ひな壇嫌い、なだぎ武との熱愛、火サスのパロディ…孤高の女芸人・友近(51)が吉本興業の契約を切り替えて手に入れた“笑いの自由”とは
文春オンライン / 2024年9月28日 17時0分
得意なモノマネは中森明菜
「昔っぽいサスペンスドラマをやってみたい」
ピン芸人の友近(51)が企画・主演をつとめたYouTube番組「外湯巡りミステリー・道後ストリップ嬢連続殺人」が、9月13日の公開以来、再生回数250万回に迫る勢いを記録し話題を呼んでいる。
「今年9月に友近の故郷・愛媛でロケ。制作日数6日、スタッフ総勢17人と通常のテレビ局の制作班の半分の予算で作ったそうです。大げさなカメラ回しに説明的過ぎるセリフなど往年の2時間サスペンスドラマのクセを強調しつつ、湯上りにコーヒー牛乳を飲むシーンなど友近らしい笑いのこだわりも随所に見られる怪作です」(ウェブ編集者)
ひな壇を嫌い、ネタの修正要求を断るストイックさ
「子供の頃から芸人になると決めていた」という友近は、大学卒業後、旅館の仲居を経て、テレビレポーターに転身。この頃「愛媛のみのもんた」と評判を呼んでいたが、芸人への思い止みがたく、26歳で吉本興業の養成所入り。街のオバハンなど人の言動をデフォルメした一人コントでNHK新人演芸大賞を受賞。やがて本格的に東京に進出した。
「テレビに出始めた頃から、ネタの修正要求を断るなど、笑いに対してストイックでした」(テレビ局関係者)
バラエティの常套演出のひな壇を嫌い、独自の道を歩む。鋭い人間観察から生まれた架空のキャラクターもそのひとつ。
「ピザ店勤務の中年アルバイター西尾一男は公式YouTubeでも大人気。愛知県西尾市の特命大使に就任したことも」(同前)
最初の熱愛相手のなだぎ武とはコンビを結成するも…
年間50本のコントライブと並行して、「水谷千重子歌謡祭」もおなじみに。
「友近の親友の芸歴50年の大御所歌手、という設定ですが、ネタの枠を飛び越えて座長公演を毎年開催しています。ゲスト歌手も年々増え、今年8月の明治座公演にはさだまさしも出演した」(音楽関係者)
美人芸人と持て囃されたこともある。最初の熱愛相手は先輩芸人のなだぎ武。
「アメリカのドラマのパロディ『ディラン&キャサリン』でコンビを組むなど公私ともに順調だったが、結婚には至らず。その後、一般男性との交際が報じられ、そのうち結婚するとチラつかせたが、やがて噂は立ち消え。本当はそんな相手はおらず、ネタだったのかも」(週刊誌記者)
闇営業問題に端を発した吉本興業の内紛では、女性芸人として初のエージェント契約に切り替えた。
「事務所に縛られず、『笑いの自由を手に入れた』とさらなる高みを目指している。今回のサスペンスも俳優経験豊富な友近らしい企画。もう単なる女芸人とは違う」(前出・局関係者)
キャラ変は続く。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月3日号)
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