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パンデミックで普及した「クリック&コレクト」。米国でサービス急拡大の理由

Business Insider Japan / 2021年9月23日 10時30分

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この記事はインサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「アメリカにおけるクリック&コレクト 2020年・2021年(US Click and Collect in 2020 and 2021)」のプレビュー版。

パンデミック下では、買い物客が人との接触を減らすためにオンラインに移行し、Eコマースが大きく成長した。だが2020年に小売業界で急拡大したセグメントがもうひとつある。それが「クリック&コレクト」だ。オンラインで「クリック」して購入後、自宅まで届くのを待つ代わりに店舗で商品を「コレクト(受け取り)」するというものだ。

インサイダー・インテリジェンスの推計では、アメリカでの2020年のクリック&コレクトによる売上高は前年の倍以上。2024年まで2桁の成長率を維持する見込みだ。ソーシャルディスタンスが求められるなか、クリック&コレクトは買い物客に安心感を与える重要なサービスだった。そして今後も、スピードと利便性を求める購入者の間で人気を維持するとみられる。

※この記事は2021年6月17日に公開した記事を一部編集して再掲載しています

「BOPIS」とは何か

アメリカでの「クリック&コレクト」による売上高の推移と予測のグラフ。 アメリカでの「クリック&コレクト」による売上高の推移と予測(2019〜2024年)。赤色は成長率、青色はEコマースの売上のうち「クリック&コレクト」が占める割合。 Business Insider Intelligence

BOPIS(Buy online, pick up in store)というタームがあるが、これもクリック&コレクトと同じで、オンラインで商品を注文し、実店舗で商品を受け取るプロセスのことを指す。BOPISは、オンラインショッピングの利便性と即日配送の効率性を兼ね備える。

インサイダー・インテリジェンスの定義で「クリック&コレクト販売」は、ネット注文(支払い方法は問わない)された商品やサービスを、小売店や受取拠点の窓口やロッカーで受け取ることを指す。「旅行」「イベントチケット」「各種料金支払い、納税、送金などのペイメント」「飲食」「ギャンブル」などは除外している。

クリック&コレクトの受け取り場所は、安全なロッカーや店舗内の指定コーナーなどさまざまだ。店外の駐車場のカーブサイド・ピックアップ・スポットに車を停めて従業員に到着を知らせ、車まで商品を届けてもらう方法もある。

BOPISは消費者にとって便利なサービスだが、小売店にとってもメリットがある。パンデミック下で普及したクリック&コレクトの人気は続くと見られ、このサービスを提供することで消費者を引きつけやすくなる。インサイダー・インテリジェンスの推計では、2020年にアメリカの消費者がクリック&コレクトで使った金額は724億6000万ドル(約8兆円)で、Eコマースの売上全体のうち9.1%を占める。2021年には、これらの数字は834億7000万ドルと9.9%に増加する見込みだ。

クリック&コレクトで他をリードする小売企業

アメリカの消費者はオンラインで購入した商品をどのように受け取っているのかを示した表 アメリカの消費者はオンラインで購入した商品をどのように受け取っているのか。 Business Insider Intelligence

クリック&コレクトを提供する店は多いが、なかでも際立っているのが以下に挙げるマルチチャネル小売企業だ。2020年におけるアメリカでのクリック&コレクトの売上の64%をこの7社が占めている。

ウォルマート(Walmart) ホーム・デポ(The Home Depot) ベスト・バイ(Best Buy) ターゲット(Target) ロウズ(Lowe’s) メイシーズ(Macy’s) ノードストローム(Nordstrom)

興味深いのは、このリストのなかにはEコマース分野では大手と言えず、一般小売企業のトップ10にもランクインしない企業が入っていることだ。この事実や、7社のクリック&コレクトの売上高の合計が460億ドルを超えていることからも、クリック&コレクト戦略が小売業にとっていかに重要かが分かる。

クリック&コレクトの今後を予測

「クリック&コレクト利用者数」の推移と予測を示したグラフ。 「クリック&コレクト利用者数」の推移と予測(2019〜2024年)。赤色は成長率、青色は全人口に占める割合。 Business Insider Intelligence

アメリカでのクリック&コレクトの売上高は2024年には1409億6000万ドルに達する見込み。また、2020年に1億4380万人だったクリック&コレクトの利用者数は、2024年には1億6000万人以上になると予想される。

成長の背景には、主に3つの要因がある。

中規模小売店でのクリック&コレクトによる売上の増加 クリック&コレクトを選択する購入者の増加 日用品・生鮮食料品をオンラインで買う人の増加

インサイダー・インテリジェンスの調べでは、2020年にアメリカの14歳以上のインターネットユーザーの3分の1強、人口の30.3%にあたる8340万人が、少なくとも1回はクリック&コレクトで日用品・生鮮食料品を買っている。2019年と比較すると67.7%の増加となった。

表紙

パンデミック下で日用品・生鮮食品のオンライン販売が急成長した。「買い物リストを書いたり」「店頭で商品を探したり」「レジで待ったり」する必要がないことが大きな動機となって、消費者は2021年以降もクリック&コレクトを利用し続けるだろう。

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「アメリカにおけるクリック&コレクト 2020年・2021年」は、クリック&コレクトに関する最新予測を掲載。「売上高」「購入者数」「主な小売業者」に焦点を当て解説する。

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[原文:Click-and-Collect 2021: Buy Online, Pick-up In Store (BOPIS) Industry Trends]

(翻訳・野澤朋代)

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