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「私のおっぱいを飲んでくれない」「2歳になっても言葉が出ない」息子の“発達障害”発覚…倉持由香(32)が語る、長男が「自閉スペクトラム症」と診断された経緯

文春オンライン / 2024年11月10日 11時0分

「私のおっぱいを飲んでくれない」「2歳になっても言葉が出ない」息子の“発達障害”発覚…倉持由香(32)が語る、長男が「自閉スペクトラム症」と診断された経緯

倉持由香さん ©杉山秀樹/文藝春秋

 2021年、第一子となる湊さんを出産したグラビアアイドルの倉持由香さん(32)。今年、その湊さんが自閉スペクトラム症であることを公表した。夫でプロゲーマーのふ~どさんとともに、湊さんの特性にどのように向き合ってきたのか。また、自身のキャリアについても振り返ってもらった。(全3回の1回目/ 2回目に続く )

◆◆◆

生まれた翌日からおっぱいを飲んでくれなかった

――プロゲーマーのふ~どさんとのはじめてのお子さんとなる湊さんが2021年に誕生、自閉症であることを明かされています。診断に至るまでの経緯を聞かせてください。

倉持由香さん(以降、倉持) 最初に気になったのは、おっぱいを飲まなかったこと。生まれた翌日からプイッとしちゃって全然飲んでくれなくて。でも哺乳瓶だったらグビグビ飲むので、何でだろうなぁと。

 なので、とりあえず搾乳した母乳を哺乳瓶に移しかえてあげつつ、乳首のマッサージを頑張ったりして。

――おっぱいを飲まないのは乳首の形状の問題かも、と考えて。

倉持 そうです。乳頭保護器っていうシリコン製のペタッと貼る疑似乳首みたいなものとかいろいろ試したんですけど、それもダメで。

 哺乳瓶もいろんなメーカーのものを試しました。哺乳瓶の乳首の形にもめちゃくちゃこだわりがあって、特定メーカーのある型番しか飲んでくれなかったので、乳首ソムリエだなぁ、とは思ってました(笑)。

――おっぱいのほかに気になることは?

倉持 おっぱい以外は、0歳の時はほとんどなかったですね。絵本をパラパラめくったり、ボールを落として遊ぶおもちゃとかでずっと遊んでくれてたので、むしろ、ひとり遊びが上手な手のかからない子だと思っていました。

「あれ?」と思うようになったのは1歳を過ぎたあたりから。なかなか、「ママ」「パパ」といった言葉が出なかったんです。

「これは明らかに遅れているぞ」と気付かされた“きっかけ”

――集団健診などでも指摘があった?

倉持 首すわり、ハイハイ、ひとり立ちくらいまでは育児サイトで見る発達の進度にぴったり沿っていたんですけど、その後、「これは明らかに遅れているぞ」と気付かされて。

 1歳半健診の時だったと思いますが、他のお子さんは親の膝の上に座ってられるのに、湊は一瞬たりともじっとしていられず、私が汗だくになって保健所内を追いかけ回す感じで。保健師さんとの面談でも、他の子は「ワンワンはどーれ?」と聞けば、「アイー」みたいな感じで指さしができたり、積み木やペンを握って丸を描くといったいろんなテストをこなす中、湊は何もできなかったんです。

――保健師さんから何かアドバイスがあったのでしょうか。

倉持 その時の保健師さんからは、「男の子は成長がゆっくりな子も多いからあんまり気にしなくても大丈夫。2歳になっても言葉が出なかったらまた考えましょう」という感じで、軽く終わりました。

 結局、2歳になっても状況は変わらなかったのですが、区の発達相談支援センターに行っても「まだ様子見で大丈夫」と言われて。私もはじめての子育てだったし、「プロが言うならそうなのかな」と受け止めていました。

保育園に通い始めてから何度も吐き戻しするようになった

――保育園には通われていたのでしょうか。

倉持 それが診断のきっかけになるんですけど、保育園に通い始めてから一日に5、6回吐き戻しするようになったんです。

 といっても、オロロロロッて大量に吐くわけじゃなくて、甘酒みたいな白いものをスプーン一杯くらいケポッと吐く感じで。

――保育園に入ってすぐはいろんな病気にかかりやすいとはいいますが、またそれとも違うような?

倉持 近所の小児科を何軒はしごしても原因がわからず、紹介状を書いてもらって大きい病院で検査もしたんですけど、やっぱり原因不明で。

 そうしたら、大きい病院の小児科の先生が、「精神的なものもあるかもしれないので、うちの児童精神科を紹介しますね」と言ってくれて、そこですぐ、自閉スペクトラム症の可能性を指摘されました。

診察室に入ってすぐに「自閉スペクトラム症の可能性がある」と言われ…

――精神科にかかってすぐ自閉スペクトラム症とわかるもの?

