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後輩芸人によって実家を放火、ミャンマーでの出家…吉本退社後、タイ人と結婚したエッグ矢沢(38)が明かす、タイ移住の真相

文春オンライン / 2024年8月30日 17時0分

後輩芸人によって実家を放火、ミャンマーでの出家…吉本退社後、タイ人と結婚したエッグ矢沢(38)が明かす、タイ移住の真相

〈 監禁生活中には何度も「なすびを見習え」と…TV番組で“壊れてしまった“エッグ矢沢(38)が語る、14年を経て告白に踏み切った理由とは 〉から続く

 2010年、TBSのバラエテイ番組『クイズ☆タレント名鑑』で、情報をすべて遮断された生活を送る企画「情報原人」に挑んだエッグ矢沢(38)。

 2022年7月、後輩芸人によって実家を放火された彼に、後輩や消失した実家への思い、ミャンマーでの出家を経てのタイ移住などについて、話を聞いた。(全3回の3回目/ 最初から読む )

◆◆◆

実家を放火した後輩芸人、まさかの執行猶予

――実家を放火した後輩芸人に下された判決は、懲役3年、執行猶予5年。矢沢さんとしては納得できましたか?

エッグ矢沢(以下、矢沢) 精神鑑定で責任能力もあるってことで、裁判員裁判になったんですよ。ただ、裁判の頃には、僕はタイに住んでいて。だから、後輩たちや弁護士の友達が代わりに傍聴に行ってくれて、いろいろ報告してもらっていたんですね。

 弁護士の友達も「執行猶予はないだろう」と言っていたんですけど、判決には驚いてましたね。相手の弁護士もビックリしていたって言ってましたし。

――どういった判決理由だったのでしょう。

矢沢 結局、メンタル的な部分もあったと。あと、裁判前に僕が向こうの親に連絡していて、弁償金を受け取っていたんですね。この2点で執行猶予がついたみたいで。

 とはいえ、執行猶予は納得できなかったですよね。

――火災保険には入っていましたか。

矢沢 10年入ってたんですけど、僕がタイにいた間に切れちゃっていて。7月1日に火事になったんですけど、その3ヶ月前の4月に切れていました。

――弁償金を受け取ったとのことですが、経済的な損失は? 解体費用なども掛かりましたよね。

矢沢 解体の費用が結構かかったんですよ。あと、亡くなった親父が趣味人というか収集家で、いろいろと価値のあるものをコレクションしてたんですけど、それも全部燃えましたし。弁償金を受け取ってもトントンって感じでしたね。

悲しいので、実家の思い出には蓋をしている

――実家は更地に?

矢沢 そうです。無事に売れて、新しい人が家を建てて住んでます。実家だから思い出深かったんですけど、早く売りたかったんです。

 火事のあと、自治体が用意してくれた緊急避難先の団地に1ヶ月弱暮らしていたんですけど、クーラーがついてなかったのでキツかったんですよ。緊急避難先って、基本的に1年間は住まわせてもらえるんですけど、暑くて暑くて、毎日脱水状態みたいになってたので「早く売って、タイに戻りたいな」って願ってました。

 でも、有り難いことに火事から1ヶ月ほどで売れたので、タイに戻って。いろいろ手続きがあったので、何回かタイと日本を往復して、11月に引き渡しが完了しました。

――家の全焼から2年が経ちますが、やはり引きずりますか。

矢沢 たとえば、昔の曲を聴いたら、当時の記憶とか思い出すじゃないですか。「ああ、これ部屋で何度も聴いたな」とか「CD持ってたな」とか。そうやって思い出すんですけど、その物自体は焼けてしまっているから存在しないんですよ。「あのCD聴きたいな」と思っても、CDなんてすべて溶けちゃってる。

 いま住んでるタイで、お店に入るじゃないですか。そうすると、日本のアニメとかのキャラのフィギュアが飾ってあったりするんですよ。「これ持ってた」なんてお店の人と話すんだけど、すぐに「これ燃えてた」とハッとしたりね。そういうのって、ものすごく悲しいし、家を燃やした後輩が憎くてしかたなくなるので、思い出や過去に蓋をしようって決めてます。

ミャンマー人と親友になって一緒に出家

――出家されたこともあるそうですが、それは現在のタイ在住などと関係が?

