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1年間で305泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館30」〈2024年1月~4月編〉

文春オンライン / 2025年2月8日 7時0分

1年間で305泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館30」〈2024年1月~4月編〉

TWIN-LINE HOTEL KARUIZAWA JAPAN

 毎年恒例、ホテル評論家の瀧澤信秋氏が実際に宿泊して「本当によかったホテル&旅館」を紹介するシリーズ。2024年はどんな宿が高評価だったのか――。今回は1月~4月編。(全3回の1回目/ #2 、 #3 を読む)

◆◆◆

 【2024年1月~4月に宿泊した施設一覧/11施設】

 1月 TWIN-LINE HOTEL KARUIZAWA JAPAN(長野県軽井沢町)

 1月 鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-(京都市東山区)

 2月 ドーミーインPREMIUM渋谷神宮前(東京都渋谷区)

 2月 マームガーデンリゾート葉山(神奈川県横須賀市)

 2月 miss morgan hotel(神奈川県平塚市)

 2月 アパホテルステイ <富山>(富山県富山市)

 3月 ホテル創成札幌 Mギャラリー(札幌市中央区)

 3月 オーベルジュほまち 三國湊(福井県坂井市)

 4月 HOTEL MAZARIUM(岩手県盛岡市)

 4月 リーベルホテル大阪(大阪市此花区)

 4月 長崎マリオットホテル(長崎県長崎市)

◆◆◆

1月 TWIN-LINE HOTEL KARUIZAWA JAPAN (長野県軽井沢町)

https://twin-line-hotel.com/

 軽井沢ではありそうでなかったホテルへ。軽井沢は「東京24区」ともいわれ都市機能という顔も持つリゾートだが、軽井沢駅と旧軽井沢のちょうど中間にある東雲交差点の角という立地のホテル。都会的な軽井沢の魅力を享受しつつも、確かにリゾートへ身を置いている実感を得られる。

 “TWIN-LINE HOTEL”というホテル名の通り、様々な物がツインで設え置かれている。シェアする空間とプライベート空間が程よくクロスするライフスタイル型ホテルで、他のゲストに刺激を受けつつクリエイティブな仕事も捗りそうだ。都会の喧噪もない田舎の憂鬱もない、ちょっと刺激的な軽井沢ホテルステイが実現できる。

1月 鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-(京都市東山区)

https://rinn-kyomachi.com/list/hitotose-aki/

 京都宮川町の一角に佇む1泊20万円からの180㎡を有する高級一棟貸し宿泊施設。ホームエレベーターも設置され、LDKと一体になったような露天風呂やサウナを擁する。エアコンのポジションから大開口網戸に至るまで、評論家チェックリスト過去10年間トップクラス間違いなし。2階には独立性の高い寝室が2部屋あり、それぞれシャワーブースと洗面、トイレを設置している。グループでの宿泊もおすすめだ。

 伝統的な京の花街を感じながら過ごす極上のひとときが過ごせるこの宿泊施設は、宿泊運営事業と不動産事業の両軸経営を行う株式会社レアルの手によるもので、京都市内においてホテルタイプ20棟、一棟貸しの町家タイプ47棟の計67棟394室(2024年12月時点/開業予定含む)の宿泊施設を手がける京都を知り尽くす運営会社だ。

2月 ドーミーインPREMIUM渋谷神宮前(東京都渋谷区)

https://dormy-hotels.com/dormyinn/hotels/shibuya/

 明治通り神宮前~渋谷駅前の中間にあるドーミーインPREMIUM渋谷神宮前は、全国ドーミーイン一等地ランキングがあれば確実に上位に入る店舗だろう。大浴場&サウナも完備。サウナでじっとしていると、この座っている面積の土地代っていくらするんだろうなどとつい考えてしまう。

 各地に展開するドーミーインで人気のご当地逸品料理、こちらではじっくり煮込んだビーフシチュー。ドーミーインでビーフシチューは時々見かけるが、ゴロゴロとお肉が入ったオリジナルはパンとの相性も抜群だ。

2月 マームガーデンリゾート葉山(神奈川県横須賀市)

https://www.mom-garden.jp/lp/

 日差し眩しい海の眺望も魅力の湘南国際村に立地する大人気の産後ケアホテル。取材に出向いて感じたのは、専門スタッフが24時間サポートしてくれるベビールームなど、隅々まで考え尽くされた配慮。運営者によると今後はよりリゾートホテル色を打ち出していきたいとのこと。サービススタイルも独特であり、一般ホテルと比べると高価格帯、かつ長期滞在が前提のこのホテルは、マーケットリサーチの秀逸さも想起させる。

2月 miss morgan hotel(神奈川県平塚市)

https://miss-morgan.com/

 平塚駅近くのハイセンスホテル。開口部が印象的なカフェ、ロビーに面したシェアキッチンスペースと、まるでゲストハウスの様相だがれっきとしたホテル。夏に気持ちよさそうなオープンエアスペースの奥にはキッチンカー、トイレにはドラえもんのコミック、ルームキーを預けると渡されるアートな木札の半片など、さまざまな仕掛けのオンパレード。自由で奇抜な発想と快適性が同居するホテルだ。

