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「優勝した後オードリー春日さんから意外なLINEが…」ラブレターズが明かす、キングオブコント17回目の挑戦の“裏側”

文春オンライン / 2024年10月26日 17時0分

「優勝した後オードリー春日さんから意外なLINEが…」ラブレターズが明かす、キングオブコント17回目の挑戦の“裏側”

塚本直毅(左)と、溜口佑太朗。2008年にはじまった「キングオブコント」をきっかけにコンビを組み、翌年正式に「ラブレターズ」を結成。今年、同大会で優勝を果たす ©︎杉山拓也/文藝春秋

 結成は2009年。事務所入りした2011年にキングオブコント決勝に初進出。ラブレターズには順風満帆な未来が約束されていたはずだった。

 13年の時を超え、決勝5回目の「正直」でようやく手にしたキングオブコント王者の栄冠。芸人からも客からもいいかげん「もうええでしょう」と言われていたというラブレターズが、それでもキングオブコントにこだわりつづけた理由。彼らはいかにして「あきらめない強さ」を手に入れたのか。(全3回の1回目/ 続きを読む )

キングオブコント優勝で起こった変化

――「キングオブコント2024」優勝おめでとうございます! マネージャーさんから決勝前にインタビューをオファーしていたのが『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)と文春オンラインだけだとお伺いして、勝手に誇らしさを感じております(笑)。

塚本直毅(以下、塚本) ありがとうございます。

溜口佑太朗(以下、溜口) うれしい。しかしなぜ僕たちだったんですか……。

――もちろん優勝されるのではという期待もありましたが、ラブレターズさんはほぼミスターキングオブコントというか。

溜口 (笑)。そんないい言い方してくれるんだ。

――優勝されて、何か変わったことってありますか?

塚本 テレビ局とかいろいろ回らせてもらって、半そで短パンの大人って少ないんだなとは思いました。そこ劇場周りとは違いますね。

溜口 あとは、普通にちゃんと食べてないですね、飯を。飯食う時間があるなら寝る時間に充てたいので、マジでカップラーメンとかおにぎりが最近のメイン。

塚本 そうだね。

溜口 あと、扱い。今もビックリしましたけど、塚本さんの帽子を置くためだけにこんな台まで用意してくれて。

塚本 いいんですよ、地べたで。マジで申し訳ない。

溜口 これはでかいです。大きな変化です。

塚本 この間、局のトイレに入ったら、両サイドを柳葉敏郎さんと小沢仁志さんに挟まれたことがあって。なんだこれ、とんでもないところに来てしまったと思いました。

溜口 さすらいラビーじゃないからね。

塚本 さすらいラビーなら心地よいけどね。オシッコ止まっちゃったよ。

オードリー春日からの「おめでトゥース!!」

――優勝後たくさんの芸人さんが喜んでいたのもすごく印象的でした。ウエストランドの河本さん号泣してましたね(笑) 。

塚本 唯一の同期、ずっと一緒でしたからね……。

溜口 (オードリー)春日さんが「おめでトゥース」を送ってくれたのはなかなかレアでした。

――おめでトゥース!

溜口 同じグループLINEにいるんですけど、普段、全然あの人発言しないんですよ。そんな春日さんから。しかも、ただのビックリマークじゃなくて、赤の絵文字の2本のやつ。

塚本 声張ってくれてる時の「おめでトゥース!!」です。

溜口 『ノンストップ!』にお邪魔したときに(バナナマン)設楽さんが「ほんとやったね」「これから一緒になることが多いかもしれないから」って言ってくれて。じわじわ実感わきました。

塚本 昨日の夜ちょっとだけ時間ができたので、うるとらブギーズの佐々木君と銭湯に行こうって話になって。佐々木くんとは中学の同級生なんですよ。でもその銭湯が休みで。で、もう一カ所行ってもそっちも休みで。で、どうするってなって、マジで珍しく2人で飲みました。

――普段はおふたりで飲むことはないんですか?

