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「シャウエッ天そば」に「シャウリタン」...シャウエッセンをふんだんに使った麵料理たちと“シャウ名店アワード”に輝いたメニューを一挙紹介!

文春オンライン / 2025年1月14日 11時0分

「シャウエッ天そば」に「シャウリタン」...シャウエッセンをふんだんに使った麵料理たちと“シャウ名店アワード”に輝いたメニューを一挙紹介!

見た目ずばり「立喰そば雪国」のシャウエッセンそば

「シャウ名店アワード2024授賞式」というイベントが2024年12月9日に開催された。これは日本ハム株式会社が社運をかけて販売しているドル箱商品「シャウエッセン」のイベントだ。

「シャウ名店アワード2024」とは

 このイベントは日本全国、あまたある飲食店の中で「シャウエッセン」を使ったメニューを自主的に開発・販売し人気を博している優良店を日本ハムさんが見出して表彰しようという企画である。日本ハムさんにとってはこんなイメージだ。「知らぬ間にウチのシャウエッセンで素敵な商品メニューをつくってくれてサイコー、表彰しちゃう~」というわけである。

 全国のシャウ名店のエントリーは2024年の夏前にスタートして48店舗がシャウ名店ノミネート店舗としてチョイスされた。そしてその中から厳正な審査が行われ、金賞10店舗、そして大賞1店舗が選出された。審査基準は次の4つ。

  1. メニューの美味しさがシャウエッセンで引き立っているか
  2. メニューに新規性やアイデアを感じるか
  3. 美味しさや、インパクトを感じるビジュアルか
  4. シャウエッセンの「パリッ!!」とした食感が感じられるか

2024年のシャウ名店の大賞と金賞は...

そして、発表された大賞は次の通りである。

  • シャウエッセンの肉巻き 烏森百薬(東京都/港区新橋)

金賞は次の10店舗だ。

  • ボイルシャウエッセン 博多ラーメンでぶちゃん(東京都/新宿区高田馬場)
  • 裏そば シャウエッセン 塩そば専門店 桑ばら(東京都/豊島区東池袋)
  • シャウリタン カフェテラスポンヌフ(東京都/港区新橋)
  • 最高かよ。カレー 日乃屋カレー秋葉原店(東京都/台東区秋葉原)
  • シャウエッ天 立ち食いそば&うどん 江古田のじろう(東京都/練馬区江古田)
  • 長~いシャウエッセン 天麩羅処ひらお(福岡県/福岡市博多区ほか)
  • シャウ丼 ゲーマーズBAR Shout Essence(東京都/文京区千駄木)
  • 猛烈!ソーセージ アオキーズ・ピザ(東海地区)
  • シャウエッセンと淡路島の玉ねぎの窯焼きグラタン 淡路島ピザ 石原商店(兵庫県/淡路市佐野)
  • シャウエッセンを使ったチーズチリドッグ 横浜くりこ庵(神奈川県/横浜市)

布石は2021年12月の記事から始まっていた

 ところで大衆そば・立ち食いそば研究をしている筆者がなぜこのアワードをとり上げたのか。それにはすごく偶然な驚くべき理由があったのである。

 実は2021年12月初旬にある記事を書いていた。『 そばつゆに燻製香が絶妙にマッチ…立ち食いそば屋で「シャウエッセンそば」を食べくらべ《四者四様の絶品メニュー》 』である。

 そうして綴っていたことをすっかり忘れて3年が経ち、突然「シャウ名店アワード2024」という大々的な企画がスタートしたと聞いてびっくりしていたわけである。しかも、その記事で紹介された4店のうち3店がシャウ名店にノミネートされ、なんと1店舗は金賞に選出されたのである。

  • 金賞  シャウエッ天そば「立ち食い肉そば&肉うどん 江古田のじろう」(東京都/練馬区江古田)
  • ノミネート店 シャウエッセンそば「立喰そば雪国」(東京都/足立区梅島)
  • ノミネート店 シャウそば「まる美」(東京都/大田区多摩川)

