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“紀州のドン・ファン殺人公判”「キメて他の女とセックスすると思った」「私はお断りです」須藤早貴被告(28)の言い分…夫に頼まれ覚醒剤を購入

文春オンライン / 2024年11月14日 6時0分

“紀州のドン・ファン殺人公判”「キメて他の女とセックスすると思った」「私はお断りです」須藤早貴被告(28)の言い分…夫に頼まれ覚醒剤を購入

77歳で亡くなった野崎氏

〈 《紀州のドン・ファン殺人公判》「若いね、20歳?」「ダンナがいるんだろ?」須藤早貴(28)が真夜中の路地で覚醒剤密売人と交わした言葉、ついた嘘 〉から続く

 和歌山地裁で続く須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が佳境を迎えている。2018年5月24日、“紀州のドン・ファン”こと和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助氏(享年77)が、自宅2階の寝室で全裸のまま絶命していた。発見したのは、新婚4カ月足らずの55歳年下妻で当時22歳の須藤。野崎氏の死因は、多量の覚醒剤を何らかの方法で経口摂取したことによる急性覚醒剤中毒だった。

 公判では、検察側が野崎氏の死を「被告による遺産目当ての殺人事件」と主張。対して須藤は「殺していないし、覚醒剤を飲ませてもない」と無罪を訴えてきた。

「遺産目的で結婚したことを、私は誰にも隠していません。社長(野崎氏)自身が月100万円あげるから結婚してほしいと言ったわけだし、遺産も私にもらってほしいと。結婚したのは、お金の関係です」

「セックスをしない」ことを条件に入籍

 被告人質問2日目となる11月11日の第20回公判。黒のパンツスーツ姿で証言台に立った須藤は、そう言い切った。検察側が指摘する「遺産目的」という殺害動機の部分を、最初から隠していないと明言することで、否定してみせたのだった。

 2017年12月、須藤は初対面の野崎氏から現金100万円を手渡され、結婚を申し込まれた。猛アタックが続き、須藤は2018年2月8日、「毎月100万円をもらう」「田辺市には住まない」「セックスをしない」などの約束を条件に、野崎氏と入籍。公判では、金で結ばれた特異な夫婦関係の実態に焦点が当てられることになる。

「もうダメだ。覚醒剤でも買ってきてくれ」

 新婚初夜の生々しい描写も明かされた( #8 )。約束通り、須藤は野崎氏との性行為を拒否。野崎氏に頼まれ、ゴム手袋で陰部に触れたものの、勃起はしなかった。以後も、田辺市の自宅に泊まった際に同様の行為があったが、結果は同じ。野崎氏が20年来の愛人であるX子さんを引き合いに出して「俺を勃たせられるのはX子だけだ」と言い、須藤が「じゃあX子に頼みな」と突き放すこともあった( #10 )。

 須藤のこうした告白は、事件の根幹に関わる新証言の布石でもあった。

「社長から『勃たないからもうダメだ。覚醒剤でも買ってきてくれ』と頼まれました。私は冗談だと思い、『お金くれるならいいよ』と言うと、社長はバッグから20万円を取り出して渡してきました。お金は自分の口座に入れましたが、社長から後日、『あれ、どうなった?』と催促されて、『マジなの?』と言いました」(同前)

 須藤は催促された当日の同年4月7日、ネットの裏掲示板をみて、覚醒剤の密売人と接触を図り、注文の品を入手したのだ。公判では密売人仲間のAとBが証人出廷。Aは「本物の覚醒剤を売った」と証言し、Bは「氷砂糖を砕いた偽物だった」と言い張った( #6 )。

「入手したものを渡した翌日の4月9日、夕食の時に社長から『あれ、使いもんにならん。ニセモンや。もうお前には頼まん』と言われました。それ以降、社長から覚醒剤の話題が出ることはありませんでした」(同前)

 だが、検察側の被告人質問では、須藤が逮捕前についていた嘘も明らかになった。捜査段階の取り調べで「覚醒剤を買ってもいないし、買おうともしていない。何も知らない」と供述していた調書の内容が紹介されたのだ。

 須藤はこう釈明した。

「社長に頼まれたと言っても、信用されないと思いました。現にこうして“氷砂糖”でも逮捕、起訴されていますから。その当時から人殺し扱いされていましたし、言えばどうなるか分からなくて怖かった」

「キメて他の女とセックスすると思った」「私はお断りです」

 検察側の被告人質問では、こんなやりとりも。

——野崎さんは覚醒剤を何に使うと思った?

「特に何も。私はお金がもらえればよかったので。『キメセク』(覚醒剤を使用した性行為)ですかね」

——それはあなたと?

「私とはしない約束なので」

——あなたと性的な行為をしたいと思ったのでは?

「社長の周りに女はいっぱいいますから。その中の誰かとじゃないですか。私は言われても断ります。私には関係ないです。勃ったところで、セックスはしません」

——手ではしていたのでは?

「ゴム手袋をつけていれば、してあげます。口でするのとセックスは断ります」

——なぜ野崎さんに頼まれて覚醒剤を買った?

「私と使うわけではないですし、たくさん女性と会うから、欲しいんだろうなと」

 須藤は夫である野崎氏との性行為を頑なに拒絶する一方、違法な薬物入手の依頼は拒否しなかったことになる。しかも、催促された当日のうちに闇の住人と取引している。

——催促があった日に密売人と接触したのは?

「いつまでにと言われたわけではないんですが、『あれ、どうした?』と言われ、急かされたと思ったので」

——密売人には「ダンナにバレるから」と言って急がせた。「夫に頼まれた」と言わなかったのはなぜ?

「深夜、外に出るのが怖かったので、急かす設定としてそれが思い浮かびました。その日はそう思いました」

 検事との応酬が続く須藤の被告人質問は、11月15日にも行われる。

 11月13日(水)正午配信の「 週刊文春 電子版 」ならびに11月14日発売の「週刊文春」では、須藤がネットで検索していた猟奇殺人者の名前や違法薬物の種類、本人がそれらに執着した理由についても、詳しく触れている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)

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