矢沢 出家したのはミャンマーですが、タイがきっかけではありますね。まず、2016年6月に吉本を辞めたんですよ。「芸人として売れてMCとかやるぞ」って頑張ってたんだけど、その一方で海外に住みたいって思っていたんです。で、2014年あたりから、海外に住みたい気持ちのほうが大きくなっていったんですよ。

 吉本を辞めたのは、SMAPの謝罪会見を見たことが影響もしていて。SMAPって、売れてるどころの話じゃないじゃないですか。それなのに、あんなふうに謝罪をしなきゃいけないのってどうなんだろうって。

 それで吉本を辞めて、まず世界一周に出たんです。いろいろ回って、3ヶ月ほどタイのサムイ島に滞在して「日本に帰りたくないな」と思って。そこでタイに出稼ぎに来てるミャンマー人と親友になって、僕が一旦日本に戻ってからもやりとりしてたんですよ。そうしたら、そいつがミャンマーに里帰りするって言うので、僕もついていくことにしたら出家もセットだったんですよ。

――出家目的の里帰りだったのですか。

矢沢 詳しくは分からないんですけど、タイとかミャンマーの人たちって、人生のなにかしらのタイミングで何回か出家するらしいんですよ。でも、僕は里帰りするだけだと思っていて。空港に着いてから、そいつに電話したら「出家する」と言ってるから「話が違えじゃねえかよ!」と思いつつも、「いや、これ面白いな」と思って「じゃあ、俺も一緒に出家するよ」って。

――好奇心を刺激された。

矢沢 やっぱり、日本と比べて海外って信仰心が強いんですよ。タイも信仰心がすごいですけど、ミャンマーは経済とか政治が安定しないこともあって、そのぶん信仰心がものすごくて。

 そういう信仰心がどこから来るのかとか、ちょっとでも理解できたり、触れられたらいいなと思って出家したんです。

――外国人がカジュアルな感じで出家できるものなのですか?

矢沢 ミャンマーの一番の大都市ヤンゴンだと、観光客用の出家があるんですよ。でも、僕が行った親友の地元はダウェイってとこで、外国人がまずいないローカルを極めた都市で。しかも、出家した寺が山の頂上にあって、「ここにきた外国人はお前が初めてだ」って言われて。で、そこまで行って親友から「外国人だから、やっぱりダメ」と言われて。

「国は違えど、気持ちは一緒じゃないのか」とまくしたてたら、「親に聞いてみる」と。なんで親に聞くんだと思ったら、そいつの家は裕福でその寺に寄付してるんですよ。で、親が寺に融通を利かせてくれて出家できることになって。

座禅をサボってるヤツは多かった

――出家するといっても、なにをするのですか。

矢沢 その寺はゴリゴリの仏教寺院で、1日8時間の座禅が当たり前という。朝5時に鐘がゴンゴン鳴って起こされて、1時間の座禅が8セット。説法も聞かされて、ご飯は朝と昼だけ。

 20人くらい出家してましたけど、本職のお坊さんは4、5人で、残りはミャンマーの一般人。一般人の人たちは、家族の女性たちも同行させているんですよ。で、彼女たちが出家してる男たちのご飯を用意したりするんですよ。4月だったんですけど、その時期ってミャンマーの正月でお休みなんです。だから、出家するし、家族も世話ができるんですね。

――暇さえあればゴロゴロする自分からすると、1日8時間の座禅はキツそうに感じます。

矢沢 親友をふくめ、サボってるヤツは多かったですよ。僕もサボりたかったけど、寺でたった1人の外国人だからサボったりしたら目立つじゃないですか。だから、大変でしたよ。

 親友なんて、鐘がゴンゴン鳴ってるのに起きないんですよ。「おい、早く起きて行こう」とユサユサしても「めんどくさいから、お前だけ行ってきて」って言われちゃって。しまいには「1日に8回もやる必要ないよ」って言われちゃって(笑)。

 僕も何回かサボりに付き合って、山の途中まで降りてみんなと昼寝しちゃったりしてましたけどね。

実は10日間だった出家を3日で終わらせて下山

――出家の期間はどれくらい?

