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「公開処刑」の残酷な真実…8年後に明かされた“SMAP解散”の裏側〈解散騒動での香取慎吾と草彅剛の“赤裸々なやりとり”とは〉――2024年読まれた記事

文春オンライン / 2024年12月31日 19時30分

「公開処刑」の残酷な真実…8年後に明かされた“SMAP解散”の裏側〈解散騒動での香取慎吾と草彅剛の“赤裸々なやりとり”とは〉――2024年読まれた記事

草彅剛 ©時事通信社

2024年、文春オンラインで反響の大きかった記事を発表します。ジャニーズ部門の第4位は、こちら!(初公開日 2024/07/09)。

*  *  *

 2016年1月18日の「公開処刑」から2016年12月31日の解散までの間。いわゆる“SMAP解散騒動”の渦中で、香取慎吾さんと草彅剛さんとで交わされた会話が、5月放送のテレビ番組で香取さんの口から語られました。

 3月刊行の元放送作家・鈴木おさむさんによる小説『 もう明日が待っている 』(文藝春秋)では、生放送番組での謝罪に至るまでの当日の様子が克明に記されました。悪夢のような緊迫感と闇深い真実が明かされています。

 今再び注目を集めている、約8年前の事件。歳月が経過したからこそなのか、ブラックボックス化していた騒動の裏側が、当事者や近しい関係者から証言されているのです。

「公開処刑」のセリフを書いたのは…

 1996年に放送開始した『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に、放送作家として立ち上げ当初から最終回まで携わり続けていた鈴木さん。『もう明日が待っている』はあくまで“小説”として刊行されていますが、鈴木さんは本書について「僕が僕の目で見た真実を記して、放送作家を辞める時に刊行すると決めました」と語っていますので、限りなくノンフィクションに近い作品だと考えていいでしょう。

 そのなかで30ページ近くのボリュームで書かれたのが、「公開処刑」とも称されている『SMAP×SMAP』2016年1月18日の放送回。黒いスーツを着たメンバー5人が黒いカーテンの前で、視聴者に向けて謎の謝罪をするというわずか3分ほどの緊急生放送についてでした。

 当時はなぜ草彅さんが、「今回、ジャニーさんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、今、僕らはここに立ててます」と語ったのか、さまざまな憶測が飛び交っていました。

 まず前提として、緊急生放送でメンバーが語った言葉は本人たちが自分で考えたものではなく、ジャニーズ事務所側の意向や指示を汲んで鈴木さんがまとめたセリフだったようなのですが、“小説”のなかでは次のように綴られていました。

〈〈これから1時間後には始まってしまう生放送の中で、絶対に言うべき言葉が書いてあった。その言葉は、今まで25年以上一緒にやってきたメンバーの1人が社長に謝る機会を作ってくれたおかげで、「今、僕らはここに立ててます」というものだった。これを言わせることで、今回の騒動で「誰が悪いのか」をはっきりさせるものだった。でも、その「悪い」はその人にとっての「悪い」である。〉〉

 このセリフをメンバーの誰に言わせるかまでは指定されておらず、鈴木さんをはじめとした番組スタッフたちは誰に頼むかということを葛藤に葛藤した末に――。

 僕らが出した答えは「ツヨシ」だった

〈〈時間が迫る中、僕らが出した答えは「ツヨシ」だった。彼に頼んでみようと。なぜ、彼なのか? 僕は最低だ。残酷なセリフだと分かっていながら。言わせちゃいけないセリフだと分かっていながら。それに従うしかなく、時間が迫っている中、彼の優しさに甘えるしかないと思ったからだ。これを頼まれることが彼にとってどれだけ辛いことか分かっているのに。でも、それしかないと思った。〉〉

 草彅さんがあの言葉を言った真相は、もっとも辛い役回りを引き受けたからということだったようです。そして香取さんについてはこう記されていました。

〈〈決まった言葉とはいえ、その先の言葉が言えない人もいた。シンゴは「今日からいっぱい笑顔を作っていきたいと思っています」という言葉を言うまでに間が出来た。グループの一番年下で、やんちゃなフリして、実は、チームを動かすことも多かった彼は、笑顔を一番テレビで見せてきた人だろう。だからこそ彼は言えなかった。〉〉

