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周りから「特攻服に書かれてもおかしくないよね」と…壇蜜(44)が明かす、キラキラネームと祖父がつけた名前の由来

文春オンライン / 2025年1月18日 11時0分

周りから「特攻服に書かれてもおかしくないよね」と…壇蜜(44)が明かす、キラキラネームと祖父がつけた名前の由来

壇蜜さん

 タレントの壇蜜さんの本名は、「支靜加」さん。旧字体の「靜」を使った3文字で「しずか」と読む。結婚前の本名「齋藤支靜加」は総画数が60画あったことから、書くのに苦労したといいます。

 そして、2019年には漫画家の清野とおるさんと結婚。現在は「清野支靜加」さんとなった壇蜜さんに、名付けの由来から苦労話、また、別居婚が話題になった結婚から5年を迎えた現在の生活についてなど、話を聞いた。(全2回の1回目/ 続きを読む )

◆◆◆

「支靜加(しずか)」は祖父がつけてくれた名前

――壇蜜さんの本名は「支靜加(しずか)」さんということで、珍しい漢字ですよね。名付けの由来は?

壇蜜さん(以降、壇) 両親が私の名付けに迷っていたとき、父方の祖父が「自分が考えたい」と名乗りを挙げ、いつの間にか祖父から3文字のこの名前が出てきた、と聞いています。

――「しずか」というと「静香」の表記が思い浮かびますが、旧字体の「靜」を使った「支靜加」の3文字に、おじいさまの強い思い入れを感じます。

 祖父は古典や歴史に興味があり、長唄も習ったりしていて、日本古来の文化を大切にする人でした。「支靜加」は、そんなおじいちゃんならではの“気合いネーム”だったのかもしれませんね。

 少し大きくなってから祖父と、「『齋藤支靜加』で60画だから、画数が多いよね」と話をしたことを覚えています。

――壇蜜さんの旧姓の「齋藤」は、難しい「齋」なんですね。

 「齋藤」「斉藤」「斎藤」「齊藤」など数種類あるので、「どのサイトウさん?」となってしまうのも特徴ですよね。「難しい“齋藤”です」と言うと何となく通じる場合もありましたが、「齋藤」の説明もなかなか難しかったです。

――「支靜加」という名前について、はじめて「ちょっと他の人と違うかも」と思った瞬間は?

 小学校のときに、名簿のようなクラス全員の名前が書かれたプリントが配布された際、「齋藤支靜加」だけ、名前がにじんでいて。画数が多い込み入った漢字ですし、そのプリントがわら半紙に青インクで印刷されたものだったこともあり、「なんだか私の名前はにじんでるな」というのが違和感のはじまりだった気がします。

特に苦労したのは、「靜」のテンテンテン

――小さいときは自分の名前を書くのも大変だったのでは。

 小学校低学年くらいまではひらがなで名前を書くことも許されていましたが、3年生のとき、「さすがにそろそろ練習しようね」と先生に言われ、お家で祖母と一緒に練習したのを覚えています。

 特に苦労したのは、「靜」のテンテンテン。旧字体は難しいから旧字体なわけですが、いつもの「静」なら青偏が「青」のところを、旧字体の「靜」は「靑」で、下の部分が「円」になっていて。習った漢字とは細かい部分が違うのでゾワゾワしました。

 印刷すればにじんでいるし、書くのに時間がかかって、習字の時も苦労して。なんだか皆と様子が違うぞ、と思っていました。

――「しずか」ではない読み方をされたことはなかったですか。

 母親から、病院の看護師さんが首をひねっているのを見たことがある、と聞いたことがあります。結果的に「しずか」と出てくることが大半なんですが、「しずか」と判別するまでタイムラグがあって、「さいとう……………しずかさん」という感じのことが何度かあったようです。

皆さんの予想に反して名前に振り回された記憶はないんです

――周りの人から、珍しい表記の名前について何か言われたことはありますか。

 中高生のとき、いわゆる不良アニメとか不良漫画が流行って、「夜露死苦」とか「仏恥義理」のようにいろんな単語を漢字表記にする時代があり、私もその仲間だと思われたことがありました。

――暴走族の仲間ということですよね。

 「支靜加」に愚連なものを感じるんでしょうね。「特攻服の後ろに書かれてもおかしくないよね」と言われたこともあります。あと、千社札が流行ったときには、「“支靜加”を千社札にしたら絶対カッコいい」と仲間の間で話題になり、少しうれしかったです。

 そうやって面白がって話のネタにしてくださるというのは、人見知りの私としてはありがたかったですし、先輩が「絶対忘れられない名前」と言ってくれたことも心に残っています。

――逆に、ちょっと嫌だなと思う経験はありましたか。

 嫌というわけではないんですが、「支」という漢字は「もろ」「ゆた」という読み方もあって、私が生まれるちょっと前まで名前での使用を認可されていなかったので、「念がこもってるの?」とか、「お父さんお母さんは占いにハマってるの?」と聞かれたことがあります。

 ただ、これまで周りの方から、「テストのとき名前書くのに時間かからない?」とか、「インクにじまない?」とか、「ハンコ作りにくくない?」といった心配の声をたくさんかけてもらいましたが、実際に困ることはほとんどなく、皆さんの予想に反して名前に振り回された記憶はないんです。