塚本 僕がお酒飲めないのもあって飲みに行くことほとんどないんですけど、昨日だけは。佐々木君も、もちろんコントやってるから悔しいと思うのに。でも「そういう悔しさが本当に一ミリもなく、心からよかったって思った」って言ってくれて。

溜口 絶対悔しいはずだもんね。

塚本 だって、うるとらブギーズだってマジで惜しかったし。準決勝でメチャクチャ面白かったので。だから佐々木くん自身もいろいろ思うかなと思ってたみたいなんだけど「よく分かんないタイプの優勝の仕方したし」「なんか転がり込んできた感もちゃんとあったし」って。

――確かに最後あんなダメ出しされるチャンピオンは見たことない(笑)。

塚本 マジでないですよ、あれ(笑) 

溜口 ほんとにそう(笑)。らしいっちゃらしいなっていう感じがしますけど。きれいな終わり方じゃない。

コント師の1年は早い

――最初にキングオブコントの決勝に出られたのは2011年。

溜口 はい。なかなか時間かかりましたね……。

――今回のインタビューにサブタイトルを付けるとしたら「あきらめない強さ」だなぁと。だって、まず決勝に出るのが大変じゃないですか。それを何回も。

溜口 いやー、どうなんですかね。でも、考えたら、コント師の1年って早いんですよね。

塚本 賞レースもキングオブコントだけなので、それめがけて「また1年始まるか」の繰り返し。

溜口 キングオブコントが10月に終わって、でも翌年の頭ぐらいには1本はいいネタが出来ていてほしいんです。精神的な余裕がそこで生まれるから。

「いつ売れるんだよ」「どうせ売れないだろ」と言われ続けた

――ほぼオフなしじゃないですか。

溜口 オフなしなんですよ。ずっと賞レースが続いてる感じなので。だから「あきらめない」というよりは1年が早かっただけでね。

塚本 そうだね。

溜口 あとは、(南キャン)山里さんやオードリーさん、三四郎さんたちが気にかけてくれて、番組ディレクターの佐久間(宣行)さんとか板川(侑右)さんとか。みんながすごいちょっかい出してくれてたので、キングオブコントで落ちてもこれだけの人たちが言ってくれるなら、まだ目はあるのかなって。

塚本 ねばれる要因にはなったよね。

溜口 「いつ売れるんだよ」ってずっと言われながら使ってくれていたので。

――たしかにコントが面白い、キャラクターもお話も面白いし素敵だし、一体いつ売れるのか……でしたよね。

溜口 でも「どうせ売れないだろ、お前らなんか」っていうことも同時に言われてますから。まさか優勝するとはです。

塚本 2017年から2021年の、5回も準々決勝止まりが続いたときは、かなり心労は来てました。「結構ウケたけどな」って思いながら落とされた時は、本当に俺ら必要とされてないかもって。ちょうど第7世代もやって来て「何をどうやっても無理じゃん」みたいな。

――どうやって心を持ち直したんですか?

今年でラストイヤーだと考えていた

塚本 事務所の先輩のザ・ギースさんが、僕らなんかより全然芸歴も上なのにアスリート体形を保って走り続けているんです。こんな鉄人が目の前で走りまくるなら、ついていくしかないですよ。

溜口 ギースさん、毎年違うことやってるんですよ。

塚本 何をがむしゃらに、若手に混ざって。あの存在は本当に大きい。

溜口 でもリアルな話、今年でラストイヤーかもとは2人の中で考えていましたね。

――そうだったんですか?

塚本 そうですね。

溜口 「まだ出るんですか?」みたいなことを後輩にも言われていて。去年7年ぶりに決勝に返り咲いて、それでもう十分ちやほやされたじゃないですかと。

塚本 特に去年は「よし、優勝するぞ」って気持ちで臨んでいたということもあったので。

溜口 「7年ぶりに出て、ダメだったじゃないですか」っていうのも、一部でちょっと感じてたんですよ。お客さんからも芸人さんからも。だから今年終わったらちょっと一回休もうかみたいな話はしてたんですよ。

――「枠空けてくださいよ」みたいな圧を感じていたんですね。

塚本 本当に。まさに。

溜口 われわれだってそうやって新しいところに入れさせてもらってきたので、同じ境遇を考えると、何も言えないです。

――じゃあ今年はめちゃめちゃプレッシャーがかかっていたのでは? 

