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紀州のドン・ファン事件「セフレが欲しいな」と恥じらいもなく…殺人容疑の元妻の“裏の顔” と“幻の花嫁姿”《きょう初公判》

文春オンライン / 2024年9月12日 6時0分

紀州のドン・ファン事件「セフレが欲しいな」と恥じらいもなく…殺人容疑の元妻の“裏の顔” と“幻の花嫁姿”《きょう初公判》

高校時代の須藤容疑者(同級生提供)

“紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家・野崎幸助氏(当時77)が和歌山県田辺市の自宅で死亡した2018年の事件。夫殺害の罪に問われている「55歳年下」の元妻・須藤早貴被告(28)の初公判が今月12日から和歌山地裁で開かれる。

 野崎氏に多量の覚醒剤を摂取させて殺害したとされ、2021年に逮捕・起訴に至った須藤被告。須藤被告の正体に迫った「週刊文春」の記事を再公開する(「文春オンライン」2021年4月29日配信。年齢・肩書等は公開当時のまま)。

◆ ◆ ◆

 純白のウエディングドレスに全身を包み、スポットライトを浴びる長い黒髪の女性。やや緊張した面持ちで、右手にブーケ、左手は隣に立つ白タキシードの男性の右腕をしっかりと掴んでいる。

 写真の中で花嫁姿を披露しているのは、19歳当時の須藤早貴容疑者(25)。“紀州のドンファン”こと野崎幸助氏(当時77)を殺害して逮捕された幼な妻の、知られざる“晴れ舞台”である。

野崎氏には「結婚式をするくらいなら離婚する」

 2018年2月。早貴は知人の紹介を経て知り合った資産家の野崎氏と入籍した。その実態は、入籍の条件を「月100万円の小遣い」とする“愛人婚”。それでも、55歳年下の妻を得て有頂天の野崎氏は、地元の世界遺産でもある闘鶏神社での挙式を望んだ。ところが、早貴が「結婚式をするくらいなら離婚する」と拒絶したため、式の予約はキャンセルとなっている。

 早貴の友人によれば、本人が語っていた好きな男性のタイプは「お金持ち」。ただ、年の離れた男性は恋愛対象外で、40代男性らと遊んだ時も、裏で「ジジイはムリなんだよね」と毒づいた。著名人では、ジャスティン・ビーバーとKAT-TUNの亀梨和也のファン。

 なるほど、ウエディング写真の中で早貴が腕を組むのは、Kis-My-Ft2の玉森裕太に似た、1つ年下の美男子である。

花嫁役に自ら立候補

 撮影されたのは2015年頃。北海道札幌市出身の早貴が、地元の高校を卒業後、市内の美容専門学校に在籍していた頃のものだ。

「あれは早貴ちゃんが専門学校2年生の時、高校生を招いたオープンキャンパスで行われた模擬挙式のものです。ブライダル専攻の催し物で、彼女は美容師科の別の専攻でしたが、自ら立候補して花嫁役を務めたんです。学校が休みの日で、オフを返上して参加していました。相手役は学内でも評判のイケメンくん。登場前の舞台裏で、早貴ちゃんに悪戯っぽく下半身をボディタッチされたそうです」(専門学校の後輩)

 その頃の早貴は、どんな将来を夢見ていたのだろうか。

美容師の仕事は「心が折れた。向いてない」

「美容室の体験実習をやって、『心が折れた。向いてない』と言っていました。仕事の大変さを思い知り、『給料が割に合わない』と。美容師の仕事は、店舗にもよりますが、最初は手取りが13万円から14万円くらい。休みの日は講習もあるので、完全オフも少ないです。『ラクしてお金が欲しい』と言っている子でしたから、途中でこの職業に見切りをつけたようでした」(同前)

 一方で、虚栄心だけは人一倍あった。SNSでは、ドレスコードが必要な高級店でワインを傾ける画像などを投稿。趣味でもあった海外旅行先からは、世界遺産を巡る優雅な姿を見せつけた。日頃はブランド物で身を固め、セレブ感を演出していたが、その原資は水商売のアルバイトだったという。

 日本有数の歓楽街「すすきの」でも、その姿がよく見かけられていた。

「ニュークラの“体入(体験入店)”を繰り返したりして、夜のアルバイトではかなり稼いでいたみたい。金回りがよさそうで、派手であか抜けている印象でした。シャネルの白いバック持ち、ルブタンのハイヒールを履いていた。夜なのにサングラスして颯爽と歩いている。ホストクラブにもよく出入りしていました。本人は『(料金の安い)初回荒らしなんだよね』と話していたそうです。ホストと付き合っていた時期もあった」(水商売関係者)

「セフレが欲しいな」と恥じらいもなく…

 あけっぴろげな性格で、性欲を持て余すと「セフレが欲しいな」と恥じらいもなくつぶやいた。後年、「早貴がアダルトビデオに出演した」という話も出回ったが、それも事実だった。

 2016年3月に専門学校の美容師科を出た後も、早貴はその道に進むことはなく、しばらく地元に残ってニート生活を続けた。

 当時、交流があった知人女性の話。

「専門学校を出ているのに『なぜ美容師にならないの?』と聞いたら、『手に職をつけて親を安心させたかっただけ。資格は取れたけど、美容師になるつもりはないんだ』と。そのうち東京で暮らしたいって。将来はどうしたいのかも聞いてみましたが、『今のところニートかな。今もニートなんだけど。働きたくないんだよね。なんとかなるよ』と能天気に話していました。

 母親からは『美容師をやらないんなら語学留学にでも行きなさいよ』と言われていたそうで、その頃、英会話教室に通っていました。でも、本人は語学を身に付ける気がなさそうで。『留学したら自由がなくなるし、東京でプーをやりたいんだ』と。海外旅行に行っても、グーグル翻訳があれば大丈夫だと考えていたようです」

 予告通り、ほどなく上京を果たした早貴。そして、野崎氏と出会う約1年前の2016年11月、都内の高級デートクラブに登録をし、“パパ活”を始めるのだった。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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