矢沢 僕と親友は3日間です。本当は10日間だったんですけど、僕は親友から3日間と聞かされていて。3日目の朝に「今日で終わりだろ?」って親友に確認したら、「エッグ、仕事があるからお師匠様に今日で終わりにしますって言ってくれないか」って頼まれたんです。

「3日で終わりなのに、なんでわざわざ断りを入れるんだ?」と聞いたら「実は10日間なんだよ」って。親友は最初から10日間やるつもりがなくて、僕も3日間だと思っていたから7日間プラスするのはキツイなと思って、親友の言う事を聞いて2人で山を降りました。

――そして、日本に。

矢沢 戻りました。また、いくつかの国を回ってたけど、コロナ禍になったので帰国して、2年ほど日本にいて。で、落ち着いてきたのでタイのサムイ島に半年暮らして、日本に戻ったら家が放火されたというわけです。

サムイ島で出会った妻

――現在、タイの方と結婚されているんですよね。

矢沢 家が燃える前、タイに長期旅行に行っていた時に、妻と出会いました。謎の高熱に襲われて、サムイ島の国際病院に入院していたら、犬に噛まれた友人に付き添っていた妻がいて。彼女はバカンスでサムイ島に来ていたんですけど、たまたま話したら気が合って。彼女がバンコクに戻っても、連絡を取り合い続けて、お付き合いが始まって。

 僕もしばらくサムイ島にいたんですけど、彼女のいるバンコクに移って、2023年3月に結婚しました。

――結婚の決め手は。

矢沢 これ僕だけがそうだったのかもしれないんですけど、海外で友達や恋人ができても会話が続かなかったんですよね。妻と出会う前にもタイ人の方とお付き合いしていたんですけど、やっぱり話が続かなかったし、話題も噛み合わなかったんです。だけど、妻はそういうのが一切なくて、まったく会話が途切れなくて。

 出会った当時、妻は29歳で。ちゃんとしないといけないなって、付き合って2週間くらいでご両親のもとへ挨拶に伺って「結婚前提でお付き合いさせていただいております」的なお話をさせてもらいました。

バンコクでの仕事と経済事情

――バンコク在住だと、お仕事はどんな感じで?

矢沢 特にこれってものをやっていないんですけど、日本に帰ってイベントをするとか。最近だと、「情報原人」についてnoteに書いたり。

 いずれはタイでビジネスをやりたいし、実際に進めたりもしていたんですけど、結婚式を挙げたり、その準備で忙しくなってしまって。ちょっと落ち着いてから、また動き出そうと考えていますね。

――ちょっと前まで円安でしたけど、日本よりも安く生活はできますか。

矢沢 よくノマドっぽい人たちが、「プール付きマンションに住んでます。でも5万円で生活できます」とか言ってたりするじゃないですか。あれ、嘘ですよ。

 円安を考えると、そういうところは最低でも家賃は6万~7万円するんじゃないですかね。安くてもプール付きなら5万円くらいはするしバンコクの都心部なら10万円以上は平気でします。

 タイのチャーハンとか200円で食べられるけど、毎日タイ料理ってわけにはいかないじゃないですか。日本食や洋食も食べたいし。でも、そうなるとラーメンなんて高いと1500円とか2000円以上しますから。電気代も日本ほどじゃないけど、結構するし。5万円なんかでやっていこうとしたら、相当ひもじい思いをすることになりますよ。

タイの「大雑把」な魅力

――このままタイで暮らすつもりですか。

矢沢 日本に帰る気はないですね。里帰りはしますけど、ずっといるつもりはないです。僕と同じようにタイに住んでいた友達が日本に一時帰国してるんですけど、「やっぱり、日本には住めない」と言ってます。日本はすべてにおいて細かすぎるというか。

 タイってビックリすぎるほど大雑把で、軽く気絶しそうになる場面も多々あるんですけど、そのぶん気楽でいられるんです。日本に帰ると、いいようのないプレッシャーを感じるんですけど、タイだとそんなものが一切ない。「あれ食べたい、誰々に会いたい」とかはありますけど、日本にはたまに帰るだけで、こっちが拠点でいいかなという感じですね。

――タイの大雑把さに魅せられたと。

矢沢 プレッシャーの話と被るけど、日本だと魂を瓶に入れて、さらにキチッと蓋をして守りながら生きている気がしちゃうんです。でも、タイだと大事に守っていた魂を瓶から出して洗ってる感覚に陥るんです。花粉症で目がグチャグチャになると、目ん玉を取り出して洗って、また戻したくなるじゃないですか。あんなノリで魂を洗えちゃうのがタイで、サムイ島を訪れたときにそれを強く感じたんです。

 あのう、ベラベラしゃべっちゃいましたけど、僕にとって松本(人志)さんは神ですし、文春さんはメッチャ敵側なんで。そこんとこは、改めてハッキリさせておいてください。

(平田 裕介)

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