「釧路で一番偏差値の高い学校へいった」“北海道・大学生全裸死亡事件”被害者・長谷知哉さん（20）が切り出した“別れのタイミング”「加害者は中学の1年後輩」

川村葉音容疑者（左）と八木原亜麻容疑者（SNSより）

〈 「イキってんじゃん！」“北海道・大学生全裸死亡事件”足には龍のタトゥーシール 逮捕の金髪ヤンキー(20)の“陰キャカエル”時代「彼女いるんで女フォロー禁止　女フォローしてくんな」 〉から続く

　北海道江別市で起きた男子大学生の傷害致死事件。被害者の長谷知哉さん（20）は26日早朝、顔や上半身を中心に激しい暴行を受け、全身にあざがある状態で発見され、その後死亡が確認された。そして30日、長谷さんの父親がコメントを発表した。

「報道関係者の皆様へ　この度の事件につきまして、私どもにとっては、あまりにも突然のことで、大変心を痛めていますとともに、現実を受け入れることができていません」

容疑者と被害者は交際関係にあった

　これまでに逮捕されたのは16歳から20歳の男女6人。八木原亜麻容疑者（20）は長谷さんとは同じ釧路市の中学の1年後輩で、今年8月ごろからは交際関係にもあったという。また川村葉音容疑者（20）も釧路出身で八木原容疑者とは中学時代に塾で出会っている。

「25日の夜、バイトを終えた八木原容疑者は長谷さんと合流したのち、江別市の文京台南町公園へ向かった。そこに5人が集まり、長谷さんへと暴行を加えました。また長谷さんの衣服や持ち物を奪って逃走し、長谷さんのキャッシュカードで現金を引き出したと供述しています。動機については八木原容疑者と交際関係のもつれがあったと話しています」（地元紙社会部記者）

「別れようとか言われてるんだけど、意味わかんなくない？」

　事件前日には八木原と川村が働くコンビニで、 八木原が交際相手の愚痴を話していたことがわかっている 。

「『1年後に別れようとか言われてるんだけど、意味わかんなくない？』とか『もう私への気持ちはないんだ』とか話していました。それに対して川村も『やばいよね』という感じで聞いていました」（コンビニの常連客）

　報道によれば長谷さんは就職を機に道外に出ることを考えていたのだという。そのタイミングで「別れたい」と切り出したのだ。

「とてもいい子で頭も良くて…」

　釧路で取材を進めていると、長谷さんの素顔がわかってきた。

「本当にいい子だったと息子から聞いていました。なんであんな目に遭わなければいけないんでしょう……」

　そう語るのは中学時代の同級生を息子にもつ母親である。

「とてもいい子で頭も良くて、進学した高校は釧路で一番偏差値の高い学校だからね」

　卒業アルバムには楽しそうに友人たちと写真に写る姿が何枚も残っていた。

「高校で生徒会長を任されていた」

　また中学時代に通っていた学習塾の講師はこう振り返る。

「中3の冬の冬季講習からここに通ってて高校にも合格しました。本当に真面目でやるべきことをきちんとやって日々を過ごす生徒だった。苦手な教科がないほど満遍なくできる子でしたね」

　高校卒業時には学年を代表して答辞を読んでいた。

〈私たちが湖陵高校で過ごしたかけがえのない3年間の思い出は大変貴重な財産となるだろう。その思い出を胸に不確かな未来に向かって前向きに進んでいく〉

　未来に向けて進んでいくと誓った長谷さん。だが、彼にはもう「不確かな未来」さえ残っていない。一刻も早い事件の全容解明がのぞまれる。

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（「週刊文春」編集部／週刊文春 電子版オリジナル）