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中森明菜とのコラボも話題に…香取慎吾(47)がSMAPの“裏リーダー”だったワケ「最後は慎吾ちゃんに任せれば何とかしてくれる」

文春オンライン / 2024年11月27日 11時0分

中森明菜とのコラボも話題に…香取慎吾(47)がSMAPの“裏リーダー”だったワケ「最後は慎吾ちゃんに任せれば何とかしてくれる」

香取慎吾 ©getty

〈 稲垣吾郎が現行犯逮捕され、事件を経て“変わった”ワケ「稲垣さんに一番驚かされたことは、SMAP解散後の身の振り方」 〉から続く

 2024年3月に放送作家を引退したのを機に、「小説SMAP」をうたった 『もう明日が待っている』 を刊行。SMAPの素顔を余すところなく描き出したのが鈴木おさむさんである。

 テレビの世界を離れて半年。いまこそ語れる「SMAP論」を、存分に披露していただこう。今回はSMAPの末っ子・香取慎吾の、内に秘めた人知れぬ葛藤について。(全2回の1回目/ 後編に続く )

◆ ◆ ◆

SMAP結成時は最年少の11歳

 いつも屈託のない笑顔を見せて、明るい印象なのが香取慎吾さんです。そんな彼はじつは、一歩引いて全体を見ることのできる、「大人」な人間です。

 SMAP結成時は最年少の11歳。早い時期にデビューして、子どものころから大人の仕事の世界を見てきた影響は大きいのでしょう。

 SMAPのなかでは、中居正広さんとともにいち早くバラエティの世界に飛び込んでいき、またたく間にそのジャンルに馴染み、才能を発揮していきました。1994年に『笑っていいとも!』のレギュラーに抜擢されたときは、まだ10代でした。それでも理解力に優れ頭の回転も早いので、番組における自分の立ち位置とキャラクターを、すぐに形成することができました。

 1996年に『SMAP×SMAP』が始まると、ふだんは弟キャラなのに、「最後は慎吾ちゃんに任せれば何とかしてくれる」という存在感を確立します。いつだってその場にドライブ感と爆発力を生み出してくれるのが香取さんでした。

 彼は現場で感情的になることがありません。空気がピリついているときには、その空気を楽しむかのようにひとりニヤニヤしています。どんなときも客観視ができて、余裕があるのです。そうしてさりげなく、その場の空気を和らげる。まさにムードメーカーです。

最後尾で見守る裏リーダー

 察する力もすごい。『SMAP×SMAP』の番組内で、メンバーだけで行く5人旅をしたときも、サプライズ企画を成立させるのに最も尽力したのは香取さんでした。旅の現場にスタッフが近づけないなか、番組としては5人にどうしてほしいのか、求められているのは何かをいち早く察知し、メンバーをさりげなく誘導していく。そういうことが自然にできてしまうので、スタッフからはいちばん頼りにされていました。

 もともとたいへん気が利く人だったのでしょうけれど、長年SMAPの「末っ子」をやり続けたことで、資質が磨かれていった面もあったはず。「お兄さんたち」がどんなわがままを言ったり無茶振りをしても、最後には自分が何とかしてやろうというスタンスをとり続けてきました。

 元来ひじょうにスター性のある人だというのに、SMAPの5人でいると、ときに自分を押し出さず引き立て役に回ることもできる。つねに全体を見て立ち回っていました。

 SMAPにおいて、表のリーダーとして皆を引っ張っていくのが中居正広さんだとしたら、最後尾でだれかが遅れをとらないよう見守る裏リーダーは、まちがいなく香取慎吾さんだったと言えます。

香取が“強いプライド”を持っていた番組

 SMAPの裏リーダーでありながら、もちろん時に応じて最前線に立ち、マルチな才能も発揮できるのが香取慎吾さんの凄みです。2001年から2017年まで続いた情報バラエティ番組『SmaSTATION‼︎』でメインパーソナリティを務めていたことからもわかるとおり、香取さんは司会がものすごくうまい。

 司会といえば中居正広さんというイメージですが、香取慎吾さんはまたタイプが違う。彼はとにかくスマートな進行で、ゲストに好かれるタイプです。

 時間の管理がまた天才的です。テレビ番組では進行役がチェックできるタイマーが用意されますが、残り時間を把握したあとの手際が見事なのです。終了まで残り10秒だったら、ふつうの進行役であれば話のスピードを落としたりまとめの言葉で時間を使います。香取慎吾さんは、10秒あればゲストとのやりとりをあとふたつくらい盛り込めるな、と瞬時に計算して判断・実行します。

 それほどの能力を持っているので、『SmaSTATION‼︎』ではトークシーンでも、彼が時間を管理していました。コーナーの残り時間があとどれくらいか、つねに把握しながら話を回していたのです。

 土曜日の放送で、映画やドラマの宣伝を兼ねて出演するゲストも多かったのですが、そのあたりの話をきちんと盛り込んでいくのも、もちろん忘れない。来てくれた人にとにかく幸せな気持ちになって帰ってもらおうという意志を、いつも強く抱いていました。

『SmaSTATION‼︎』という番組に対して、香取慎吾さんは強いプライドを持っていました。SMAPを解散したあとも翌年に至るまで続いた、思い入れある番組でした。

『SmaSTATION‼︎』をやっていたおかげもあるのか、香取慎吾さんは、いまこの時代に起きていることに対する関心と好奇心が強い。周囲への気配りも含めて、人間的な幅の広さを感じさせます。そのことがまた俳優として特異な位置を占めることにもつながっていきます。

孫悟空役まで演じ切った俳優

 1995年TBS系ドラマ『未成年』で知的障害を持つ青年役、1996年フジテレビ系ドラマ『ドク』ではベトナム人青年役、また2006年にはフジテレビ系ドラマ『西遊記』の主演を任されますが、孫悟空役を演じ切ることのできる俳優なんて、そう多くはいません。

 どんな役柄でも演じられるだけじゃなく、香取さんは演じ切ったうえに視聴率まで気にして、その推移をちゃんと頭に叩き込みます。あそこまでシビアに自分の出演ドラマに関して視聴率を気にする演者は少ない。俳優の方ですと視聴率など一切気にしないこともありますし、場合によってはそのほうがいいこともあるかと思います。が、香取慎吾さんは徹底的に数字を把握して、改善のために何ができるか模索し続けます。

 小さいころからテレビの世界の最前線で生きてきた香取慎吾さんは、数字が悪ければ番組は終わってしまうし、自分もその世界に留まっていられなくなるということを身に沁みて感じていて、演者としての責任感やリーダーシップが人一倍強いのです。

 だから、どの番組においても、スタッフからの信頼を一身に集めます。思えばスタッフにかぎりません。出演者にも頼りにされますし、SMAPのメンバーも全員が香取慎吾さんのことが大好きでした。一人ひとりとそれぞれの関係性を築いていますし、だれと組ませてもおもしろいものがつくれてしまいます。

 香取慎吾こそ、理想的なタレント像を体現している存在なのかもしれません。

〈 SMAP解散→「新しい地図」では地上波に出られない時期も…香取慎吾が辞めることを決めた仲間にかけた言葉とは 〉へ続く

(山内 宏泰)

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