「キラキラ」と「シワシワ」両方を兼ね備えているお得感

――ここ何十年かで「キラキラネーム」という言葉が出てきましたが、ご自身の名前をキラキラネームだと感じたことはありますか。

 漢字表記のみ、キラキラネームだったんじゃないかなと。キラキラネームって、揶揄するとか、「ちょっと普通じゃないよね」とからかうイメージがあると思いますけど、本来“キラキラ”は、他と違って輝いているという意味だとすると、私の「支靜加」がキラキラネームと思ってもらえるのはうれしいことです。

――「キラキラネーム」の一方、古風な名前を指す「シワシワネーム」という言葉も出てきました。シワシワネームについて思うところはありますか。

 「しずか」という名前は400年以上前からある古い名前として知られているので、私は「キラキラ」と「シワシワ」両方を兼ね備えているんだな、というお得感を覚えましたし、おじいちゃんは先見の明があったと、あらためて感じます。

 キラキラだのシワシワだのが話題になる限りは私も参加できているというのが面白くもあり、不思議でもあり、という感じでしょうか。

――素敵なお名前ですが、本名でお仕事をされたことはありますか?

 デビュー前、『龍が如く4』のキャバクラ嬢役で本名で出演したことがあります。当時は芸名なんか思いつかず、本名でもいいということだったので、そのまま使いました。

仏教用語の「壇」と「蜜」を足して、芸名に

――芸名の「壇蜜」も斬新な名前ですが、これは壇さんが考えたのでしょうか。

 そうです。渋谷の「ラケル」()で自然と決まりました。

※編注:オムレツが有名な洋食チェーン店

――ラケルで自然と「壇蜜」という2文字が浮かんできた?

 当時、仏教の勉強をしていたのと、遺体衛生保全士をしていたこともあり、今まで学んできたことを忘れたくない気持ちがありました。加えて、そういった世界観は自分にしか作れないものではないかと考え、仏教用語の「壇」と「蜜」を足して、芸名としたんです。

――デビュー時、「壇蜜」という名前にどんな反応がありましたか。

 オーディションで、鼻で笑われたこともありますよ。「何この名前?」「何人?」とか。まず、「人」かどうかでざわついた、という話も聞いたことがあります。

結婚して「清野支靜加」になって

――「齋藤支靜加」、「壇蜜」、そして2019年に漫画家の清野とおるさんと結婚され、「清野支靜加」になりました。「清野(せいの)」という名字も珍しいですよね。

 そうですね。読み方としては、「きよの」さんの方が多いというのは夫から聞いてます。

 私は「清い野はらのしずか」ですから、ずいぶんスピリチュアルな名前に変貌したなと。

――こちらもきれいな名前ですよね。

 それに恥じないように生活しなきゃって、ちょっとプレッシャーでもありますね。ちなみに夫は「清野通」なので、清い野原を通っちゃうんです。

――プレッシャーということですが、清野姓に変わることに迷いもあった?

 私自身でいえば、夫の姓に合わせることにそこまで抵抗はなかったですが、選択的夫婦別姓制度を求める方々が今の日本にはたくさんいて、切実なお気持ちを抱えていることも知っています。

――選択的夫婦別姓制度ができたとしても、壇さんは清野姓を選びますか。

 夫が借金地獄でギャンブル依存症でアル中になっちゃった、とかじゃない限りは、私は清野でいいかなと思っています。

 齋藤姓に未練はないですが、ずっと気になっていたのが、自分の齋藤の「齋」の中に、なぜ「Y」が入っているのかということでして。

――確かに、なべぶたの下に小さな「Y」がいますね。

 サイトウ界隈では、「Y族」と呼ばれていました。「下が横棒2本のY族?(=齊)」「“示す”の方のY族です(=齋)」というやりとりが定番になっていましたので、そこに加わることができないのは名残惜しいですね。

 ただ、学校でも同じ学年に6人のサイトウさんがいたので、“サイトウ大渋滞”といった場面が多々ありましたが、「清野さん」はたいてい私一人なので、そういった点では認識がしやすくなりました。

――自分が子どもを持つならどんな名前にしたいかといった、名付けについて考えたことはありますか。

 実は清野さんとも話していて、この今の世の中で私たちが子どもをもうけて育てるというのはできないね、という結論に達しています。ですので、ペットに名前を付けるのは楽しみだったりします。

――「今の世の中」というのは具体的にはどういうことでしょうか。

 私たちが子どもを生む年齢からは若干、年が過ぎてしまったというのがひとつ。あと、生み育てるための体力への自信のなさもひとつです。

 しかし、正直に言えば、子どもを成人まで育て上げて、家族一緒にかけがえのない思い出を作るというストーリーよりも、私と清野さんの2人で作り上げていく何かのほうが魅力的だった、というのが正直なところです。

写真=鈴木七絵/文藝春秋

〈 「とても普通には暮らせない」と…休養から復帰した壇蜜(44)が語る、5年間の別居婚と別れを切り出した日 〉へ続く

(小泉 なつみ)

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