「夫の暴行は壮絶だった」結婚→再婚→再離婚…自ら再婚を申し込んだ女性が再離婚の前に抱えていた“ある不満”
文春オンライン / 2024年12月28日 17時0分
写真はイメージ ©years/イメージマート
〈 「もう一度、よろしくお願いします」妊娠を機に結婚、2人目も生まれた後に…“同じ人と再婚した”夫婦の複雑な事情 〉から続く
厚労省の調査によれば、今や3組に1組の夫婦が離婚している。離婚は珍しいものではなくなり、何度も離婚と再婚を繰り返す人も散見される。ただ、同じ相手と再婚する人はかなり少数派だ。今回は、そんな離婚した相手と再婚した人に、そのいきさつを聞いてみた。(全3回の2回目/ #3 に続く)
◆ ◆ ◆
結婚、再婚、再離婚…
酒井恵さん(58歳・仮名)は、カズヒロさん(60歳・仮名)とDVが原因で離婚し、のちに再婚。そして、再び離婚に至るという人生を送っている。
出会いは恵さんが22歳の頃。当時、恵さんの趣味はパチンコだった。近所のパチンコ店で遊技に興じていると、ぽっちゃり体型で優しそうな店員が目に入った。彼こそのちに結婚、再婚、再離婚をすることになるカズヒロさんだった。
「ぽっちゃりして、包容力がありそうな人がタイプなんです。彼との共通の知り合いに私の好意を伝えたら、それがいつのまにか彼に伝わっていました。彼は知り合いに私の電話番号を聞いたらしく、電話をくれたんです。そこから、ご飯に行ったり、パチンコに行ったりとデートを重ね、2年くらい付き合って結婚しました。彼はもともとパチンコ屋のバイトだったんですが、結婚を機に別の職種に転職して正社員になってくれました」
結婚してから5年ほど過ぎた頃、カズヒロさんの強い要望もあり、同棲していた賃貸アパートを離れ、マンションを購入することになった。購入にはカズヒロさんの実家も金銭面で援助するなど、若い2人の門出を祝ったのだった。
「でも、マンションに住み始めてからDVが始まったんです。私が家事が得意じゃなかったことが最初の原因になったようです。彼は、せっかく買ったマンションだから、綺麗に維持してほしかったんでしょうね。でも、私は服をそのへんに脱いじゃうし、洗い物もすぐには洗わないタイプ。しかも、結婚を機に専業主婦になっていたので、『仕事してないのに家事もしないのかよ』と旦那は余計イラついたのかもしれません。それまで、モノには当たっても、暴力を振るうことはなかったんですが……」
恵さんが受けた暴行は壮絶だった
カズヒロさんが帰宅すると家の中が片付いていないことで、毎日口論になった。その末に殴る蹴るの暴行が始まるのが日常に。ただ、恵さん自身、DVの原因は本当にみずからの家事能力だけだったのかは、今となっては明確ではないという。「精神的ストレスがすごくて、当時のことはあまり覚えていない」(恵さん)からだ。
当時、恵さんが受けた暴行は壮絶だった。
「お腹は体を丸めて守りましたが、顔はボコボコに殴られていました。一回、ものすごく顔が腫れたんですが、旦那は『大事(おおごと)になるから病院には行かないでくれ』と。それで、2週間くらい放置してたら、紫色になってきて痛みも我慢できなくなりました。さすがの旦那も病院行きを許してくれましたが、診断結果は壊死。壊死した頬の一部を除去しました。切除した箇所は、今となってはエクボみたいに見えるんですけどね……。ただ、私自身がうつ状態になってしまい、自殺しようと思ったんです。それで福井の東尋坊(自殺の名所として有名)まで行きましたが、途中で警察に保護されて家に帰されたんです」
このときに恵さんは初めて離婚を切り出した。カズヒロさんは、意外にも素直に応じたという。スムーズに離婚に至ったのは、2人に子どもがいなかったこともあるだろう。
こうして、離婚した恵さんは、新たな彼氏ができ、すぐに結婚。相手は、恵さんと同い年の当時30歳。初婚だったからか、彼は結婚を急かしたそうだ。
ただ、ここでも恵さんの結婚生活はうまくいかず、1年と経たずに離婚してしまう。
「今度は私が手を出してしまったんです。同棲したんですけど、相手が『実家が恋しい』と言うから、イライラしちゃって……。でも、当然反撃されますよね。結果的に私は救急車で運ばれました。幸い重傷ではなかったんですが、その後すぐに離婚しました」
急に再婚を申し込んだ恵さん
ここから、恵さんは予想外の行動に出た。最初の結婚相手であるカズヒロさんに連絡したのだ。しかも、急に再婚を申し込んだのである。
「カズヒロとは別れてからも、友達みたいな感じで1カ月に1回くらい飲んだりしてたんです。だから、私にとってそんなに急なわけじゃないんですよね。『やっぱり、あなたがいいです』と求婚しました。友達としては、すごくいい人だったので、その関係性のまま一緒にいれたらいいなって思ってたんですよ」
カズヒロさんも「あのときは殴って悪かった」と反省していたようで、無事再婚に至った。その後、10年ほど再婚生活は続いたが、カズヒロさんの暴力は一切なく、平穏な日々が続いた。
「手を出されることはないですが、多少のモラハラはありましたよ。スーパーで一緒に買い物をしていると『こんな調味料買わなくても、自分で調合できるだろ。無駄なものを買いやがって』みたいな。片づけのことからもわかるように、彼はかなり細かい性格で、私は逆に大雑把なんです」
10歳年下の人と不倫、再び離婚
こんな多少のモラハラには我慢しつつ、子どもはいないが幸せな夫婦生活を過ごしていた。しかし、再び離婚に至った理由は、恵さんが抱えていたある不満だった。
再婚後、2人はほとんど関係を持つことがなかったのだ。恵さんが求めてもカズヒロさんは突っぱねたという。40代半ばになっていた恵さんはパートにも出て、自由に使えるお金も時間もあった。ダメだと思いつつも、ある日マッチングアプリに登録した。
「アプリで10歳年下の人と出会ったんです。彼としばらく不倫関係だったんですが、結婚したいなと。それで、カズヒロに不倫のこと、彼と結婚したいことも包み隠さず話して、離婚を切り出しました。自分から再婚を求めておいて、不倫の挙句に離婚するなんておかしいですよね……。カズヒロは悲しそうにしていたけど、『よく話してくれた』と言いながら応じてくれました。ほんとに、基本的にはいい人なんですよ」
不倫の末の離婚であるから、慰謝料を求められても文句は言えないが、カズヒロさんは請求しなかったそうだ。再婚後、再離婚した恵さんは、10個年下の彼と結ばれる……はずだった。
「実は相手も不倫だったんです。独身だって言っていたのに、全然結婚してくれないから、問い詰めると白状しました。彼は『子どもと妻とは別居しているから、もうすぐ』と言っています。それから現在まで、3年くらい経ってしまいましたけど……」
〈 「俺の子じゃなくてもよかったんだろ?」夫の不倫が発覚、離婚したのに…60代女性はなぜ再婚に踏み切ったのか 〉へ続く
(清談社)
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