草彅は「慎吾と南の島で暮らす」

 その内情を知ったうえで、5月に放送された『日曜日の初耳学』(TBS系)にVTR出演した香取さんが語った解散騒動渦中のエピソードを聞くと、香取さんと草彅さんが想像以上に固い絆で結ばれており、いかに支え合っていたかがわかります。

「公開処刑」では解散を否定したものの、結局はその年末に解散することを発表したSMAP。

『日曜日の初耳学』(5月19日・26日放送)には草彅さんが、自身が主演する映画の宣伝もかねてスタジオ出演。

 草彅さんの盟友として、香取さんがVTR出演しました。香取さんは解散発表後に、自身について芸能界引退説や海外留学説といった噂が飛び交っていたものの、「いや違う、俺は(これからも芸能界で)やるんだ」という気持ちでいたことを振り返っています。

 しかし、そんなとき草彅さんが「俺は慎吾と南の島で暮らす」と斜め上からの提案。

 香取さんはその言葉を聞いた直後、「ふざけんな、そんなこと言ってる場合じゃないんだ」と感じたようですが、草彅さんは冗談で言っているわけではなかったとのこと。「彼(草彅さん)の言葉が僕の人生にとても大きかった」と懐古しつつ、「みなさんも知ってるようなあの(解散騒動の)なかで、僕にそれを言うんですよ。『南の島で暮らそうぜ』って。すごくないですか」「彼は本気なんですよ。その本気がかっこいいよね」と話したのです。

 その香取さんの言葉を受け、草彅さんは「普段あんなに僕のことをほめる機会ってないのでジーンとしました」「大変な時期とか乗り越えないといけない時期っていうのはあったので」「ともにいろいろ人生の選択をした仲間」と応えていました。

「南の島」発言は、香取さんが「凝り固まって苦しそうだったから」伝えた言葉だったそう。草彅さんから見たその頃の香取さんは、張り詰めすぎていて今にも壊れそうだったのかもしれません。

「公開処刑」から解散に至るまで、マスコミからも世間からも注目され続け、香取さんは自分自身も気付かぬうちに精神をすり減らし疲弊していたのかもしれませんが、彼を救ったのは草彅さんだったということでしょう。

2009年の“全裸逮捕”を救ったのは…

 ですが、いつも香取さんが助けられる側というわけではありません。二人の関係は支え合い。

 同番組で草彅さんも香取さんに対して、「慎吾ちゃんは困ったときにいつもそばにいてくれて、実はめちゃくちゃ心が救われていることがありますね」と感謝の気持ちを述べています。

 思い出されるのは2009年。草彅さんが深夜の公園にて泥酔状態で全裸になっており、公然わいせつの疑いで逮捕されてしまったときのこと。

 すぐに釈放されたものの謹慎処分となっていた草彅さんに代わり、香取さんは生放送のMC番組『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)にて緊急謝罪。

 電話で少しだけ話せたことに触れ、「深く深く彼は反省していました」と草彅さんの様子を報告。そのうえで「本当にみなさんに許していただけるのならば、SMAPに1日でも早くつよぽんが戻ってくることを願っています」と、涙を浮かべながら世間に対して早期復帰できるよう嘆願したのです。

 そうした香取さんの献身的なフォローもあってか、草彅さんのイメージダウンは最小限でとどまり、復帰してから数々の主演ドラマや主演映画でヒットを飛ばしているのはご存知のとおり。今や日本を代表する名優のひとりとなっています。

 平成の大事件として日本の芸能史に刻まれてしまったSMAPの「公開処刑」。あれほどショッキングな映像の当事者たちの心労は、我々の想像を絶するものでしょう。香取さんが先日の番組で解散騒動当時のことを赤裸々に語ることができたのは、あの出来事を彼らが本当の意味で、少しずつ乗り越えつつある証なのかもしれません。

(堺屋 大地)

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