「俺の子じゃなくてもよかったんだろ?」夫の不倫が発覚、離婚したのに…60代女性はなぜ再婚に踏み切ったのか
文春オンライン / 2024年12月28日 17時0分
写真はイメージ ©beauty_box/イメージマート
〈 「夫の暴行は壮絶だった」結婚→再婚→再離婚…自ら再婚を申し込んだ女性が再離婚の前に抱えていた“ある不満” 〉から続く
厚労省の調査によれば、今や3組に1組の夫婦が離婚している。離婚は珍しいものではなくなり、何度も離婚と再婚を繰り返す人も散見される。ただ、同じ相手と再婚する人はかなり少数派だ。今回は、そんな離婚した相手と再婚した人に、そのいきさつを聞いてみた。(全3回の3回目/ #1 から読む)
◆ ◆ ◆
不妊治療を経て子どもも生まれたが…
広尾理子さん(65歳・仮名)と夫のケンジさん(70歳・仮名)の関係は、お見合いのような出会いから始まった。
「当時30手前だった私は、ずっと子どもがほしくて、色んな人に相談していたんです。そしたら、知人が『子どもがいたらいいなと言っている人がいる。バツ2だけど』と教えてくれたんです。聞けば、彼はバーのマスターで5歳年上。知人が私の写真を彼に見せたら、彼が気に入ってくれたと。『一目惚れした』と言っていたらしいんです。そんなの信用できないじゃないですか。だから、実際に彼のお店に行きました」
バーのカウンターの中には、スラッとしてハンサムなケンジさんが立っていた。調子のいいことを言っているのでは、と訝しんでいた理子さんだったが、話してみると嫌味なところがなく、柔和な男性だった。2人は意気投合し、結婚を前提に付き合うことになった。
「半年ほど付き合って結婚しました。彼は子作りのためにタバコもやめてくれたし、不妊治療もできるだけ付き合ってくれました。バーのマスターだからチャラいんじゃないかと思っていたけど、そういう行動を見るにつれてどんどん信用していきましたね」
結婚して3年目、待望の1人目が生まれ、さらに3年後に2人目も妊娠した。不妊治療にかかった2000万円ほどは、すべて理子さんが払っていた。母子家庭で育ち、家族をもつことに強い憧れがあった理子さんにとっては、子どもができるならと証券会社勤めのときに貯めたお金を惜しみなく切り崩したのだ。
これで、やっと幸せな家庭を築くことができるーー。理子さんが思っていた矢先、ケンジさんの不倫が発覚した。
夫の不倫が発覚、離婚を決意
「彼の書斎の机の下から若い女の写真がでてきたんです。問い詰めるとお店の常連客で、20歳だと。ちょうどその頃、家に無言電話や白紙のファックスが何度も届く嫌がらせがあったんです。彼女の仕業に違いないと思いました。彼は最初は否定しましたが、最後は不倫を認めました。私は妊娠中だったので、『産んだら離婚する。だから、とりあえず嫌がらせをやめさせて』と伝えました」
すぐに2人は別居生活となった。そして、無事2人目を出産した理子さんは、離婚へ向けて自立するため仕事に就いた。仕事中は、母親に下の子を見てもらい、上の子はケンジさんやケンジさんの母親が世話していたという。
ただ、ここでケンジさんの新たな不倫疑惑が発覚する。
「幼稚園くらいになった上の子と話していたとき、息子が『パパとママが僕を置いて出ていっちゃうの』と言ったんです。私のことは『お母さん』と呼ばせていたので、『ママって誰?』って思いましたよ。息子に色々聞いたら、ケンジが他の子持ちの既婚女性を家に呼んで、彼女の子どもと私の息子を遊ばせていると。そこまではいいんですが、しばらくすると子どもたちを家に置いて、2人でどこかへ出かけてしまう。私は子どもを放置していくのが許せませんでした。それで、すぐに離婚届に判を押してもらいました」
不倫はしていたが、不妊治療に協力してくれたケンジさんに対して、理子さんは感謝しており、慰謝料や養育費は一切請求しなかった。しかし、離婚の際にケンジさんは「俺の子じゃなくてもよかったんだろ?」と吐き捨て、理子さんの情を無下にして去っていったという。
離婚から25年を経て再び…
そこから、25年ほど月日が経ったある日、理子さんの実家に突然、ケンジさんから手紙が届く。
「ちらっと見たら、直筆の謝罪の手紙でした。『あのときは悪かった』みたいな。でも、腹が立ったので深くは読まずに燃やしてしまいました」
この“事件”から3年後、今度はFacebookのMessengerに、ケンジさんからメッセージが届いたそう。そこには、若い子と結婚したけど子どもができず、離婚したこと、最近自分の母親が亡くなったこと、そしてなにより孤独で寂しいことが綴られていた。だから、理子さんともう一度、一緒になりたいとケンジさんは訴えてきたのだ。
「都合のいい人でしょう? 頭にきたんですが、子どもたちは『もう許してやってもいいんじゃない。お母さんも1人じゃ色々大変だろうし』と言うんです。じゃあ一度くらい会ってもいいかと思って、彼のバーに行ったんです。それで色々、彼に説得されて、子どもの後押しもあって去年再婚しました。ただし、私は自由に過ごしたいし、仕事をしたいから同棲はしないという週末婚のような条件を出しました」
これをケンジさんは了承し、現在では家族4人で週末キャンプに行くこともあるのだそう。家族団欒という理子さんの念願は、大きな遠回りを経て叶っている。
(清談社)
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