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阪神・藤川球児監督(44)も思い出の「ジェット風船」がついに解禁 裏には反対派筆頭「宝塚のドン」の退任が…

文春オンライン / 2025年1月16日 6時0分

阪神・藤川球児監督(44)も思い出の「ジェット風船」がついに解禁 裏には反対派筆頭「宝塚のドン」の退任が…

©文藝春秋

〈ジェット風船の“限定解禁”検討〉

 昨年12月25日付のスポーツニッポンに、こんな見出しが躍った。コロナ禍で2020年から禁止されていた、甲子園の風物詩であるジェット風船を飛ばす応援が、3月のオープン戦限定で解禁される見込みだというのだ。

「すでに広島やソフトバンク、楽天など複数の球団は、飛沫対策としてポンプを使って膨らませるタイプのものを使ってジェット風船の応援を再開させていますが、阪神では封印されたままだった。その代わり、ジェット風船が描かれた応援タオルをファンファーレとともに観客が掲げるパフォーマンスが定着しつつありましたが、物足りなさは否めず、ファンからは再開を望む声が上がっていた」(球団関係者)

“宝塚歌劇団のドン”がジェット風船解禁に反対した理由

 7回の攻撃前や勝利の際に飛ばされることの多いジェット風船。この応援方式は甲子園が発祥とされる。使い捨てで毎試合ファンが必ず購入するため、収益にも繋がっていた。ではなぜ阪神はこれまで解禁を見送っていたのか。

「親会社である阪急阪神HDの代表取締役会長で“宝塚歌劇団のドン”としても知られた角和夫氏(75)が、解禁に反対していたのです」(同前)

 阪急阪神HDは環境保護に力を入れている。象徴的なのが、今春に尼崎市内に移転する阪神の二軍新球場「ゼロカーボンベースボールパーク」だ。太陽光発電・蓄電池の導入や廃棄物発電の活用を掲げ、SDGsをアピールした新球場になるという。こうした姿勢と、ジェット風船を飛ばしては使い捨てる応援方式は相容れないとされたのだ。

藤川球児新監督「ファンの皆さんが望むことをどんどんやらなきゃ」

 だが、昨年12月に変化があった。

「角氏が『健康上の理由』でHD会長を退任したのです。代表権を返上し、取締役も辞任したことで、球団への影響力も大幅に弱まった。このことがジェット風船再開の後押しとなりました」(同前)

 藤川球児新監督(44)も、現役時代からジェット風船のパフォーマンスを見続けた“生え抜き戦士”。再開には前向きだ。

「藤川監督はかねてより『ファンの皆さんが望むことをどんどんやらなきゃ』という考え。加えて現役時代、ジェフ・ウィリアムスと久保田智之とで鉄壁のリリーフ『JFK』の一角を担った頃は、7回に登板することが多かった。藤川が抑えた直後の、7回裏の攻撃前にジェット風船が爽快に飛ばされていたわけです。こうした思い出の影響も強く、今回の解禁に賛同しています」(球団OB)

 ジェット風船の勢いそのままに、今季は開幕ダッシュとなるか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年1月16日号)

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