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《親族が告白》「イッペイは人を殺したわけではないし…」水原一平被告を待ち受ける“約30億円支払い義務”の行方

文春オンライン / 2024年9月20日 17時0分

《親族が告白》「イッペイは人を殺したわけではないし…」水原一平被告を待ち受ける“約30億円支払い義務”の行方

©時事通信社

〈 大谷翔平効果で世界TOP3を狙ったが…ボロ家ハラスメントで炎上した「いなば食品」の女帝がドジャースにペルシャ絨毯を贈った深いワケ 〉から続く

 ドジャースの大谷翔平(30)が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦で、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成した。前人未到の挑戦を前に大谷にまつわる“5つの秘話”に迫った、「週刊文春」の記事を公開する(初出:「週刊文春」9月12日発売号。年齢、肩書は当時のまま)。

◆◆◆

「一平には元気にいて欲しいし、親族として対応できることはするつもりです」

 こう言葉少なに話すのは大谷の元通訳・水原一平被告(39)の親族だ。

5年から6年程度の禁錮刑が基準に

 大谷の口座から約26億円を盗んだとされる銀行詐欺と、虚偽の納税申告書を提出した罪で起訴された水原には、10月26日に判決が言い渡される。

 国際弁護士の村尾卓哉氏が解説する。

「検察、水原被告側双方が司法取引で合意しており、それに基づいて5年から6年程度の禁錮刑が基準になります。ただ水原被告がメディアの取材に『(大谷は)合意の上で資金援助をしてくれた』と嘘の説明をしたことは悪質性が高く、6年を超える禁錮刑もあり得る。また大谷選手が量刑について意見書を提出している可能性もあり、その場合には被害者の意見も踏まえた量刑が出ることになります」

 刑期を終えた後については「重罪を犯した外国人およびグリーンカードを持つ永住者は強制送還の対象となる。間違いなく水原被告も日本への帰国を迫られるはずです」(同前)。

水原以外の家族はどうなるのか

 水原には大谷から盗んだ26億円に加え、追徴課税・罰金を含めた約30億円の支払い義務が課せられる。ただ実際には支払わずに済む可能性が高い。

「26億円を取り戻すべく、大谷選手がアメリカの判決を日本で承認する手続きを取ることは理屈上できますが、そこまでする可能性は低いと思います。罰金についても海外での支払命令を日本で執行するのは難しい」(同前)

 いまだロサンゼルスに住む妻や両親など、水原以外の家族はどうなるのか。

「水原さんの妻も米国で仕事を見つけ長期滞在用のビザが発行されない限り、日本に帰国せざるを得ない。ただ水原さんの両親はグリーンカードを持っているはずなので、アメリカに残るでしょう」(水原の知人)

日系居酒屋で働く父親への取材を試みると…

 約30年前の渡米後、水原氏の父親はロスの寿司屋で働き、その後、日本食レストランを転々とした。事件発覚時点では日系居酒屋の従業員だった。

 当時、同店の従業員は小誌の取材にこう答えている。

「古株の従業員で、メニューを考案するなど実質的に店を仕切っていました。ただ事件発覚後は姿を見かけていません」

 この居酒屋に電話をかけると、「(一平の父は)いまは出られない。電話の目的はなに?」と言い、取材目的を伝えると「Have a nice day」と一方的に電話は切られた。

強制送還は“母国”からの国外退去と同意

 刑期を終えた後、日本へ強制送還されるであろう水原。だが、6歳から米国暮らしの水原には親族以外に頼る先がないという。

 冒頭の親族が話す。

「一平の生まれは北海道ですが、彼にとっての地元はアメリカです。だから強制送還は“母国”からの国外退去を意味します。一平は真面目だし、やる気になればなんでもできると思います。別に人を殺したわけではないし、しっかり務めを果たして頑張ってほしい。まだ若いので世の中に貢献していけることもあるはずです」

 おばあちゃん子だという水原。彼の祖母が住む部屋には、今でも壁一面に孫と大谷の2ショットが飾られているという。

〈 《50‐50達成》大谷翔平、なぜ盗塁急増? “世界の盗塁王”福本豊が「楽に達成するでしょ」と語っていたワケは… 〉へ続く

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年9月19日号)

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