1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「とりあえず『オス!』と言えば大丈夫」ナゾの挨拶「オス!」と「ゾス!」の“正しい使い方”

文春オンライン / 2024年9月3日 11時0分

「とりあえず『オス!』と言えば大丈夫」ナゾの挨拶「オス!」と「ゾス!」の“正しい使い方”

ナゾの挨拶「オス!」と「ゾス!」とは? 写真はイメージ ©getty

〈 「パソコンの電源の入れ方がわからない」「小さい文字の『ぃ』や、『ゔ』が打てない」レベルの低い19歳社員→それでも超最速で“会社役員”になれたワケ 〉から続く

 光通信で多用される、ナゾの挨拶「オス!」と「ゾス!」の“正しい使い方”とは? 2003年、19歳で光通信に入社したのち最年少の役員に。さらにその後、HIKAKINと出会い、UUUMを創業し、日本のYouTuberの躍進を支えた鎌田和樹氏による初の著書『 名前のない仕事──UUUMで得た全知見 』(ダイヤモンド社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/ 前編 を読む)

◆◆◆

組織に染まりまくる自分

 光通信の出身者であれば、絶対に聞いたことがある言葉があります。

「オス!」と「ゾス!」です。

 冒頭の合宿のバスの中で光通信の歴史をビデオで見て、僕は「なんか宗教っぽいな」とぼんやり思っていました。その合宿で叫んでいた「社訓」は、次のとおりでした。

光通信社訓

一つ、 我々は常にロマンと美学を持って行動すべし

一つ、 我々は常に謙虚で素直な気持ちを持って行動すべし

一つ、 我々は常に全体の調和を考えて行動すべし

一つ、 我々は常に真のエネルギーを持って目的の為に純粋な行動を取るべし

一つ、 我々は常に不可能の向こうに可能が、あきらめの向こうに成功があることを信じて行動すべし

 社訓は光通信では本当に大切なことで、朝礼のときに指名されると、両手を腰に当てて、「社訓、一つ、我々は……」と、大声で発声し、それに全員が続けて発声する文化がありました。

 そのように大事な文化として、「オス!」という言葉があります。

 最初の合宿中に、挨拶のことを「オス!」と言うと教わりました。

 それは、「おつかれさまです」を略すると「オス!」になるということでした(諸説あるかもしれません)。

 そんな「オス!」をいつ使うんだろう、と思いながら、保険のコールセンター時代では飛んでしまったので、あまり「オス!」を聞くことはありませんでした。

 そんなあるとき、上司のマネジャー(課長クラス)と一緒に、ある事業部の役員の部屋に行ったときでした。

「オス! 橋本、入ります!」と、上司が言ったのです。

 僕は戸惑いながら、「……オス!」と言いました。

 その後、やはり恥ずかしい気持ちがあったので、一人で偉い人のところに行くときは、「オス!」ではなく「おつかれさまです」と言っていました。

 しかし、自分が少しずつ昇進・昇格していくと、次第に会う人も偉い人が多くなっていって、気がつけば当たり前のように「オス!」が言えるようになっていました。

 数ヶ月、当時の社長であった玉村社長の直下になるのですが、そのときの僕は、「オス!」を通り越して、「ゾス!」が言えるようになっていたのです。

 これも諸説ありますが、「ゾス!」は「オス!」の上位互換だと教わりました。

「ゾス! 失礼します!」と言ってノックして社長室に入ります。

 そのときはそれが当たり前と思い、会社に染まりまくっていましたね。

 日常の挨拶では、「オス! 鎌田です!」という感じで、上司の役員に指示を出されたときにも「オス!」と返事します。

 上司にメールを打つときも、「オス!」から本文が始まります。

 何もないときにも、とりあえず「オス!」と言えば大丈夫なときがあります。

 1万人以上も社員がいると、「オス!」も進化して、「ザス!」と言う人もいれば、「オスオス!」と言う人もいました。

組織に染まることのメリット

 ここで読者のあなたに質問です。

 組織や集団に、一度でも染まったことがありますか?

 若い人はこういう文化を嫌うかもしれません。

 ただ、やってみて思うのは、「一緒に過ごした一体感は生まれるんだな」ということです。

 当時の昔話をするときにネタにすることも楽しいです。

 人生は長いです。

 一生のうちに、こういうものに染まる時期があるのも、そんなに悪いことではないと思うのです。

(鎌田 和樹/Webオリジナル(外部転載))

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください