1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「中3の息子がアホすぎて困っています。どこまで口出しすべきですか?」上沼恵美子の回答は…

文春オンライン / 2024年12月29日 6時0分

「中3の息子がアホすぎて困っています。どこまで口出しすべきですか?」上沼恵美子の回答は…

©︎Aflo

Q

 息子がアホすぎて困ってます。現在中3の息子には中学受験をさせるため、小4から塾に通わせて、小6からは、塾の授業についていくための家庭教師まで雇いました。かかった費用は3年間で数百万円! 私も付きっ切りで勉強しました。その甲斐あって大学までエスカレーター式の私立中学に見事合格! 合格の2文字を観たときには号泣してしまいました──と、ここまではよかったのですが。中学に入ると高校受験がないため勉強はさぼりがち、野球部に入ったものの練習についていけず幽霊部員となってしまい、今は帰宅部でゲーム三昧です。親としては、のびのびとクラブ活動や、恋愛など青春を謳歌してほしいのですが、思春期の子供の生活にどこまで口出しするべきか迷ってしまいます。(45歳・女 兵庫県)

 これ、すごい難しいですね。そやけど、この息子さんにしてみれば、普通のことしてるだけですよね。せっかく高校受験のない学校に入ったんだから、しんどい部活より楽しいゲームに走るなんていうのは、初めからわかってたことですやん。

 それを何を今さら愚痴っているのかな、と思いました。ごめんなさいね。でもお母さん、一生息子さんに寄り添うおつもりですか? 中学受験でお金もたくさん使って一緒に頑張って、合格したんだから、もうそれでよろしいやん。私は正直、息子さんがかわいそうやな、と思いました。無責任に聞こえるかもしれませんが、ほっておけばいいんです。

 ウチの長男なんてもっとヒドかったですから。ボヤーッとして競争心もないし、言うたら優しい子なんですけど、ある意味ちょっと鈍い子でした。だから「えらいこっちゃ、こんなんじゃ厳しい世の中渡っていかれへん」って頭抱えて、泣いたときもありました。

息子のお尻から煙

 小学校に通うようになっても、自分で朝、起きられないわけです。

 で、ある寒い日の朝です。学校行く時間になってもまだ寝てる息子を2階から引きずり降ろして、ファンヒーターの前に置いておいたんですね。弟を幼稚園にやらなあかんし、その準備もしながらパッと見たら、息子のお尻から煙が上がってるんです(笑)。「熱ッ!」とか言うてやっと起きたんです。それ見て私は「こいつアホやな。終わっとるな」と心の底から思いましたね。

 それで当時のママ友で頼りになる賢そうな人に相談したら、「上沼さん、ほっときなさい」「そう?」「自分で気がつくまで放っておいたらいいの。ヒーターでお尻焼いてる場合じゃないわ」って。

 で、次の日からほっといたんです。昼の2時まで寝てました。どうしようと思ったけど、ほっときました。

 あまりに遅刻が続くんで担任の先生にも「起こしてあげてください」と言われたんですけど、「ほっとこうと思います」と。それでちょっとモメたりもしましたが、私も胸が引き裂かれるほど辛かったんですよね。「この子はこのままアホのまま生きていくんだ」と。

 そうしたら、そのうち自分で起きてくるようになったんですよ。朝食までちゃんと食べていって。だから親にほったらかしにされたら自分でしっかりするようになるんです。

 自分でもどっかで、「これじゃあかんねんな」と気付くときが来る。ものすごく時間かかります。途中で「イーッ」てなりますよ。なりますけど、これは修行やと思って。

子どもの成長と犬のしつけは…

 私、このお母さんの気持ち、本当によくわかるんです。でもね、子どもの成長と犬のしつけはほんまに我慢やで(笑)。犬はドッグトレーナーに預けたらいいけど、子どもはそうはいきませんからね。「根気」というものを神さまが人間の心に宿してくれたとすれば、そのほとんどは「子育て」で使います。だから、使ってあげてください。

 自分の子宮から出てきた子だから、つい「私ならこうするのに」「ああしてほしい、こうしてほしい」と考えちゃうんですけど、全く別の人格だということを認識せなあかんね。で、申し訳ないけど、我慢してもあかん場合もあります。でも人間ってずーっと同じ景色が続くとちょっと変えたくなるもんだと思います。いつまでもゲームに没頭してられないようになる。お母さんは家でゲームしているところしか見てないから、「アホちゃうか」と思うのは無理もないんですけど、息子さんも外では友達と喋ったり、意外な場所に行ったり、親には見せない顔を持っているものです。親が手を出せないところで、勝手に成長していく。

 大丈夫です。ウチの息子も小学校上がる前は自分の名前もよう書けなかったんですよ。でも今、ちゃんと書けるもんね。

 もう45やけど(笑)。

「週刊文春」では、「上沼恵美子の『人生“笑”談』白黒つけましょ」が好評連載中。 「週刊文春 電子版」では、これまでの相談・回答をすべてお読みいただけます 。

〈 「私の男性関係に姉が口出ししてくる。どう接すればいい?」上沼恵美子の回答は… 〉へ続く

(上沼 恵美子/週刊文春 2024年1月18日号)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください