《各班一斉に訪問し、調査開始》兵庫県・斎藤元彦知事パワハラ問題 告発職員への「ガサ入れ」後にも“執拗な情報源探し”が続けられていた
文春オンライン / 2024年9月3日 16時30分
辞職した片山安孝副知事
兵庫県・斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発したX氏が、その後「死をもって抗議する」というメッセージを残して命を絶った問題。
「週刊文春」 は、片山安孝副知事(当時)ら兵庫県幹部らが、「庁内調査手順」という“ガサ入れ指示書”に基づいて告発者のX氏らに事情聴取を行っていた事実を報じた。
この文書で明らかになったのは、
〈周囲の職員に対しては、訪問の目的は「近くに来たので寄っただけ」と伝える〉
など、県幹部らが周囲の職員に嘘をついて調査を進めるという強権的な手口だった。
一連の問題について取材を続けている「週刊文春」のO記者が解説する。
「県はX氏のほか、Y氏、Z氏という計3人の職員の職場に同時にガサ入れを行おうとしていました。ただ、計画していた通りにはいかず、実際には、その日はZ氏は終日不在だった」
告発文書作成の“本命”と目されていたX氏に対しては、片山副知事が取り調べを行った。 「週刊文春電子版」で公開している取り調べ音声 では、片山氏が情報源を執拗に聞き出そうとする様子が収められている。
「片山副知事が『誰に聞いたんや?』と尋ね、X氏は『それは言えません』と答えています。それに対して片山氏は、『せやろ。言えへんやろお前』とたたみかける。X氏としては、情報源がばれてしまうと、その人たちも処分を受ける可能性があるので『みんな噂してますよ』と答えるのですが、片山氏はその言葉尻をとらえて『噂をまとめただけということやな』と真実相当性がないとしている。これは結論ありきの聴取だったのではないかと思います」(O記者)
だが、県はX氏の告発を「噂をまとめただけ」と断じて以降も、執拗に“情報源探し”を行っていた。
「実はこの3人以外にも、その後県から聴取を受けた職員がいるのです」(同前)
一体、どのような職員が事情聴取を受けていたのかーー。
県や片山副知事による取り調べの内容のほか、斎藤知事の責任、百条委員会の争点、百条委員会に出頭予定の前総務部長への取材の回答などを記者が解説した動画番組およびテキスト記事は、 週刊文春電子版 で見ることができる。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)
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