ってきた。

 8月8日、1008日ぶりにプロサッカー選手としてブータン王国のサッカー1部リーグのパロFCの一員として試合に出場。実に2年8カ月ぶりにプロとしてプレーした。

 当初は8月13日の“1日限定”の契約と発表されていたが、予想を裏切るサプライズ出場だった。契約が明らかになった直後、出演したネット番組で本田はこんなことを語っていた。

「1試合は極端すぎるんですけど、今回は格闘家みたいな理想のオファーでしたね」

 2005年、Jリーグ名古屋グランパスでプロ選手としてデビューしたのを皮切りに、日本代表としても活躍するなど黄金時代を築いてきた本田。

 海外からの評価も高く、イタリアのACミランなど各国のビッグクラブを渡り歩いてきた。これまでに計9カ国でプレーをしてきたことになるが、2022年1月にリトアニアのチームを退団して以来、無所属となっていた。だが、いまだ現役引退を口にしてはいなかった。

「近年は、選手としてではなく、監督業やクラブ経営に意欲的です。日本代表引退後の2018年には、カンボジア代表チームのGMに就任。実質的な監督としてチームを指導し、W杯2次予選で勝ち点を挙げるなど、同国初の記録を更新している。その一方で、オーストリアやウガンダのプロクラブの経営にも参画しており、選手としてプレーしていなくても、サッカーとの縁はいまだに強い」(スポーツ誌編集者) 

 一方で、投資家としても存在感を発揮している。18年には俳優のウィル・スミスとファンドを設立し、米国のスタートアップ企業に投資を開始。投資先のうち9社が時価総額10億ドルを超えるユニコーン企業に成長したという。

 そんな多忙を極める本田は、なぜ1試合だけの異例の契約をOKしたのか。スポーツ紙記者が声を潜める。

「実は本田は、『各国の1部リーグでのゴール』にこだわっており、将来的にはその数でギネス記録を狙っているんです」

 これまでに本田がプレーしてきた国は計9カ国。そこで所属したどのクラブでも得点を記録しており、仮に13日にパロFC所属選手としてゴールを決めると、10カ国のチームでゴールネットを揺らすという前人未到の記録がかかっているのだ。本田自身、みずからのYouTubeチャンネルで次のように語っていた。

〈何となく続けるのではなく、お金のためでもなく、続けたら自分なりの世界一を目指せないかと思った。世界の1部リーグでプレーした数かつ、ゴールを決めた数、これも世界一なのではないかと自分の中で解釈している〉

 スポーツライターの木崎伸也氏は、本田の心中をこう推し量る。

「日常的にプレーすることだけが現役ではないという風に考えているようです。たとえ年に1試合でもプロ選手としてプレーできれば、それが本田さんにとって現役なのでしょう」

 世界一にこだわることについても納得だという。

「彼のDNAにはきっと『1番を目指す』と刻まれているんじゃないでしょうか。サッカー選手になったその時から、日本代表時代を含め常に世界一を目指してやってきた。世界中のクラブでゴールを決めるというのは、彼なりに世界一を目指しつづけるため、目的とモチベーションを新たに設定したというふうに解釈しています」(同前)

 ギネスに記録されれば紛うことなく世界一。8日の試合で放ったシュートは惜しくもクロスバーを叩いた。次の出場予定日の13日がいよいよ訪れる。本田が世界一になる瞬間を見られるか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)

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