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《ソニーFGが“疑惑のM&A1億円”》元金融庁長官の天下り社長は直撃に…「グループ内に『買収金額が見合っていないのでは?』の声も…」

文春オンライン / 2024年12月5日 7時0分

《ソニーFGが“疑惑のM&A1億円”》元金融庁長官の天下り社長は直撃に…「グループ内に『買収金額が見合っていないのでは?』の声も…」

SFGIの遠藤俊英社長 ©︎時事通信

 11月22日午後4時、ソニーフィナンシャルグループ株式会社(以下、SFGI)は少額短期保険を扱うjust In Case社(以下、just社)を子会社化することについて合意したとのプレスリリースを発表した。

遠藤氏が語った自身に向けられた“疑惑”

 実はこのM&Aを巡って、グループ内では“ある疑惑”がささやかれているという。小誌取材班は、その疑惑について聞くべく、11月22日午前7時、SFGIの遠藤俊英社長(65)を直撃した。記者が、「just社を今月末に買収するのか?」と問いかけると、「いやいやいや。コメントはできないですよ」と言葉少なに答えた。だが、

「(just社を)高値で買収するように遠藤さんが指示されたと伺いました」

 記者がこう質問をぶつけると、遠藤氏は自身に向けられた“疑惑”について、雄弁に語り始めたのだった――。

◇◇◇

 記者の直撃から9時間後の11月22日午後4時、SFGIはjust社を子会社化することについて合意したとのプレスリリースを発表した。

 経済部記者が解説する。

「SFGIはソニーグループが100%の株式を所有する完全子会社。ソニー銀行やソニー生命などを従え、ソニーグループの金融部門を担っています。2024年3月期のグループ連結経常収益は3兆4503億円で業界10位の巨大金融グループです。

 そんな同社が、売上規模わずか3億円のjust社を買収すると聞いて違和感を覚えました。今回の発表では、just社の株式を100%取得する予定としています。just社は2016年に代表取締役の畑加寿也氏が創業。デジタル技術を活用したインシュアテック企業として知られている。保険会社が支払った保険金を契約者で割り勘するP2P保険を販売した日本初の企業です」

 SFGIのプレスリリースには、「SFGとして少額短期保険事業に参入し、グループ各社との連携により、生損保の垣根を超えた新しい保険商品・サービスの開発、提供を目指してまいります」と記載されている。だが、「子会社化の具体的な時期や買収金額については一切触れられていません」(同前)。

噂されている遠藤社長の暗躍

 というのも、このM&Aには、遠藤社長が関わるある疑惑が社内でささやかれているのだ。

 SFGI関係者が声を潜める。

「今回のM&Aが検討され始めたのは今年8月中旬ごろからです。遠藤氏自らjust社の買収について調査するよう命じ、その後、経営会議や取締役会を経て、正式に買収が決定された。

 買収金額は1億円ですが、just社の業績はとても良いとは言えず、グループ内では『買収金額が見合っていないのでは?』という声が聞こえています。今回のM&Aの背景には遠藤社長とjust社の畑社長の間の親密な関係があります。遠藤社長が、“お友達”である畑氏の窮状を救うため、買収金額を不当に高くするよう暗躍したのではないかと噂されているのです」

 果たして、疑惑の真相は――。
 
◇◇◇

 現在配信中の「 週刊文春 電子版 」では、SFGIグループが行った疑惑のM&Aについて詳報する。遠藤社長と畑社長の関係性と、疑惑のM&Aが進められたからくりを独占入手した内部資料を基に詳述する。そして、遠藤社長は疑惑に対してどう答えたのか?

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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