「キモいやつおるねん」“東大阪バラバラ遺体事件”28歳容疑者の幾多の奇行と近隣住民の恐怖体験「僕もアイツに狙われたのか?」「真夜中にこちらをじっと見て…」
文春オンライン / 2025年2月4日 21時30分
遺体発見現場となった山中の廃屋 🄫文藝春秋
〈 「小学校の頃からピアノを…」"東大阪バラバラ遺体事件”逮捕の28歳男が豹変した理由は?「遺体の入ったキャリーバッグを電車で運んだか」 〉から続く
「やっぱりこいつやったんや……」
1月25日、奈良県と大阪府の境にある生駒山でバラバラに切断された男性の遺体が見つかった事件。2月3日に遺体を遺棄したとして逮捕された大木滉斗容疑者(28)が住むマンションの住民は、記者が示した大木の写真を見て、思わずこうつぶやき、顔をみるみるうちに青ざめさせたのだった――。
1月中旬から行方不明になっていた
社会部記者の解説。
「昨年12月28日夜、遺体遺棄現場の最寄り駅を歩く姿と山道を上がっていく姿が防犯カメラに映っていた。大木は、電車で移動し、遺体の入ったキャリーバッグを持ち運んでいたとみられています。容疑者は、家族とも連絡が取れない状況で、1月中旬から行方が分かっていませんでしたが、和歌山県白浜町の観光名所である『三段壁』でふらふらしているところを保護されました」
大木は、なんば駅から徒歩圏内にある築16年13階建てのマンションに住んでいた。一人暮らしの居住者が多く、150戸ほどの世帯が住んでいる。冒頭のマンション住民が続ける。
「こいつ(容疑者)が、引っ越してきたのは1年から半年くらい前だと思います。自分は3年くらいここに住んでいます。ここのマンションには150人くらいが住んでるんですけど、こいつのことはよう覚えてます。去年の11月から12月にかけて不自然なほど色々なところで会いましたから。
マンションの前ですれ違うこともあればエレベーターで一緒になったことや、近くのコンビニへ行った時に後ろからそいつが入ってきたこともあった。会う時間はバラバラで昼の時もあれば深夜の時もありました」
「街灯に照らされたそいつが立っていて…」
同じマンションの住民同士、偶然会っただけだったのではないか、と記者が問うと強く否定した。
「偶然なんてあり得ないんですよ。って言うのも、11月末くらいに、こいつが僕の職場の前に立ってたんです。職場はマンションから2kmくらい離れている場所で、歩いたら15分以上かかる。僕は夕方からその職場で仕事を始めていて、夜9時頃に、ふと職場の外を見たら、街灯に照らされたそいつが立っていた。手ぶらで、何もせずにただ突っ立って、こちらの方をじっと見ているだけ。正直、気味悪いなと思いましたよ」
この住民によると大木の身長は170cmから175cm、細身の体格で、いつも眼鏡をかけていたという。
「グレーのスウェットパンツに青色の長袖トレーナーで、首からオレンジっぽいタートルネックが見えているような服装だったのが印象的で、よく覚えている。
見かけるたびに、陰湿な感じを受けたというか。何考えてんやろってタイプ。目線とかもずっとキョロキョロしていて、言うたら万引きする前の人みたいな挙動の不審さがありました」(同前)
この住民は、12月に入ってからも変わらず大木の姿を何度も見かけたという。
「12月のある日、マンション内で不可解な行動を取っていたんです。深夜3時頃、容疑者が自分の郵便ポストの前で、iPadのようなタブレットとスマホを順々に操作していた。一方を使ったらポストに入れて、ポストの中に入っていたもう一方を取り出して、何か操作する。それが終わるとまたポストに入れて、もう一方をまた取り出して何か操作するということを繰り返していた。
自分は近くのコンビニに行くためにマンションを出たのですが、コンビニから帰ってきてもまだ同じことをやっていたので、5分以上は同じことをしていたと思います。最初、闇バイトでもやってるのかなと思ったんです。スマホとタブレットを使って何かしら指示を受けてるのかな、とか」
事件発生後に容疑者の姿を目撃
大木が一体何を行っていたのかは不明だが、その奇妙な行動から1カ月も経たない12月28日に犯行は行われたとみられる。前出・社会部記者が続ける。
「大木は1月中旬ごろに行方不明になり、家族が行方不明者届を提出したため、府警が行方を捜索していた。今月2日、和歌山県警から県内の路上を長時間うろついている者がいるとの通報があり、大木を保護したとの連絡が府警にあった。駆け付けた府警の捜査員が大木に任意で事情聴取したところ、事件の関与を認めた」
前出のマンション住民は1月9日前後、つまり事件発生後に大木の姿を目撃したという。
「1月8日くらいから警察がマンションに来て、住民への聞き込みとマンション内で防犯カメラのチェックをやっていました。11、12月は嫌なほど会っていたのに、1月になってから容疑者をパタッと見なくなったんですが、1回だけ1月に見かけましたね。1月9日か10日のお昼くらいだったかな、容疑者とエレベーターで一緒になったんです。警察がバタバタ出入りしていましたが、それを横目に普通にマンションを出て行きましたよ」
警察は現在、被害者の身元の特定を急いでいる。前出とは別の社会部記者が説明する。
「被害者は、解剖の結果、身長は135センチから145センチほどの男性で、年齢は40代から50代。12月下旬に死亡した後に切断されたとみられています。周囲に争った形跡はなく、所持品も発見されなかった」
「ドラマとかの見過ぎかもですけど、付けられてるんちゃうか」
こうした被害者の身体的特徴を聞くに及んで、前出のマンション住人は恐怖を覚えたという。なぜなら、このマンション住人も身長が160cm前後と小柄な男性だったからだ。
「僕はずっと周りに言ってたんです。『キモいやつおるねん』って。『ドラマとかの見過ぎかもですけど、付けられてるんちゃうか』って。被害者が背の低い男性ということなら、僕も身長が小さいし、もしかしたらあいつに狙われてたのかもしれない。そう思うと怖すぎる……」
大木は、死体遺棄については容疑を認めているが、動機などについてはまだはっきりとしない。事件の全容解明が待たれる。
◆◆◆
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〈 《フィリピンの妻は「突然、夫と連絡がとれなくなった」》“東大阪バラバラ遺体”大木滉斗容疑者(28)と被害者の国交省職員(52)を結ぶ点と線「小柄な男性をつけ狙ったか?」 〉へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)
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