倉持 児童精神科の診察室に入って1、2分後に、「この子は自閉スペクトラム症の可能性があると思います」と言われました。

 定型発達の子が知らない部屋に入ると、警戒して保護者の側にぎゅっとくっつくとか、先生の方をジロッと見たり、人見知りしない子だと先生に挨拶したりするらしいんです。

 でも、「湊くんは一切、私の方を見ないし、入ったことのない部屋でもまったく気にせず走り回ったり、すぐにおもちゃを見つけて自分の世界に入っている」と。先生いわく、こういった行動が見られると、自閉スペクトラム症の可能性が高い、ということでした。その後、また病院で詳しい検査もして、確定診断がおりました。

自閉スペクトラム症と指摘されたときは、涙が出た

――倉持さんは、湊さんに自閉スペクトラム症の可能性も感じていたのでしょうか。

倉持 そのときは2歳半になっていたんですけど、「2歳 言葉が出ない」とかでネット検索すると、「自閉症」と出てきていたので、予想はしていました。でも、いざ専門家の先生から指摘されたときはグサッときてしまって、涙が出ましたね。

 そこで先生に、「湊はこの先どうしたらいいんでしょうか」と聞いたら、「親御さんの考えにもよりますが、『愛の手帳』をとったほうがいいとは思います」と言われて。『愛の手帳』は東京都での名称で、一般的には「療育手帳」と呼ばれ、いろんな公的支援が得られるそうです。その後、児童相談所に行って知能検査を受け、4度(軽度)の手帳を交付されました。

――療育手帳をもらうことを躊躇してしまう親御さんも少なくないそうですね。

倉持 自分の子どもが障害児だと認めることが難しい親御さんもいると聞きます。

 湊のことを公表してから、「診断されるのが怖くて専門機関に行けません」というご両親からDMがたくさん届きました。今では私も診断を受けて良かったと思っていますが、確かにそのときは大きなショックを受けたし、診断されなければずっとグレーでいられるという気持ちもよくわかるんです。

――「我が子は定型発達児であってほしい」という親心というか。

倉持 そう思うのは仕方ないですよね。定型発達だったら障害児育児に比べて負担も少ないと思いますし、何より、その子自身が今後の人生、ずっと生きづらさを抱えてしまうのかと思うと、本当に苦しいです。

 他者との関わりがうまく持てず、周囲の理解も進まない中、それが原因でいじめられたり、孤立して引きこもってしまうような二次障害が実際に生まれています。

「おむつをすぐ脱いじゃうんです」育児生活での“苦労”

――今湊さんは3歳ということですが、生活で大変なことは?

倉持 おむつをすぐ脱いじゃうんですよね。感覚過敏があって、用を足すとおむつを脱いじゃったり。なので、なかなか目が離せません。洗濯をしに別の階にいたりするとリビングが大惨事になったりして(笑)。

 あと、寝かしつけに3、4時間かかるので、それはかなりえぐられますね。睡眠障害なのか、どんなに昼間遊んで疲れていても寝るのが0時を過ぎちゃうんですよ。

 一緒に寝ないと寝室から出てきちゃうんで、絵本を読んだりとか、お絵描きを一緒にしてあげたりとかして、4時間です。だから今日もちょっと眠いです(笑)。

――お出かけは2人だと難しいですか。

倉持 私1人だと無理ですね。体重がもう14キロあって力も強いから、暴れると私だけだとどうにもできないので。あと、公園とかでも遊具の順番を待てないから他の子とトラブルになりやすいのもあって、出かけるときは基本的には夫と3人です。

この先の不安と後悔でワーッとなってしまい…

――倉持さんも最初はショックを受けたということですが、どのようにして湊さんの特性を受け入れていったのでしょうか。

倉持 診察室で自閉スペクトラム症の可能性を指摘されたのが去年の暮れも暮れ、12月28日とかだったんです。そのままどよんとした気持ちで年越しをして、1月はメンタル不調で動けなくなってしまって。「私が悪かったのかな」とか「この先どうすればいいんだろう」とか、この先の不安と後悔でどうしようもなくなってしまったんです。

 お受験に成功してエリートになってほしいなんて思ってもなくて、ただただ、「パパ、ママって言われたい」とか、3人で手をつないでお散歩行ったり、いずれはランドセルを背負ってあの小学校に通うのかなとか、思い描いていた育児が全部音を立てて崩れていくような気がしてしまって。

 実際、特別支援学級や特別支援学校に行くとなったら引っ越しが必要だったり、私が仕事を辞める必要があるんだろうかとか、そういうことでワーッとなってしまって、ベッドから起き上がれなくて。家事も何もできなくなっちゃったんです。

――夫のふ~どさんはどのように受け止めていたのでしょうか。

倉持 その夫の一言でハッとしたんですけど、それがまた、プロゲーマーの彼らしい言葉だったんです。

〈つづく〉

撮影=杉山秀樹/文藝春秋

〈 「一生ママって呼ばれないかもしれない」2歳息子が“発達障害”と診断され絶望…落ち込む倉持由香(32)を救った、プロゲーマー夫の“的確すぎる言葉” 〉へ続く

(小泉 なつみ)

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