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「最後はスタッフから『もう無理』と…」THE ALFEEが明かした“時効の話” 10万人ライブ解散説、アンコール7回、横浜で警察から…【デビュー50周年】

文春オンライン / 2024年8月25日 6時0分

「最後はスタッフから『もう無理』と…」THE ALFEEが明かした“時効の話” 10万人ライブ解散説、アンコール7回、横浜で警察から…【デビュー50周年】

デビュー50年を迎えたTHE ALFEE ©文藝春秋

8月25日、デビュー50周年の記念セレモニー&コンサートが開催されるロックバンド、THE ALFEE。10代で出会い、解散も活動休止もなく半世紀にわたって音楽シーンの最前線で活躍しているバンドは世界的にも稀だ。3人で駆け抜けた日々を振り返る。

◆◆◆

〈1986年には東京湾13号埋立地(現在のお台場)で野外ライブ「TOKYO BAY-AREA」を開催。単独アーティストでは日本初の観客10万人を動員。邦楽シーンにおける単独大規模ライブの先駆けとなった。〉

 坂崎 まず、その前年に横浜スタジアムで3日間やったんだよね。

 高見沢 それでも全国から「チケットが取れない」という声が殺到していたから、売り切れない広大な場所を探して。お台場は当時「ウォーターフロント」と呼ばれていたんだけど、なんかピンと来なくて、「東京ベイエリアってどうかな」って言ったら、それがいいということになってほぼ即決だったね。

 坂崎 その後、世間に広まった呼び方だけど、実は高見沢が発案者。

 高見沢 代々木の寿司屋で閃いた。ねぎとろを食べた瞬間に(笑)。

 坂崎 ステージから見る10万人のお客さんは、大波のようだったね。

業界が「解散」と勘違いした出来事

 高見沢 最後に歌った新曲「ROCKDOM―風に吹かれて―」で、「俺達の時代を忘れないで」というリフレインを歌った。10万人ライブを機に、今後はお客さんの数ではなく、ライブの質で戦っていくぞという宣言のつもりだったんだけど、業界関係者や一部のファンから「解散か?」と誤解されちゃって。

 坂崎 こっちは「来年は何をしようかな」と考えていたのにね(笑)。

 高見沢 当時の音楽業界は、バンドはピークを迎えたら解散という空気が流れていた。僕らの先輩で続けているバンドもほとんどいなかったし。

 桜井 辞めるわけないよ。車を買ったばかりだったしな(笑)。

 坂崎 その年のクリスマスイブには、横浜スタジアムに特設テントを張って、オールナイトライブをやったよな。

 高見沢 でも音が大き過ぎて、警察から中止命令が出ちゃって。

 坂崎 途中で高見沢がステージからいなくなっちゃったんだよね。

 桜井 見たら、ステージ裏で警察に呼ばれていた。角刈りと違って本当の「事件」(笑)。

 高見沢 必死に説明したけど、仕方なく中止に。それで翌年、日本平ホテルで朝までやって雪辱を果たした。

アンコールは最高7回

 坂崎 1998年には阪神淡路大震災チャリティの日本代表として、かつて、ビートルズやローリング・ストーンズがライブをやったニューヨークのフォレスト・ヒルズ・スタジアムに招かれた。サイモン&ガーファンクルが解散コンサートをやった場所でもあった。

 桜井 そこでサイモン&ガーファンクルの曲を3曲カバーでやったけど、向こうの人たちの前で彼らの曲を歌うのは、ものすごく緊張したよ。

 高見沢 1999年にはベルリンでもライブをやった。あのときも音が大き過ぎて中止命令が出ちゃった。

 坂崎 ライブでは時にトラブルやハプニングも起こるけど、僕らは昔から番組の公開収録に出たり、売れない頃、研ナオコさん、かまやつひろしさんのバックバンドをやっていたおかげでかなり鍛えられていた。かまやつさんのライブなんて、自由度100%だから。

 高見沢 もう時効だけど、昔、公開収録で豪雨になっちゃって、メインだったアーティストが「これじゃできない」と先に帰っちゃって、急遽代役を任されたよな。

 坂崎 「ALFEEなら何とかしてくれる」と思われている節はあった。そういう対処法はかまやつさんにたくさん教わっていたし。

 高見沢 かまやつさんも途中で帰っちゃったことあったな(笑)。

 坂崎 昔の僕らは、アンコールの曲も事前に決めていなかった。

 高見沢 その場で曲を決めて、アンコールがかかっている間、ずっと応えたこともあったね。

 桜井 最高で7回はやったかな。

 坂崎 最後はスタッフに「もう無理です」と言われてようやく終演。

 高見沢 打たれ強さと臨機応変では、誰にも負けないバンドだったかもしれない。

(取材構成 内田正樹)

本記事の全文は、「文藝春秋」2024年9月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています( 桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦「 THE ALFEE デビュー50年『時効の話』 」)。

 

全文(8000字) では、メンバー3人が出会いから50周年に至るまでのエピソードを語っています。

  ・学生運動に翻弄された高校での出会い
 ・桜井賢の美声デビューは村内放送だった!
 ・疑問符だらけのデビュー
 ・“大人の事情”でレコードが発売中止
 ・坂崎幸之助、『オールナイトニッポン』でレギュラー
 ・『ベストテン』初の衛星中継でアクシデント
 ・サイモン&ガーファンクルの“聖地”でライブ
 ・「髙見澤俊彦」が作家デビュー

(桜井 賢,坂崎 幸之助,高見沢 俊彦/文藝春秋 2024年9月号)

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