 当時の記事には次のような記述が残されていた。

  • 個人店の立ち食いそば屋が共同でキャンペーンをやるということはあまり聞いたことがない。
  • しかも、決して老舗そば屋では使わないであろう「シャウエッセン」というトッピングを使うという大変ユニークな内容。
  • また、全店がバラバラのメニューを作り上げたことはナイスアイデアといっていい。

 そこで今回は、大衆麺の研究をしている筆者が麺類のメニューとして金賞を受賞した「立ち食い肉そば&肉うどん 江古田のじろう」の「シャウエッ天そば」と、同じく金賞を受賞した「カフェテラスポンヌフ」の人気メニュー「シャウリタン」を紹介しようと思う。

「のじろう」店長も突然金賞受賞でびっくり

「のじろう」は江古田店と十条店があり、「肉そば」が有名な立ち食いそば屋である。「のじろう」のシャウエッセン企画の発起人で、今回金賞を受賞した十条店長・三津田昭宏さんによると、「一人はみんなのために、みんなは一人のために!! 立ち食いそば四銃士が繰り広げる壮大なるシャウエッセン企画として小さくスタートしただけだった」とか。それが今回の受賞はまさに青天の霹靂だったそうで、訳が分からないまま授賞式に参加してきたという。「小島よしおさんはいるし、キラキラした世界でちょっと驚いた」という。

 金賞を受賞した「シャウエッ天そば」は3年前「肉巻きシャウ天そば」という名前で誕生した。「シャウエッセン」に豚バラ肉を巻いて天ぷらにしたもの。その出来栄えは大賞の「烏森百薬」の「シャウエッセンの肉巻き」とほとんど変わらない。

 発売当時はグルメで有名な女性タレントが食べに来てくれて随分と話題になっていた。

 バラ肉を巻いて揚げた「シャウエッセン」が2つ、わかめがたっぷりのってねぎが添えられている。鯖節や宗田節が利いたアツアツのつゆに、こだわり抜いた太麺のそば。

「肉巻きシャウ天」をかじるとしっとりしたバラ肉の中から、パリッと皮がはじける食感が伝わってきて、「シャウエッセン」から燻製香のある肉汁がほとばしる。それがつゆと融合してやたらうまい。「シャウエッセン」はそばつゆに大変によくマッチするのだ。ラー油をかけて食べてもうまい。なお現在は各月の1日のみの販売ということで、レアなメニューとなっている。

 シャウ名店アワードでの日本ハムの寸評は「豚肉を巻いて揚げる天ぷらは、アイデアのハイブリッドで新規性があり、蕎麦の出汁との相性も抜群です。出汁に浮き出ている油が食欲をそそる、年越しそばとしても食べたい一品です」とのことである。

「カフェテラスポンヌフ」は昭和を代表する炒めパスタの老舗店

 新橋駅前ビル1号館1階にある「カフェテラスポンヌフ」は創業昭和42(1967)年の老舗店だ。いわゆる炒めパスタの店としては東京で、大手町の「リトル小岩井」、有楽町の「スパゲッティ ジャポネ」と並ぶ老舗人気店である。

 人気メニューの「ナポリタン」は特製トマトソースとケチャップベースの2つを合わせて作るのがポイントで、パスタは2.2mmの極太の茹で麺を使用している。ハムを使った触感とトマトソースのしっとりとした味付けと食べ応えが人気の秘訣だ。

 三代目店長の植草俊明さんに取材を申し込んだところ快諾してくれた。というのも筆者がよく徘徊している立ち飲み屋「信州おさけ村」とは目と鼻の先。そこでひとり呑みをしているとよく植草店長が通るので挨拶して話をする間柄だったのだ。

