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“王、松井超え”の記録を達成した巨人・浅野翔吾(19) 171cm86kgの恰幅にヒゲ面なのに実は…「僕、初めての人って全然話せないんですよ」

文春オンライン / 2024年9月7日 17時0分

“王、松井超え”の記録を達成した巨人・浅野翔吾(19) 171cm86kgの恰幅にヒゲ面なのに実は…「僕、初めての人って全然話せないんですよ」

将来の夢は母校の監督だという浅野翔吾 ©時事通信社

 王貞治、松井秀喜といった高卒レジェンドと、何かと比較される存在になっている。8月12日の一軍昇格以降、打率3割2分、3本塁打、11打点(9月2日時点)と打ちまくる巨人・浅野翔吾外野手(19)だ。

 8月14日の阪神戦では、プロ野球史上5年振り16人目、巨人では坂本勇人以来2人目となる10代での満塁ホームランを記録。王、松井ですらなし得なかった快挙だった。

 浅野は高松商時代にイチローの指導を受け、2022年夏の甲子園で打率7割の大活躍。52年ぶり8強入りの原動力となった。

「彼に変なこと聞かないでよ。潰されてきた選手を見てきたからさ」

「プロ2年目の今季は開幕一軍入りしたものの、4月上旬に二軍落ち。その際に阿部慎之助監督から『野球脳が足りない』と言われ、打席での狙い球の絞り方を改善するように課題を与えられていた。桑田真澄二軍監督が浅野を“強化指定選手”としてみっちり指導した甲斐もあり、8月は打率5割近くと絶好調に。そんな最中、助っ人外国人のヘルナンデスが左手首を骨折する大けがで離脱し、再昇格のチャンスが巡ってきた」(スポーツ紙記者)

 もともと浅野には阿部監督も目をかけていた。ルーキーイヤーの昨年、浅野がメディアの囲み取材を受けていた時のこと。当時の阿部ヘッドコーチがたまたま通りかかると、報道陣をじろりとにらみ、

「彼に変なこと聞かないでよ。そういうので潰されてきた選手をいっぱい見てきたからさ。マスコミもちゃんと選手を育ててよ」

 と釘を刺したのだ。

171センチ86キロのひげ面で、あだ名は「オッサン」「豆タンク」

「これは、阿部監督が昨年のドラ1で中央大の後輩でもある西舘勇陽投手の入団会見で言っていたことと同じです。阿部監督は現役時代に相当な叩かれ方をしたことでマスコミに不信感を持っている。中央大直系の後輩と同じくらい、浅野を気にかけて、マスコミから守るつもりのようです」(球団関係者)

 浅野は171センチ、86キロという恰幅の良さや髭の濃さで、チーム内のいじられキャラ。ついたあだ名は「オッサン」「豆タンク」だ。そんなホープにも10代らしい素顔があるという。

「チーム外の人に対してはめちゃくちゃ人見知りなんです。二軍戦の相手チームの選手に用事があったとき、『僕、初めての人って全然話せないんですよ。どうしよう、なんか怖そうだし……』とずっとモジモジ。結局、先輩に付いてきてもらって、ようやく話しかけることができたようです」(同前)

 4年ぶりの優勝に向け、広島と熾烈な首位争いを繰り広げている巨人。シャイな新星が阿部巨人の救世主となれるか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年9月12日号)

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