「アクロバティックなセックスを楽しんで…」“紀州のドンファン妻”須藤早貴(28)が夫の20年来の愛人に送っていたメールの中身「俺を勃たせられるのは彼女だけ」〈被告人質問〉
文春オンライン / 2024年11月11日 6時0分
12日午後、和歌山地裁で開かれた初公判に出廷した元妻の須藤早貴被告(中央)[イラスト・松元悠氏] ©時事通信社
〈 「あれ、使いもんにならん。ニセモンや」“紀州のドン・ファン殺人公判” 覚醒剤密売人と接触した須藤早貴(28)が中学生時代に受けていた“特別授業”「マジなの?」 〉から続く
須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が大詰めを迎えている。元夫で和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助氏(享年77)に対する殺人罪と覚醒剤取締法違反の罪に問われた須藤は、初公判で「私は殺していないし、覚醒剤を飲ませてもいない」と無罪を主張。対して検察側は、これまでに総勢28人の証人尋問を実施してきた。11月8日から始まった被告人質問では、元本妻の須藤が野崎氏の元愛人女性に優越感を滲ませる場面も――。
野崎氏の側にいた、20年来の愛人“X子”の存在
2017年12月。須藤は初対面の野崎氏から、帯封付きの現金100万円を手渡され、プロポーズされた。後日、須藤は「毎月100万円をもらう」「田辺市には住まない」「セックスはしない」などの条件を提示。野崎氏は「私はもうセックスはできないんです」と打ち明けつつ、別の交際相手の存在を告げた。20年来の愛人であるX子さんだ。
「X子さんだけは、社長を男にしてくれる、要は勃たせてくれる、射精させてくれる人だから『この人だけは切れない』と言っていました。私は『どうそ、お好きに』と言いました」(須藤の法廷証言より)
2018年2月8日に、上記条件を守る約束で野崎氏と入籍。新婚初夜は、野崎氏に求められ、須藤は仕方なくゴム手袋をつけて下半身に触れたが、勃起はしなかった( #8 )。2月17日に田辺市を訪れた際も――。
「同じことをしましたが、勃たなくて、私は『年だから仕方ないよ』と言いました。社長は『俺を勃たせられるのはX子だけだ』と言うので『じゃあX子さんに頼みな』と。言い合いというか、社長の八つ当たりのような感じでした」(同前)
その当時、須藤は東京都新宿区のマンションに住んでいたが、入籍日から2月17日の間、野崎氏がX子さんを田辺市の自宅に呼んでいたことを知る。
「セックスの相性がいいと自慢してくる」
「私は入籍した日にニトリで枕を買ったんですけど、17日に帰ってきた時に、なくなっていたんです。家政婦さんに聞いたら『分からないけど、X子が数日前に来てからね』と。だから、X子さんが捨てたんだなと思いました。
当時、社長の会社の人から、X子さんが社長との性行為を嬉しそうに話していると聞きましたし、他の従業員からも『X子さんが社長とのセックスの相性がいいと自慢してくる』と言われました。彼女は社長のことが好きで、私のような女の痕跡が嫌だから、嫉妬して枕を捨てちゃったのかなと。枕は新しいものを買いました」(同前)
X子さんは第15回公判に検察側証人として出廷。野崎氏が自殺するような人ではなかったと証言しつつ、「私は彼を勃起させることができた」とも明かした。
離婚を口にするようになっていた
反対に須藤は、野崎氏との婚姻関係を、月100万円で契約した愛のない結婚と断言。初日の被告人質問では、他にもX子さんとの攻防場面が登場する。
離婚を巡る応酬は、公判の重要な焦点のひとつ。須藤が田辺市で同居を始めた2018年4月以降、野崎氏は、頻繁に離婚を口するようになっていた。そして5月に入る。
「5月2日、社長から『明日帰ってきてください』と言われていました。離婚するとか帰って来いとか、社長の言うことコロコロ変わるので、5月1日頃、私が『じゃあ離婚します』と言ったから、慌てたような感じでした。社長の前の奥さん(第14回公判で証人出廷)が、言っていることがコロコロ変わる『コロちゃん』と証言していましたが、そのまんまでした。3日に和歌山へ戻ったのですが、戻ろうと思ったのは、5月分の約束をとっとと消費しちゃおうと考えたからです」(同前)
結婚の際、田辺市に住まないと宣言した須藤は、野崎氏から「月に1週間か10日でいいので田辺に来てください」と言われていた。だが、須藤が戻る前日5月2日、野崎氏は自宅にX子さんを2泊3日の予定で大阪から呼んでいたのだ。
「X子さんと何があったのか分かりませんが、私に帰ってきてと。私が戻ることになったので、X子さんは1泊で帰したようです。5月3日に私が戻ると、社長はご機嫌な様子でした」(同前)
翌日4日、須藤は野崎氏に頼まれ、X子さん宛の“決別メール”を、携帯電話で代わりに打ち込んだ。
須藤被告が愛人女性に送ったメール
「社長の言う言葉を私がメールで打って、社長が内容を確認して自分で送信しました。社長は『X子と終わりにする、君だけだ』と私に言ってきましたが、目の前の女性の気を引くために、別の女性と別れるメールをしたりするのは、社長の常套手段でした。X子さんは社長を“男にしてくれる女性”なので、そのまま付き合っていればいいのに、と思いました。私を巻き込まないでほしいと思いました」(同前)
向こうも状況を察したのか、X子さんからの返信は、野崎氏ではなく須藤宛に届く。
「社長が『お前宛に来てるぞ』と(携帯電話を)渡してきたので、『勘違いですよ』と送りました。X子さんは逆切れしていました。嫉妬だと思います。X子さんは社長と長い関係なのに、ぽっと出の私がいきなり妻になって、面白くないんだろうなと」(同前)
「アクロバティックなセックスを…」
X子さんはかつて、野崎氏を特集したテレビ番組で、交際相手として登場したことがあった。放送内では「アクロバティックなセックスを楽しんでいる」と語っていた。
「その流れで、私が『社長とアクロバティックなセックスを楽しんでください』とメールを送ったら、X子さんは『テレビは演出だから』と返してきました。そうやって、社長の嘘に付き合ってやってる女性なんだと思いました」(同前)
一方で、証言台では「社長の周りにいる女は、自分も含めて全員売春婦」と言い切った須藤( #7 )。被告人質問は、11月11日と15日にも行われる。
〈 《紀州のドン・ファン殺人公判》「若いね、20歳?」「ダンナがいるんだろ?」須藤早貴(28)が真夜中の路地で覚醒剤密売人と交わした言葉、ついた嘘 〉へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
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