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「『分かってないな』とか『バカ』ってコメントが…」朝生出演の“社会派モデル“・藤井サチ(27)が明かす、政治的な発言に悩んだ過去

文春オンライン / 2024年9月28日 11時0分

「『分かってないな』とか『バカ』ってコメントが…」朝生出演の“社会派モデル“・藤井サチ(27)が明かす、政治的な発言に悩んだ過去

藤井サチさん

 今年、ファッション誌『ViVi』の専属モデルを卒業し、タレント・コメンテーターなど、活躍の場を広げている藤井サチさん(27)。

 駆け出しの頃に摂食障害になった経験や、政治・社会問題を発信するようになったきっかけ、また、セレブな家庭環境についてなど、話を聞いた。(全2回の1回目/ 続きを読む )

◆◆◆

政治への興味『朝まで生テレビ!』コメンテーターにも

――ついさっきまで炎天下で撮影をしていたとは思えないほど涼しげで。

藤井サチさん(以降、藤井) たしかに、顔はあんまり汗かかないかも。ただの冷え性です(笑)。

――それでは改めてよろしくお願いします。先日の東京都知事選では精力的に情報発信をされていましたが、今回の結果をどのように見ていますか。

藤井 結果自体は、皆さんの予想通りのものだったのかなと思っていますが、いろんな候補者の街頭演説を聞きに行って楽しかったですね。

 今回、安野(貴博)さんという方の選挙期間中にインターネットを使って有権者の声を聞き、それを政策に反映していく試みはすごいなと思いました。あと、多くの候補者が若者支援を打ち出していて、前回とはまた違う雰囲気の都知事選だったと感じています。

――これまでもさまざまな選挙をウォッチしていた?

藤井 見てました。お母さんがジャーナリストなんですけど、昔から「この問題についてどう思う?」としょっちゅう聞かれることもあり、もともと政治や社会問題に興味があったんです。

――最近では『朝まで生テレビ!』などにコメンテーターとして出演されています。

藤井 初めて出させてもらったときはゲスト同士の間隔がゆったりしていて一人ひとりちゃんと発言する時間があったんですけど、2回目は出演者が多くて席同士が近かったこともあり、みんな言いたい放題という感じで、「あ~主張できない!」となってました(笑)。

「子育てとお金の問題」周りから聞こえてくる不安の声

――そんな中、国会議員の松川るいさんに、「少子化対策として皆から新たに税を徴収するのは本末転倒では。少子化対策の財源をすべて国債で賄うことはできないか?」といった内容の質問をされていました。

藤井 絶対聞きたいと思っていた質問のうちのひとつを、はっきりとは答えてもらえませんでしたけど、自民党の方に直接聞けたのは嬉しかったですね。

 そもそも子育てやお金の問題については、周りから不安の声をたくさん聞いていたんですよね。

――どんな声が周りから上がっていたのでしょうか。

藤井 結婚を考える友だちが周りに増えてきたとき、「でも、今のお給料のままじゃ結婚できないな」って言ってたりとか、逆に結婚した子も、「子どもは欲しいけど、子ども一人育てるのに3000万くらいかかるらしいから、ちょっと無理かな」みたいな声をたくさん聞くようになって。

 そこで、日本の賃金ってどうなってるんだろうって調べたら、30年間横ばいだということを知って、じゃあ他の国はどうなんだろう? みたいな感じで、徐々に興味が広がっていきました。

 問題が身近になってきて考えることが増えていった結果、自然と社会問題や政治について発信をはじめた、という感じです。

ランウェイで声援を受けるYouTuberの影響力

――モデル業界の中で政治的なことを発信するのは勇気がいること?

藤井 かなり勇気が必要でしたね。それこそ最初は、「モデル」という肩書で社会的・政治的な発言をしてもいいのかなと悩んで。

 NPOとかNGOみたいな活動もしてなかったし、“教授”みたいな識者だったら言いやすいのに、と思ったこともあります。

 それと同時に、YouTuberの方の活躍にも刺激を受けていて。

――藤井さんは5年前からYouTubeチャンネルを開設されています。

藤井 その少し前から、ファッションショーにYouTuberの方が出演するようになっていたんですけど、本業のモデルである私たちよりランウェイで受ける声援が大きいことにびっくりしてしまって。あまりの人気ぶりに、モデル仲間と「私たち、アウェイじゃない?」と話すほどだったんですけど、その傾向が年々加速して、YouTuberの方の出演もどんどん増えていって。

 正直、最初は悔しくてその事実を直視できなかったんです。でも、ファッションショーの現状を見続ける中で、時代が変わったんだと受け入れざるを得なくて。だったら自分もYouTubeを始めて、ファッション以外のことももっと世の中に発信していこうと思ったんです。

エゴサはしないので「正直どんなことを言われてるのかは…」

――政治的な発言をする際にハードルになったことは?