「カフェテラスポンヌフ」店長に降臨したワードそれが「シャウリタン」

 「カフェテラスポンヌフ」は昭和の時代を彷彿させる店内がまた魅力的。さっそく、今回の受賞の感想を聞くと、「まさかこんな素敵な金賞をもらえるなんて夢にも思わなかった」とか。

 「シャウリタン」誕生のいきさつを聞いてみたのだがこれがまたびっくり。コロナ禍で売り上げが減少していた時、起死回生の新メニューの開発をひそかに考えていたとか。そしてある日、調理しているとどこからか「シャウリタン」という声が降臨してきたという。確かに素晴らしいネーミングだ。

 「シャウエッセン」は昔からの大好物で、店の人気メニュー「ナポリタン」に塩・コショウで炒めた「シャウエッセン」をのせればいいということはすぐに理解できたという。つまり突然閃いたメニューだというのだ。それで店のベテランスタッフに試食してもらい「新メニューOK」のお墨付きがでたのは2023年の秋頃だった。

 今は平日の午後1時半過ぎと金曜日の夜営業で提供可能だという。幸い、常連さんからの評判もよく、ひそかに人気メニューになっているのだとか。

「シャウリタン」系メニューがどんどん発展していく

 その後、植草店長は新メニュー開発に火が付いたのか、「シャウリタン」の発展形を次々に考案しているというのだ。順を追って説明していこう。

  • 「シャウリタンチーズがけ」

 「シャウリタン」にさらにアツアツのチーズをかけてしまおうというハッピーメニューである。これは相当な高カロリーでしかも抜群にうまい。夢のようなメニューである。

  • 「シャウリタン白」

 「シャウエッセン」を「ナポリタン」ではなく、いわゆる「白」(塩コショウベースで炒めたスパゲッティ)にのせた「シャウリタン白」を考案したという。さっそく食べてみたのだが、これはまた「シャウエッセン」のパリッとしたうまさがダイレクトに来てなかなかよい。

  • 「シャウリタンカレーがけ」(試作中)

 さらに、「シャウリタン」にレギュラーメニューのカレーライスのルーをかけた「シャウリタンカレーがけ」というメニューも試作中だというのだ。筆者も試食してみたのだが、「ナポリタン」の深い味わいとカレールーが交互に襲ってきてそこに「シャウエッセン」のパリッとした食感が加わった味でこれまたすさまじくうまい。

昭和世代の憧れだった「シャウエッセン」

「シャウエッセン」を日本ハム株式会社が発売したのは昭和60(1985)年のことである。昭和の時代、「ソーセージ」はわんぱくっ子達の憧れのメニューだった。炒めた「ソーセージ」を何本かごはんにのせてがっついて食べるのが夢だった。そんなメニューが「シャウ名店アワード」として令和の時代によみがえり注目されているというのは泣けるぐらいうれしいことだと思っている。

 今はなき秋葉原の「かんだ食堂」には「ウインナー炒定食」というメニューがあった。キャベツの千切りと炒めたウインナー数本、みそ汁、ごはんという組み合わせだった。ローソンストア100の「ウインナーだけ弁当」は未だに売れ続けているメガヒットメニューだ。日本人には「シャウエッセン」とか「ウインナー」とか「ソーセージ」という言葉に、「元気だせ自分・元気だせ日本」みたいな応援的メッセージを感じているのだと思う。「シャウ名店アワード」はこれからも続けてほしい企画だと思う。

INFORMATIONアイコン

立喰い肉そば・肉うどん のじろう江古田店
住所 東京都練馬区小竹町1-57-5
営業時間 8:00~20:00
定休日 なし

立ち食い肉そば・肉うどん のじろう十条店
住所 東京都北区十条仲原1-11-2
営業時間 8:00~20:00
定休日 なし

カフェテラスポンヌフ
住所 東京都港区新橋2-20-15
営業時間 月~木 11:00~15:30
     金   11:00~15:30 18:00~20:30
定休日  土日祝

(坂崎 仁紀)

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