「夏休みは1ヶ月お風呂に入らない」風呂キャン界隈の大卒アイドル・鈴木Mob.（25）が明かす、お風呂に入らない驚きの理由

鈴木Mob.さん

「風呂キャンセル界隈（風呂やシャワーをパスする人たち）」の代表を自称するアイドルグループ・にっぽんワチャチャの鈴木Mob.さん（25）。

　小学生の頃からお風呂に入るのが嫌になり、現在はライブの前日以外は基本的に入らないという。そんな彼女に、なぜお風呂に入らないのか、お風呂に入らないメリット、風呂キャンセル界隈のリアルについて聞いた。（全2回の1回目／ 続きを読む ）

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名乗ったもの次第の“風呂キャン”

――鈴木さんは風呂キャンセル界隈（以下、風呂キャン）であることを告白されました。そもそも風呂キャンセルとはなんでしょうか。

鈴木Mob.（以下、鈴木）　その名の通り、お風呂に入ることをキャンセルすることです。2日入ってなかろうが、1ヶ月入ってなかろうが、それが回避行動であれば風呂キャンです。“風呂キャンセル界隈”は名乗ったもの次第なので、これという定義はないんです。

――例えば、お風呂には入らないけど、洗面台で髪の毛だけ洗う人は？

鈴木　洗面台で頭を洗うという行為がお風呂だと思うなら、キャンセルではないですね。自分の中でお風呂がどんなものを指すかは人によると思うので。

――なるほど。鈴木さんはいつから風呂キャンなのでしょうか。

鈴木　正式に風呂キャンになったのはここ数年ですが、遡ると小学生くらいからお風呂への苦手意識はありました。もともと学校に行くのがすごく嫌で。人の目が怖かったり、集団行動が苦手だったんです。

　で、学校に行くってなると、親もお風呂に入れたがるじゃないですか。「明日は学校だから早くお風呂に入りなさい」って。それで自分の中でお風呂に入る＝学校に行くみたいなのが定着してしまって。嫌なことをする前に必ずやらなければいけないのがお風呂に入ることだったんです。

夏休みは最高で1ヶ月くらい入ってなかった

――では、小学生の時は基本的にお風呂に入っていた？

鈴木　学校に行く前は基本的に入っていましたね。兄がいるんですけど、素行が悪くて母によく怒られてたんですよ。それを見ていたから私はいい子でいようと思って、学生時代は、親の前ではちゃんとしていました。

　でも唯一お風呂に入らなくていいのが休みの日だったんです。特に夏休みみたいな長期休暇は本当に最高で、1ヶ月くらい入ってなかったです。

――ご両親からは何も言われなかった？

鈴木　夏休み期間は両親も働いていたし、たまに「お風呂入りなさいよ～」って言われることはありましたが、「もう入ったよ～」ってごまかしていました。

　私の中でお風呂に入らないっていうのは優越感があるんですよ。今日お風呂に入ってないっていうことは明日に余裕があるな、みたいな。

意外とメリットはある風呂キャン

――1ヶ月、お風呂に入らないと体に異変はなかったですか。

鈴木　いや……頭が痒くなるぐらいですかね。あとは髪の毛がめっちゃ散らばる。シャンプーしたりドライヤーすると髪って結構抜けるじゃないですか。お風呂場で抜けると掃除しやすいけど、お風呂に入っていないと部屋中に抜け毛が散らばるので、掃除が面倒です。

――1ヶ月ぶりにお風呂に入るとどんな気持ちになるんですか。

鈴木　お風呂、最高、気持ちいい～ってなります。

――でも毎日は入らない。

鈴木　入らないですね。めんどくさいという気持ちが勝っちゃいます。猫と遊んでいる方が有意義だなって。

――お風呂に入らないメリットってあるのでしょうか。

鈴木　めちゃくちゃありますよ。まず自然に優しい。全人類がお風呂に入る回数を減らしたらどれだけ自然保護になることか。それに私、乾燥肌なのでお風呂に入らないといい感じに油が出て、髪に艶が出てきたりするんです。

　あとは、単純に水道・ガス代の節約にもなりますよね。意外とメリットはあるんですよ。

――汗は気にならないですか。

鈴木　そもそもそんなに汗をかかないんです。ライブ中は汗かきますが、ベタつかないっていうか、サラッとしているので。

　あとはヘアオイルを塗らなければそんなにベタッとした感じは出ないんです。塗るとしても毛先だけで、頭皮には塗らない。頭皮に塗ってしまうとベタベタになってしまって、いかにもお風呂に入っていない人って感じになっちゃうので。

ライブの前日は必ず入るのがルール

――学生時代は長期休み以外はお風呂に入っていたとのことですが、今はどのくらいのペースで入っている？

鈴木　自分の中でライブの前日は必ず入るというルールがあるので、わりと入っていると思いますが、最近だと4日くらいは入らなかったですね。ライブがなければ永遠に入りませんが、最近はライブも多いのでわりと入っています。

――ライブ前に入るのはなぜでしょうか。

鈴木　アイドルをやっているので、やっぱりお金を払って見に来てくれるお客さんには、一番いい状態で会いたいからですね。

――ライブ以外、例えば友達や家族に会う時はお風呂に入らない？

鈴木　入らないですね。でも、気をつけてはいます。私の中で他人に迷惑だけは掛けないようにしていて。

　ニオイとか清潔感がないと思われないようにできるだけケアしています。例えば、お風呂には入らないけど、ボディシートで体を拭くとか。あとは石鹸の香りのする制汗剤をつけたり。フケが出るのでなるべく頭を触らないようにしています。

「風呂キャンだけど、匂いにはちゃんとこだわっています」

――ニオイには気をつけていると。

鈴木　風呂キャンセル界隈を守っていくためにもそこはすごく気をつけています。イメージダウンにも繋がると思うので。風呂キャンセル界隈の代表として、「こちら側に来てもいいんだよ」と言えるようにイメージだけは守りたいです。

――夏場のニオイ問題はSNSでも話題になっていますね。

鈴木　体臭ってある程度しかたないところもあると思うんです。ただ、一人一人が気をつけることはできると思うので。風呂キャンセル界隈だから臭くてもいいっていうのは違くて。

　風呂キャンだけど、匂いにはちゃんとこだわっていますって胸を張って言えるように努力はしたいですね。

　でも、ニオイ問題って本当に体臭の問題だと思うんです。毎日お風呂に入っていても臭う人はいますし。汗かいて放置すると臭いが強くなるし、油ものばかり食べていると体臭もキツくなると思うし。お風呂だけがニオイの問題じゃないと思うんです。お風呂の問題にされがちだけど、いろんな総合の問題があると思いますね。

　風呂キャン界隈にも向き不向きがある

――風呂キャン＝臭いというわけではないと。

鈴木　そうです。あと、風呂キャンセル界隈に向いている人と向いてない人がいると思います。誰もが風呂キャンしても大丈夫なわけではなくて、体質によるのかなって。体臭がキツかったり、肌が弱かったりする人はその人たちのペースで入ったらいいと思います。

――自分のニオイは自分で気づきにくい部分でもありますよね。

鈴木　そうですね。だから風呂キャンするか迷っている人がいたら私でよければ判断します。嗅がせてもらえたら風呂キャンして大丈夫か言いますので。

写真＝志水隆／文藝春秋

〈 「『臭そう、不潔。信じられない』と言われるけど…」風呂キャンセル界隈、痔持ちも公表するアイドル（25）が世間の声に思うこと 〉へ続く

（「文春オンライン」編集部）