斎藤元彦・兵庫県知事代理人が“キラキラPR女社長”折田楓氏に「口止め工作」をしていた
文春オンライン / 2025年1月13日 6時0分
斎藤氏の代理人の奥見司弁護士
兵庫県知事再選から1カ月。斎藤元彦氏(47)を巡る状況は混乱収束の兆しが見えない。
◆◆◆
言い分が対立する中でのスクープ
「PR会社『merchu』代表の折田楓氏(33)が『広報全般を任された』と『note』に投稿したのに対し、斎藤氏はボランティアが話を盛っているだけ、と言い分が対立しています。12月16日には公職選挙法違反だとして神戸学院大の上脇博之教授と郷原信郎弁護士が提出していた告発状が兵庫県警と神戸地検に受理されました」(社会部記者)
そしてついにはこんなスクープまで飛び出した。
「読売新聞は20日、選挙告示前の10月6日に斎藤陣営の広報担当者が支援者あてに『SNS監修はPR会社にお願いする形になりました』とメッセージを送信していたと報じました。『SNS運用は斎藤事務所が主体となって行った』とする斎藤氏側の主張の信憑性が揺らいでいます」(同前)
県からmerchuに、業務委託していた
捜査関係者が言う。「折田氏の居場所や他人との連絡状況はほぼ把握している。証拠隠滅はできない状況です。折田氏が過去に県の事業を受注していたことも重要な判断材料になります。斎藤氏が知事に再選した暁には県の事業を新たに受注させる約束を交わしていた可能性も視野に入る」
小誌は、merchuが2022年に県の地域情報アプリ「ひょうごe-県民アプリ」のリニューアルを担当した際の資料を入手。県は東京都内のソフトウェア開発企業とシステム運用保守業務について契約を結び、同社からmerchuに一部の業務が再委託されており結果的に県からmerchuには同年6月から10月まで66万円が流れていたことがわかる。斎藤氏の1期目から両者の関係は存在したのだ。
折田氏への包囲網がじわじわ狭まる中、当の本人は疑惑噴出以降、貝になったまま。前出の捜査関係者は呆れたように言う。
「斎藤氏の代理人弁護士が、折田氏に『カンモクしとけ』と言っているようです。そして折田氏は素直にそれに従ってしまっている。別に黙っていたって今更折田氏が有利になる可能性なんてゼロなんですが……。それ以上に、当事者である斎藤氏の代理人が関係者に口止め工作をしていることの方が問題です。事実なら深刻な捜査妨害と捉えられかねません」
守秘義務違反の可能性が浮上
他方、そもそもの発端となった文書問題を巡っても新たな動きが。
「斎藤県政の問題点を告発する文書を作成した元県民局長のX氏(故人)の公用PCに入っていたとされる私的情報について、『斎藤氏の側近だった前総務部長から見せられた』と複数の県議が百条委員会の聞き取り調査に説明したのです。地方公務員法上の守秘義務違反に抵触する可能性がありますが、前総務部長は10月に出頭した百条委で証言を拒否しました」(県関係者)
これに対し斎藤氏は、「前総務部長からは夏頃、直接『漏洩等をしたことはない』と確認した」と報道陣に説明。情報の漏洩があったかどうかも焦点になっている。
証拠となる、支援者とのLINE
そんな中、小誌はX氏が自死する前に斎藤氏がこの私的情報漏洩問題を把握していた証拠となるLINEを入手している。送信日は6月29日。X氏が自死する1週間以上前で、送信者は斎藤氏の支援者。メッセージは“既読”の状態だ。
〈維新の岸口議員が、元県民局長とA子(原文は実名)の不倫関係を暴露して欲しくなければ、元県民局長の出頭要求を取り下げろという内容の裏取引を持ちかけてきたとのことです。この事は、脅しと受け取られ結果として交渉は、決裂し状況が更に悪化しました〉
支援者は取材に対し、「斎藤さんは私がLINEを送った後も『今は動けない』と、この脅迫行為を止めなかった」と明かした。
「代理人を通じて……」
代理人弁護士の折田氏への口止めの事実関係などについて質問状を斎藤氏に送付したが、回答は〈現在、各事案について調査・捜査が行われておりますので個々のご質問についての回答は控えさせていただきます〉だった。
そこで本人を直撃した。
――X氏に対して、もっとできたことがあったのでは。
「代理人を通じて……」
と、爽やかに手を振って去っていくのだった。
にこやかな知事と裏腹に、泥沼は深みを増すばかりだ。
◆ ◆ ◆
「週刊文春」 は、あるLINEのやり取りを入手した。知事選告示に先立つ昨年10月、斎藤陣営の広報担当者とある神戸市議との間で交わされたメッセージである。そこには斎藤氏が「SNS運用は本人と陣営で主体的に行った」という従来の主張を覆す、重要な証拠が残されていた。
1月13日配信の 「週刊文春 電子版」 では「証拠LINE」の文面を写真付きで掲載。またメッセージのやり取りを行った斎藤陣営の広報担当者と神戸市議に対する直撃取材の様子を報じている。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年1月2日・9日号)
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