ライブ中にメンバーからの「いじめ」告発→中指を立てて脱退…大炎上した早稲田卒の元アイドル(25)が語る、ステージ上での告発に踏み切ったワケ
文春オンライン / 2024年12月22日 11時0分
現在はアメリカで生活しているonodelaさん(写真=onodelaさんのXより引用)
2019年7月、ステージ上でメンバーと運営からの嫌がらせを告発し、中指を立ててアイドルグループ脱退を宣言した、onodelaさん25歳(小野寺ポプコから改名)。当時、その様子を撮影した動画がネットで大きな話題となった。
そして2024年5月。彼女は再び大きな注目を集めることになる。アメリカの名門大学院・カリフォルニア大学バークレー校の卒業式で卒業生代表スピーチを行う動画がまた“バズった”のだ。
衝撃的なアイドルグループ脱退から、アメリカの名門大学院を卒業するまで、彼女はどんな人生を歩んでいたのか。今はどんな生活をしているのか。onodelaさんに話を聞いた。(全3回の1回目/ 2回目 に続く)
◆◆◆
デビュー前から嫌がらせを受けていた
――2019年7月、当時アイドルグループに所属していたonodelaさんが、ステージ上でメンバーと運営からの嫌がらせを告発し、中指を立てて脱退を宣言。その後、その様子を撮影した動画がネットに出回り、大きな話題になりました。
onodela みなさんがまず聞きたいのは、そこですよね。でも最初に言っておきたいのは、元メンバーに対して煽るようなコメントはしたくないです。みなさんにも、元メンバーを批判するのはやめていただきたい。
――わかりました。それでは、onodelaさんの身に起きた事実だけお聞かせください。
onodela 嫌がらせを受けていたのは事実です。自分が出演するライブの場所と時間をわざと間違えて伝えられたり。デビュー前に半年間練習をしていたのですが、そのときからほかのメンバーと意見が食い違ったりして、嫌がらせみたいなことをされていました。
最初は我慢していたのですが、私がライブに出られないようにするのはさすがに酷いな、と思うようになって。
――もともと、メンバーや運営とあまりうまくいっていなかったのですか?
onodela 当初は、運営の人とは関係が悪くなかったんです。でも、メンバー3人と私の意見が合わず、だんだん3対1の構図にはっきり分かれてしまって。運営の人も、両方の味方をするわけにもいかず、結局その3人を選んだ感じだと思います。
ライブの5分前に運営の人から「出なくていい」と言われ…
――関係が悪い状態で、ライブ当日を迎えたのですね。
onodela あのライブの前日も、メンバーの1人とケンカして、ほかの2人はそのメンバーをかばうみたいな感じになったんです。
そしたらライブ当日、出番の5分前に運営の人から「出なくていい」と言われて、勝手に私の出演だけキャンセルされて。
――onodelaさんだけ直前に外された。
onodela そうです。当時の自分は熱量を持ってアイドル活動をしていたから、急に自分の出番を奪われて「私の夢を壊された」みたいに思えて。それで激高してしまって、何かしらの形でけじめをつけようと思ったんです。
――それで自らステージに出て行ったんですね。
onodela もともとは、自分の口からグループを辞めることと、辞める理由を伝えて終わろうと思ってました。ケンカをするわけじゃないから、ちょっとだけ言わせてみたいな。
でも今考えると、その状況でちょっとだけ言うなんてできるわけないから、私が甘かったというか、空気が読めなかったなと思います。
激高して中指を立ててしまった理由
――話して終わるつもりが、感情的になってしまった?
onodela はい。スタッフの人が私のマイクを奪いに来て、腕を引っ張られて。私がまだ何も言ってないのにマイクの音も切られて、そこでまた激高してしまったんです。それで、中指を立ててしまいました。それが1回目。
――1回で終わらなかった?
onodela そのとき緊張していたのと、マイクを切られたのもあって、自分の言いたいことがうまく言えず、声も全然届いてなかったんです。
だから、もうちょっとわかりやすい行動で自分の気持ちを表したいと思って、2回目の中指をしてしまいました。
――良くも悪くも大胆な行動だったと思いますが、意外と緊張されていたんですね。
onodela デビューしたばかりでステージに出た回数も少なかったし、ラストステージもないままアイドル業界から消えていくのだと思ったら、すごく怖かったんです。
だから、本当は中指を立てようなんて思ってなくて、ただステージで「辞めます。これで私のアイドル活動は終わりです」と言いたかっただけで。
でも、運営の人にマイクを切られたから、あの行動をしてしまいました。
「アイドルが闇の部分を見せてはダメだ」“脱退動画”がバズって賛否両論
――いま振り返って、当時のご自身の行動をどう思いますか?
onodela いかなる場面でも、人に向かって中指を立てるべきではないですし、アイドル失格だと思います。そもそも、あの場面で自分が何か言うのも正解ではなかった。当時も、それは頭で理解していたのですが……。
いま思えば、最初に嫌がらせをされたときにもっと相手と話して、嫌がらせを止めるべきでした。あのステージまで我慢しなければ、自分を窮地に追い込まなかったし、最後に爆発することもなかったと思います。
――その後、あのステージを撮影した動画がSNSで話題となりました。ご自身にもいろいろな意見が寄せられたのでは?
onodela SNSで一番多かったのは、アイドルは周囲にポジティブな影響を与えないといけない、闇の部分を見せてはダメだ、という意見ですね。あとは、中指を立てるべきではないと。一方で、私の行動を擁護してくれる方もいました。
――動画がバズったことで、日常生活への影響は。
onodela 当時インターンをしていた会社の社長に動画を見られて、「うちをやめるときは、中指を立てないでくださいね」って言われました(苦笑)。
アイドルをやっていることを周りの友だちに言ってなかったんですけど、動画が出回ったことで気づかれましたね。本当は、アイドルとして人気になって知られるのが理想だったのですが。
「ほかのメンバーのファンに殺されるんじゃないかと…」
――想像以上の反響だったのですね。
onodela あんなことをしたから、ほかのメンバーのファンに殺されるんじゃないかとも思ってました。動画が出回った直後、渋谷を歩いていたのですが、気づかれるんじゃないかと思ってヒヤヒヤして。
その日の夜に美容院に行って、髪型をボブに変えました(笑)。
――先ほど、「熱量を持ってアイドル活動をしていた」とおっしゃっていましたが、グループを脱退したあと、アイドルへの未練はなかったのですか?
onodela 未練はありましたね。そのあともアイドルをやろうと思ったんですけど、最悪なイメージを背負ってしまったので、さすがに無理かなと。あとはコロナ禍になったのもあって、諦めました。
――その後、DJとして活動された時期もありましたよね。
onodela アイドルは諦めたけど、ステージに立ちたい思いは少しあって。でもソロで歌って踊る自信はなかったのと、DJがかっこいいなと思っていたので、アメリカに留学するまでのあいだ、少しだけDJをしていました。
〈つづく〉
〈 ライブ中に「いじめ」告発→アイドル脱退→アメリカ“超名門大学院”合格…大炎上した早稲田卒の元アイドル(25)が明かす、“生きづらかった”学生時代 〉へ続く
(「文春オンライン」編集部)
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