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「飛行機の中ほどつらい建築空間もあまりない。作り変えるとしたら?」隈研吾氏と成田悠輔氏が語り合った“建築の未来”

文春オンライン / 2025年2月9日 8時30分

「飛行機の中ほどつらい建築空間もあまりない。作り変えるとしたら?」隈研吾氏と成田悠輔氏が語り合った“建築の未来”

隈研吾氏(右)と成田悠輔氏。隈氏の事務所の書棚には、成田氏が所有する一冊も… ©文藝春秋

経済学者・成田悠輔さんがゲストと「 聞かれちゃいけない話 」をする新連載。第2回目のゲストは、 建築家の隈研吾 さんです。

◆◆◆

なぜ隈事務所に『地球の歩き方』があるのか?

 成田 (隈氏の事務所を勝手に歩き回って書棚をジロジロ覗き込みながら)なぜ『地球の歩き方』がこんな大量に……(笑)。

  その『地球の歩き方』(東京版)で結構、僕の建物が紹介されているんですよ。

 成田 ああ、そういうことですね。隈さんの建物で一番観光客の方が見るのは歌舞伎座でしょうかね?

 隈 そうかな。あの辺りは、みんな通るところだから。

 成田 (作品全集『Kuma: Complete Works 1988-Today』を指して)これは買わせていただいたんです。ダンベルを超えてもう家具みたいなとんでもない重さで(笑)。

  (笑)。

 成田 負けじとヘビー級をめざすこの連載ははじまったばかりでして。 隈さんが第2回のゲストなんです。

  初回が米倉涼子さんなんですね。米倉さんのファンなの?

 成田 隠れファンで……。 かねてからお会いしてみたかった未知の方々に突撃していく一期一会スタイルです。

  そうですか。

飛行機という牢獄

 隈 ちなみに成田さんは今、1年の半分はアメリカにお住まいですか?

 成田 はい、次も明後日アメリカに飛びます……。

  それは、なかなか大変な生活ですよね。

 成田 でも、移動距離は隈さんのほうがぜんぜん上なのではないかと。

  ただ僕の場合、毎回違う場所なので、エンジョイしようと思えばできなくもない。同じ移動を反復する方がキツいよね。

 成田 東海岸は遠すぎますし……。飛行機の中ほどつらい建築空間もあまりないです。乾燥機に閉じ込められたような。

  そうですね。

 成田 飛行機の中の空間ってスタイルが長らく変わってないですよね。

  でも、一応うちがデザインしたのもあるんだよ。ANAのロンドン便と、今はニューヨーク便も飛んでいるんじゃないかな。

 成田 ニューヨーク便は僕も乗ったことがあるかもです。どこをデザインされたんでしょうか?

  おもにビジネスクラスとファーストクラスのレイアウトも含めたインテリアですね。「THE Room」はANAのビジネスとしては初のドア付個室型シートになっていて、ほとんどファーストと同じです。

 成田 ビジネスでドア付個室ってあんまりないですよね。

  あんまりない。ANA以外ではエミレーツとかカタール航空にあるぐらいかな。

 成田 ただ、エコノミークラスがつらいですよね。

 あの空間を作り変えるとしたらどうされますか? エコノミーが一番ハードルが高いんじゃないかと。

  ハードル高いよね。でも例えば、バーラウンジみたいな広めのパブリックスペースをとって、座席を離れてくつろげる時間があったら、少し気分も変わるかもしれない。 ビジネスクラスにはそういうスペースがあるんだけど、本来はエコノミーの方にこそ必要かもしれませんね。(構成 伊藤秀倫)

※本対談の「ノーカット完全版」全文(約1万7000字)は、「文藝春秋PLUS」に掲載されています(隈研吾×成田悠輔「 大きな新築は宿命的に炎上するんじゃないかな 」)。全文では、下記の内容をお読みいただけます。

・ 東京はスラム化する?
・小さな町だからできること
・村おこしとフェンディの関係
・今はヨーロッパ超える好機
・AIとバリアフリー
・時間もデザインする発想
・木材も生き物。経年劣化する
・2人の共通点?

■連載「 成田悠輔の聞かれちゃいけない話 」

第1回  米倉涼子「独立して扱われ方が変わりましたよね。ギャラとかも」
第2回  隈研吾「大きな新築は宿命的に炎上するんじゃないかな <<この記事

(隈 研吾,成田 悠輔/文藝春秋 電子版オリジナル)

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