夫を大統領にしたのに「誰も功績を認めず、夫の女癖の悪さは相変わらず…」最強のファーストレディ誕生秘話 「ベルナデット 最強のファーストレディ」を採点!
文春オンライン / 2024年11月11日 17時0分
© 2023 Karé Productions - France 3 Cinéma - Marvelous Productions - Umedia 配給:ファインフィルムズ
〈あらすじ〉
ベルナデット・シラク(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、夫のジャック(ミシェル・ヴュイエルモーズ)を仏大統領にすべく、長年陰で尽力してきた。そして1995年、シラク大統領が誕生。しかし、誰もベルナデットの功績を認めないどころか、大統領夫人としての務めからも遠ざけようとする。夫の女癖の悪さも相変わらずだ。
自分を軽んじられることに耐えられなくなった彼女は、夫の付属物からの脱却を決意。参謀のベルナール(ドゥニ・ポダリデス)と二人三脚で「メディアの最重要人物」を目指し、気難しく時代遅れというイメージを刷新。国民の人気者になっていく。
〈解説〉
ベルナデット・シラクが大統領夫人だった12年間を、実際の出来事を脚色して描いたコメディドラマ。ドキュメンタリー作品でキャリアを積んだレア・ドムナックの長編初監督作。93分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆C・ドヌーヴ、貫禄ばかりではなく笑いや皮肉のセンスも。細部のおかしさ。セリフの妙。監督・脚本は女性とか。納得。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★☆☆☆重心が取れたコメディを狙ったのだろうが、オフビート感が欠落。権力者にひと泡吹かせるより、観客を驚かせてほしい。
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斎藤綾子(作家)
★★★★★女はひっこんでいろという時代に多くの名作で主演したC・ドヌーヴだからこそ度胸と貫禄で信頼と笑いを生みだせた。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆政治風刺より男女格差に力点があり、題材が会社経営でも成立しそう。ユルめの距離感で史実を扱った人懐っこい喜劇。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆デキャンタージュしたブルゴーニュの赤ワインの味わいのようなドヌーヴの演技。伝記の正確さよりその味わいを愉しむ。
INFORMATIONアイコン
ベルナデット 最強のファーストレディ(仏)
11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
https://bernadette-movie.com/
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年11月14日号)
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