「ホールは立ち入り禁止に」星野源“曲替え圧力”の真相、「B'z極秘リハ」では…紅白歌合戦、テレビに映らなかった舞台裏で何が起きていたのか
文春オンライン / 2025年1月21日 11時0分
2007年11月、ハリウッドで手形を取るB'zの松本孝弘(右)と稲葉浩志 ©AFP=時事
昨年大みそかに放送された「第75回NHK紅白歌合戦」。第2部の平均世帯視聴率は32・7%(関東地区、ビデオリサーチ)と4年連続で40%割れだったものの、前年を上回る結果となった。「週刊文春」が報じていた、紅白の知られざる“舞台裏”とは?
(初出:「週刊文春」2025年1月16日号。年齢、肩書は当時のまま)
◆◆◆
NHK「第75回紅白歌合戦」。渋谷のNHKホールでは、12月28日から出場歌手たちによるリハーサルが行われていた。
ウルトラサプライズの“前兆”はあった。制作スタッフに共有されたスケジュール表のある日時。そこには「リハ」の文字だけが記され、どの歌手のリハかは秘匿扱いになっていた。スタッフのグループLINEでは、“当該時刻はホール立ち入り禁止”との知らせが複数回通達されていた。
そして迎えた大晦日——。極秘リハを経て、サプライズ演出で羽ばたき輝いたのが、初出場のB'zだった。
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通常、紅白のリハーサルでは、出場歌手がリハを終えた後、取材会とフォトセッションに出席する流れになっている。
リハ2日目の29日。初出場の韓国5人組ガールズグループ「ILLIT」は口を閉じたまま控え目な笑みをみせていた。
「日本人2人を含む多国籍グループでデビューわずか8カ月にして出場を果たした。リハがあった日に韓国・務安国際空港で航空機事故が発生、韓国は1月4日までを『国家哀悼期間』に指定した。事務所の方針として彼女たちには、カメラの前でピースサインしない、口を開けて笑わない、など色々な制限がかかっていたようです」(芸能記者)
実は会見前、ILLITへの“禁断の質問”が報道陣に通告されていたという。それは「今年の漢字は?」。ありきたりな質問だが、理由は「漢字は日本のもので韓国にはないから」だとか。
毎年視聴率は右肩下がりで近年は打ち切りの危機まで囁かれてきた紅白。今回、午後9時からの第2部の平均世帯視聴率が32.7%(関東地区)と、前年比で0.8ポイント上昇した。復活の要因は中高年シフトにあるという。
「前回はK-POP勢が史上最多の7組出場するなどアイドルが大渋滞。若者向け過ぎたのか、過去最低の視聴率を記録した。今回は、第1部をほぼ若手歌手で固め、第2部は中高年に刺さる大物歌手の布陣を組んだ。視聴者からの反響も良く、局内は『大成功だ』とお祝いムードです」(同前)
星野源「曲替え圧力」の真相
その第2部は異例ずくめだった。午後9時32分に登場したのが10年連続10回目の出場となった星野源(43)。本番5日前に前代未聞の曲変更があった。
「当初は自身がくも膜下出血で倒れ闘病生活をしていた時に作った『地獄でなぜ悪い』を歌う予定だった。だが、同曲は性加害疑惑が報じられた園子温監督の同名映画の主題歌であることから、SNS上で2次加害を指摘する声が相次いだ。歌唱順発表2時間前のギリギリのタイミングで変更が発表されました」(同前)
本番、いつもは歌う前に溌剌とした声で「こんばんは星野源です」と発するが、その日の「こんばんは」は覇気がなく表情は硬い。スタジオでたった1人、アコースティックギター1本の弾き語り。歌い出しまでの無音の時間が10秒ほど続き、「♪世界はひとつになれない」と、初期に作った『ばらばら』(作詞・作曲:星野源)を届けた。現場に居合わせたスタッフが証言する。
「本番直前、ホールの廊下に出演者が並んで待機するのですが、星野さんは暗くて不機嫌そうだった。リハーサルも非公開で取材会にも現れませんでした」
ラジオで言葉を詰まらせる場面も
紅白出演直後、星野は『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演。リスナーからの紅白の感想を読み上げる途中で言葉を詰まらせしゃくりあげて泣いているようだった。一体、何があったのか。
「『地獄―』は、『いま苦しい時代を生きる方々を勇気づけてほしい』というNHK側の強いリクエストだった。NHKは批判を受けた途端、手のひら返しで曲変更を星野に要望したといいます。協議は数日間続き、最後は星野がNHKの“圧力”に屈したわけです」(レコード会社関係者)
そんな地獄のような時間の通り過ぎた午後9時50分。ボーカリスト稲葉浩志(60)とギタリスト松本孝弘(63)によるロックバンドB'zのパフォーマンスで番組はひときわ盛り上がる。
まず、NHKホールとは別会場のスタジオで、朝ドラ『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を予定通り披露。曲が終わると、2人はカメラに向かって歩き出しそのまま通り過ぎていく。有吉弘行ら司会者たちの「何?」「え! 嘘!!」といった困惑の声が漏れ、観客が騒然とする中、同ホールのステージにサプライズ登場したのだ。
“ウルトラ配慮”で出番を終えると2人は…
ここから代表曲『LOVE PHANTOM』と『ultra soul』を熱唱。稲葉の「ウルトラソウル!」三唱に観客は総立ちで「ハイ!」と呼応し、ボルテージは最高潮に達した。YouTube内の「NHK MUSIC」が配信する出場歌手別ハイライト動画の再生回数では、686万回超え(1月6日時点)でぶっちぎりの1位になっている。
「シングル15作品でミリオンヒットを持つB'zだが、『年末年始は仕事を入れない』というポリシーがあるとされ、これまでNHKからのラブコールを断り続けてきた。2人も還暦に達し心境の変化があったのか、今回はノリノリでオファーを快諾したそう」(同前)
怒濤の3曲披露で出演時間は最長の7分54秒。まさに“ウルトラ配慮”だった。制作スタッフの1人が振り返る。
「生出演を知っていたのはごく限られたスタッフだけで、司会にも秘密にされていた。本番当日の大晦日の午後2時から3時の間、ホールは立ち入り禁止になっていました。今思えば、あの時がB'zのリハだったのかなと。2人は出番を終えると、記者エリアを通過しない裏動線で颯爽と帰って行きました」
しかし、味な演出の一方でハプニングも発生し……。
〈 「観た?」「ごめん〜観てないの」B'z稲葉浩志が紅白後に連絡した女性とは?〈中継に映らなかった紅白歌合戦の“舞台裏”〉 〉へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年1月16日号)
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