藤井 世間からの目とか、批判ですかね。「炎上すればするほど発信を見てくれる人も増える」と考える人もいると思うんですけど、私は性格的に結構ネガティブなタイプなので、今もすごく気をつけて発信してますね。

――これまでどんな批判がありましたか。

藤井 メンタル面を鑑みて、マネージャーさんと「エゴサはしない」と話し合って決めたので、正直どんなことを言われてるのかほとんど把握してないんです。でも、ときどき目に入ってくるのは、「分かってないな」とか「バカ」とか、そういうコメントですね。

――発言するのが嫌になることもある?

藤井 他の方に比べたら私なんて全然批判は少ない方だと思いますし、私自身分からないことがほとんどなので、一緒に考えたい・学びたいって気持ちで発信しています。

 私、占い師さんに「学びの星」にいるってすごい言われるんですけど、知的好奇心が旺盛というか、知ることに快感を覚えるタイプで(笑)。あと、両親から「いい質問だね」とよく言ってもらっていたので、昔からいろいろ知りたい気持ちが強かったように思います。

大人になって気づいた「母はフェミニスト」

――専属モデルをされていた『ViVi』では、フェミニズムについての発信もされていました。

藤井 大人になってから、「母はフェミニストだったんだ」と気づくことがあって。

 小さいとき、渋谷駅で口論しているカップルに遭遇したんですけど、男の人が女の人の腕をガッと掴んでて。そうしたらお母さんが「何してるんですか!」と、走って男の人を止めに行ったんです。で、その後に男の人を交番に連れて行ったんですけど、それと似たようなことが2、3回あったんですね。

――お母さんが女性を助けるようなシーンを何度も目撃されていたんですね。

藤井 そうです。他にも、電車で盗撮している人に「やめなさい!」と注意していたこともあります。

 そういうお母さんの背中を見て育ち、自分もフェミニズムのことを勉強しはじめたとき、「お母さんはフェミニストだったんだ」と、気がついた感じです。

“社会派モデル”として二刀流で

――パートナーにはジェンダー平等の人を求める?

藤井 もちろんですね。海外では、マッチングアプリのプロフィール欄に、「自分は何党を支持してます」とか「フェミニストです」みたいな思想に関する項目があるんですよ。でも、日本はたぶんないですよね。あればいいのに、と思います。

――となると、相手がジェンダー平等な人かどうかはどう見極める?

藤井 付き合う前にそういう話をするのはすごい大事だなと思って。昔、フェミニズムの話をしたら、相手の人に「フェミニストはだいたいブス」って言われて、「この人ヤバっ」となりました。

 さすがに最近はあんまり見かけないですけど、女性を下に見るような人って、「女は~」と言ったり、「料理はしてもらわないとな」みたいな発言がサラッと出てくるから、ワード選びでなんとなく分かる気がします。そういう人とは友だちにもなれないですね。

――社会問題にコミットして何か変化を感じますか。

藤井 「生理について今まで話しづらかったけど、サチちゃんがオープンに話すことで私も友だちと話せるようになりました」みたいなコメントをもらえると、自分の存在意義を感じるというか、続けてきてよかったなって思います。

 ずっと肩書にとらわれていた自分もいて、頭でっかちな人になりたくないと思ってたんです。でも、『ViVi』といった媒体を通じて発信することは、むしろ私にしかできないことじゃない? と思ったら、ありのままでいいんだなと思えるようになりました。今後も“社会派モデル”として、二刀流でやっていきたいですね。

写真=深野未季/文藝春秋

〈 5日間の断食のリバウンドで64キロに…15歳でモデルになった藤井サチ(27)が明かす、摂食障害で治療した過去「『痩せている=美しい』と…」 〉へ続く

(小泉 なつみ)

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