東京都、服部栄養学校の水増し入学&虚偽報告を把握せず、服部校長に講演依頼か

Business Journal / 2014年12月9日 6時0分

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 昨年3月19日、東京・新宿区百人町にある東京都健康安全研究センター本館で開設記念講演会が開催された。都福祉保健局が主催、講師は学校法人服部栄養専門学校の服部幸應校長。テレビなどのメディアによく顔を出している有名人だけに、会場となっている研究センター本館6階会議室は、200人ほどの聴講者で満杯であった。「食の安全・安心と健康」と題した講演は、「食育基本法は私が小泉(純一郎)元首相に働きかけて制定された」といったエピソードに始まり、食中毒予防や塩分摂りすぎへの注意などについて、14時~15時半まで続けられた。
 
 同センターは都民の健康と安全を守る中核となる都の施設だが、都がその開設記念講演会の講師を服部氏へ依頼したことについて、一部から批判が上がっている。同校関係者が語る。

「同校を直接監督・指導する立場にあるのは東京都福祉保健局ですが、同校は水増し入学が常態化しているのです。ちなみに、定員に関しては厳守するよう、通達が厚生労働省や都を含む各自治体から出されています」

 水増し入学が最もひどいのが、調理師科の2年制コース(調理ハイテクニカル経営学科)。同科は2001年に学科設置認可を受けて募集開始をしたが、12年までの規則上の入学定員数は累計で約1000名だが、実際の卒業生(調理師免許取得者数)は1858名に達するという。入学しても40名強は毎年退学していくので、入学者の累計総数は実に2000名にも達していると、同関係者は指摘する。

「同校は都福祉保健局、および厚労省関東信越厚生局へ卒業生累計総数を1000~1100名と報告しています。生徒数に合わせた教室数(実習室含む)、教師の人数なども厳しく定められていますが、毎年定員よりも100名近く水増し入学させている事実を一切報告していないばかりか、豪華な校長室を実習室として届けたりしています。こうした実態から、『これ以上、嘘をつくのは耐えられない』と同校を辞めていった職員は少なくありません」

 ちなみに13年春、渋谷公会堂で行われた同校入学式で掲出されていた調理ハイテクニカル経営学科の入学者数は、定員120人に対し230人となっていた。

 服部氏は冒頭の講演会で、「今、警視庁の仕事をしている」「国の食品安全委員会より都の健康安全研究センターのほうが、はるかにしっかりしている」といった趣旨の発言をし、都とのつながりの深さを強調していた。その理由について同関係者は「服部氏が何よりも恐れているのが、都に水増し定員の実態がばれることで、都には異常なまでに気を使っています」と明かす。

 都は、しかるべき対応を求められているといえよう。
(文=編集部)

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