“東大阪バラバラ遺体事件”亡くなった国交省職員の同級生が語る明るい素顔「卒業文集には身分制度、太平洋戦争などないような世の中にしたいです」
文春オンライン / 2025年2月10日 17時30分
![“東大阪バラバラ遺体事件”亡くなった国交省職員の同級生が語る明るい素顔「卒業文集には身分制度、太平洋戦争などないような世の中にしたいです」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/bunshun/bunshun_76829_0-small.jpg)
大木滉斗容疑者 ©︎朝日新聞
〈 《国交省職員バラバラ遺体事件》大木滉斗容疑者(28)の母“5時間独占告白”「消費者金融から30万円返済請求」「息子が綴った最後の手紙」「パニックになって息子に突き飛ばされた」 〉から続く
「彼は明るくて、でも人一倍勉強も頑張る努力家でした。それがどうしてこんなことに……」
国土交通省職員の神岡孝充(たかみち)さん(52)が、東大阪市の山中などで遺体をバラバラにされた状態で発見された事件。2月3日、死体遺棄の容疑で逮捕されたのは大木滉斗(ひろと)容疑者(28)だった。
「容疑者は、犯行当日の12月28日、キャリーバッグと保冷バッグを用いて、遺体を運搬。髪の長さが肩下まである金髪のかつら姿に変装し、電車を乗り継いで遺棄現場に向かった。神岡さんの死因は窒息死で、頭部は死後に切断したと見られる。府警は殺人容疑も視野に捜査を進めています」(社会部記者)
被害者は国土交通省に勤務していた
神岡さんは、国土交通省で、本省航空局管制課係長、大臣官房危機管理官付テロ対策官、航空局安全部安全企画課専門官などを歴任。大阪にある航空保安大学校に赴任したのは2022年4月のことだった。
「赴任時の役職は航空保安大学校事務局会計課長。学校で必要な機材の入札を発注、管理するなど予算に関する業務などを扱う役職です。真面目な人柄の神岡さんには適任だったんじゃないでしょうか」(国交省関係者)
小学校、中学校、高校まで同じ学校で過ごしたという同級生が重い口を開く。
「もともと故人について話すつもりはなかったんです。でも、ネットで孝充について好き勝手なこと書かれているのを見ちゃってね。彼の本当の姿を伝えてほしいんです」
「高校は、親が大変だから都立か国立へ行きたいと思っています」
「中学校までの彼は明るくて、クラスの人気者でした。大体『たかちゃん』『たかみち』なんてみんなに呼ばれててね。小学校の頃は地域のリトルリーグに入っていて、中学でも野球部に入ってた」
小学校時代の卒業文集、作文のタイトルは「僕の将来」だ。神岡さんはこんな夢を綴っていた。
〈ぼくは、中学高校と行き、まともな所へ就職をしたいです。(中略)中学へ行ったら、一日二時間の勉強をして体育もこれからがんばって行きたいと思っています。高校は、親が大変だから都立か国立へ行きたいと思っています〉
幸せな家庭への憧れも。
〈あるていどの給料がとれるようになったら結婚したいです。結婚したらギャンブルだけは、やらないようにしたいです。そして子供を二人ぐらい作って、その子供をすごくいい子に育てたいです。マイホームも建てたいです〉
〈でもぼくの本当の夢は、自分で会社を作ることです。そして(中略)身分制度、太平洋戦争などないような世の中にしたいです〉
前出の同級生が続ける。
「孝充は、小さい頃に交通事故にあって、身長が伸びるのが止まってしまったそうです。そういう身体的ハンデがあったからかな。彼は明るくて、でも人一倍勉強も頑張る努力家でした。高校では将来のことを本気で考えて、都内の私立大学に進学したんです。当時、ウチの高校で大学に行くのは10~20%位でかなり少なかったと思います」(同前)
「今まで経験したことのない勉強を…」
念願かなって大学に現役で合格した喜びを高校時代の卒業文集にも書き残している。
〈受験で今まで経験したことのない勉強をしました。夏などはほとんど遊ばないで夏期講習などに出てがんばり、このおかげで現役で大学に行けたのは高校に入って一番の喜びでした〉
大学卒業後、国交省職員に。その後、地元にマンションの一室を購入。小学校の卒業文集に綴った「マイホーム」の夢も叶えた。
仲間たちに慕われる神岡さんは、中学の同窓会で幹事も務めたという。
「25年前くらいに、中学の同学年全員を集める大規模な同窓会があったんです。孝充は、その発起人のひとりで、200人~300人を集めた。あまりにも人数が多いので、僕も幹事の一人に加わりました。
幹事たちで週1回は集まって進捗報告をしたり、お互い大人になってましたが、飲んで話せば子供の頃と同じままの明るさで。ちょっと毒舌なところもあってね(笑)。いいやつでしたね」(同前)
犯行の1日前の12月27日、神岡さんは仕事を終え、フィリピンにいる妻に会うため出国する予定だった。帰らぬ人を待つ東大阪の自宅には、旅支度が残されたままだったという。
◆◆◆
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(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)
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