スケートリンクの上で小6が中1に抱いた恋心…二人で挑むアイスダンスはうまくいくのか 「ぼくのお日さま」を採点!
文春オンライン / 2024年9月17日 17時0分
© 2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS 配給:東京テアトル
〈あらすじ〉
小学6年生のタクヤ(越山敬達)は苦手なアイスホッケーで怪我をして、練習を外れていたところ、リンクでフィギュアスケートの練習をする中学1年生のさくら(中西希亜良)と出会い、彼女の滑りに心を奪われる。
さくらのコーチの荒川(池松壮亮)は、元フィギュアスケートの選手。家業を継いだ恋人の五十嵐(若葉竜也)を追ってこの街にやってきた。タクヤの恋心に気付いた荒川は、アイスホッケー靴でフィギュアに挑むタクヤに自分の靴を貸し、練習に付き合う。そして荒川の提案で、タクヤとさくらは、アイスダンスのペアを組むことになり――。
〈解説〉
『僕はイエス様が嫌い』の奥山大史監督が、脚本・撮影・編集も手掛けた商業映画デビュー作。第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に、日本人監督として史上最年少で選出。90分。
中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆アイスホッケー少年とフィギュアスケート少女。氷のリンクが背景なので、おのずから画面に清潔感が。青と白の世界。
芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆『リトル・ダンサー』を連想させる作りで、微細な震動に心を割いているが、隔靴掻痒の描写も混じる。やや物足りない。
斎藤綾子(作家)
★★★★☆構図や物の配置、人物の視線に相手を想う心の距離を感じる。ネガティブな言葉が影を落とすがシンプルな物語は清廉。
森直人(映画評論家)
★★★★★珠玉という言葉が正しく似合う。視線の演出を軸に紡がれる洗練された恋のメルヘン。監督の前作からの飛躍にも驚嘆!
洞口依子(女優)
★★★★☆湖上のスケート場面のあの3人の姿を包む陽射し、ザ・ゾンビーズの楽曲、映画にのみ存在するあの温かさに救われる。
INFORMATIONアイコン
ぼくのお日さま(「ぼくのお日さま」製作委員会)
9月13日(金)より全国公開
https://bokunoohisama.com/
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年9月19日号)
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