溜口 それが、かかってなかったですね。

塚本 今年はかかってないなー。

溜口 何なら去年のほうが。マジで狙ってたんで。いいネタできたし。去年は1本しかできなかったですけど、2本目に今回のドングリのネタをやる予定でした。

――ああ。

溜口 とんでもない強い2本できたぞって思ってたんですけど、やっぱりいつもどおりの、決勝では振るわない、中途半端な結果になっちゃってたので。

塚本 だから去年に比べたら今年は「行かせてもらえたら好き勝手やらせてもらいます」みたいな気持ち。ダメ元の精神。

――あきらめたわけではないけど、いったん考え方を変えたわけですね。

賞レース以外でもちゃんと頑張らないと

溜口 賞レースよりも、芸人人生のほうが長いので。だから賞レース以外でもちゃんと頑張らないとというところはあったかもしれないですね。

――賞レース以外というのは?

溜口 テレビとか、単独ライブとか……賞レースにとらわれすぎてもダメだなと。

――じゃあ、今までの決勝の中では今年が一番リラックスして臨めた。

塚本 マジでそんな気がします。

溜口 ドングリの後半の、ずっと間を使ってしゃべらない時間も、意外と冷静にできましたし。

――ドングリで会場が引き込まれているのを感じました。10番目でよかったなとも。ドングリ拾うのも大変そうですし(笑)。

溜口 確かに(笑)。

ロバート、かまいたち、シソンヌ…かつて戦ったライバルが審査員に

――審査員がかつてともに戦ってきたライバルというのもラブレターズさんくらいだと思うのですが、お気持ち的にはどうだったんでしょうか。 

塚本 ロバートさんも、かまいたちさんもそうですし。シソンヌさんも同じ年に戦いましたから。でも、やっぱり現役感があるというか、戦ってきたからこそ分かる決勝のネタの作り方とか、ラインの見方を絶対に分かってる人たちなので、それは本当にいい審査員だと思います。

溜口 「いい審査員だと思います」ってすごいね、チャンピオン。恐ろしいこと言う!

塚本 皆さんが審査した結果、われわれが誕生したわけですから(笑)。

溜口 6人目の審査員狙ってますね。

――チャンピオンになるとその資格がありますもんね。

塚本 そうですね。免許が取れましたから(笑)。そもそも僕ら決勝に行くたびに審査方法が変わってるんですよ。

――そうなんですよね……。

塚本 メチャクチャ雑なことを言ったら「何でも大丈夫です」っていう気持ちが強かったです。

溜口 対策もクソもない。

ラブレターズを審査するのは難しい?

――あらゆる変化に対応してきたラブレターズ。

溜口 だからこそ、優勝まで時間がかかったのかもしれない。

――どういうことでしょうか?

溜口 変化を意識しすぎていたのかもしれません。経験が多いあまり。

塚本 本当に今年が一番何も考えてなかったもんな。それで言ったら、審査員のほうが嫌じゃないですか。ラブレターズを審査するの。どう見ればいいんだよって。

溜口 ラブレターズの評価の基準、ムズすぎると思いますよ。

――言われてみると、ラブレターズさんのネタ中カメラに抜かれた審査員の方々、すごく難しそうな顔してました(笑)。ちょっと泣きそうな感じもあったし。

溜口 ほんとそうだと思いますよ。いろいろネタ知ってるし、全部丸裸なんで。そこから評価するってなかなかムズいと思います。

撮影 杉山拓也/文藝春秋

〈 「あの時、どう見ても相手の方がウケていたけど…」KOC王者・ラブレターズが語った「審査員の好み」問題への本音 〉へ続く

(西澤 千央)

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