2月 アパホテルステイ <富山>(富山県富山市)

https://www.apahotel.com/hotel/hokuriku/toyama/toyama/

 アパホテルステイはアパホテルの新ブランド。アパ初のオールインクルーシブもテーマとする。こちらが富山が初の店舗で県内最大級のサウナもご自慢とのこと。巨大スタジアムサウナに加えて4室の個室サウナブースもあり、これなら気兼ねなくセルフローリュもできる。アパホテルのサウナとの出会いは横浜関内だったが、大浴場はあってもサウナにはそれほど積極的ではない印象だったのでこれは驚き。

 オールインクルーシブといえば食事が注目されるが、ご当地料理を取り入れた朝食バイキング、日中はコーヒー、ソフトドリンク、アイスバー、スナックなど、夜はリキュール類・赤ワイン(ビール、地酒は有料)、夜食にアパ社長カレーがすべて無料。これまでのアパホテルにはない充実のラインナップだ。

3月 ホテル創成札幌 Mギャラリー(札幌市中央区)

https://www.hotelsoseisapporo.com/

 ホテルクラビーサッポロのリブランドで誕生した外資系ホテル。旧クラビーはその上質な落ち着き感が気に入りリピートしてきたが、こちらへ出向いて驚いたのがフルリノベという点。Mギャラリーは世界各国に展開するアコーグループのアッパースケールホテルブランドで、日本ではここ札幌が初となった。

 サッポロビールの街ということで入っていきなり出迎えるのはホップの巨大オブジェ。札幌を南北に縦断する創成川の東側は集客がやや難しいが(筆者は「創成川の壁」と勝手に呼んでいる)、この地で存在感を打ち出せるかに注目だ。

3月 オーベルジュほまち 三國湊(福井県坂井市)

https://www.homachi.jp/

 北前船交易で栄えた港町、福井・三國湊。当時の歴史が残るレトロな街並みに、分散型町家泊オーベルジュが北陸新幹線延伸のタイミングとも重なって開業。多様なスタイルのリノベ町家があり選ぶのに迷ってしまいそうだ。

 分散型町家泊オーベルジュということで、ディナーはフレンチのスターシェフ・吉野建氏がプロデュースするタテルヨシノ 三國湊という豪華版。そのビジュアルから意表を突かれた冷製ボルシチ、越前蟹にはじまり、甘海老・キャビア、吉野シェフのスペシャリテ、縮緬キャベツ・フォアグラ・トリュフ、甘海老・雲丹、若狭牛・蛤と、福井の新鮮な食材を存分に満喫するコースだ。旨みの閉じ込められ方、コース全体でひとつの絵になるような記憶に刻まれる感覚、いずれも個人的には近年稀にみる体験だった。

4月 HOTEL MAZARIUM(岩手県盛岡市)

https://hotelmazarium.com

 盛岡バスセンターに併設する新しいホテル。ホテル名の“マザリウム”は、“まざる、うむ、はじまりのホテル”という思いが込められている。かなり尖ったホテルで、ジャズとアートに浸れる宿としても人気を博している。

 福祉実験ユニット・ヘラルボニーがアートプロデュースする初の常設ホテルでもあり、知的障がいのある8人の作家がアートルームを手がけた。また、ジャズピアニスト・穐吉敏子のミュージアムも併設し、ラウンジやカフェでジャズに浸れる独特の空間。客室はサウナ付きなどもあり、市街地にしてはバラエティに富む。

4月 リーベルホテル大阪(大阪市此花区)

https://hotel-liber.jp/

 JR桜島駅前に圧巻のスケールと存在感を放つUSJエリアのクオリティーホテル。大きな規模のホテルであるが動線も秀逸。駐車場からロビー、エレベーターなども含めストレスフリーな移動は、滞在の満足度を上げる一助となるはずだ。

 14Fのラグジュアリーフロアのゲストはフロア東西に位置する専用展望テラスが利用でき、東側は大阪市ほぼ全域、西側は天保山大橋を目の前にしたダイナミックな景観~大阪湾を一望。グッと心掴まれたのが天然温泉も愉しめるSPAだ。温度抜群のサウナ2種類に冷水浴、露天風呂などサウナをわかっている人が作った施設と実感できる。

4月 長崎マリオットホテル(長崎県長崎市)

https://www.marriott.com/ja/hotels/ngsmc-nagasaki-marriott-hotel/overview/

 2024年1月に開業した新しいホテル。九州では初、日本国内で9番目となるマリオットホテルだ。西九州新幹線の長崎駅に隣接し長崎港から稲佐山まで見渡せるビューは魅力。179室のゲストルームと28室のスイート(合計207室)を擁するが、やはりオススメはプレミアムバルコニーやパノラマスイートだ。

 当日はあいにくの曇り空だったがコーナー270度バルコニーの開放感を存分に満喫できた。ディナーはHARBELLAにて。地産食材もふんだんに盛り込まれ、長崎にいることを体内から実感する夜だ。

※記事中の情報は訪問時のもの。写真は別日に取材、再訪時に撮影されたものも含まれます。また、廃止されたサービスや閉館といったケースもあるので実際の利用に際しては公式サイトなどでご確認ください。

写真/瀧澤信秋

〈 1年間で305泊した私が選んだ「本当によかったホテル&旅館30」〈2024年5月~8月編〉 〉へ続く

(瀧澤 信秋)

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