今年度、景気後退入りでマイナス成長か 消費増税が好循環遮断、来年は景気反転も

Business Journal / 2014年12月12日 6時0分

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 日本経済は4月の5%から8%への消費税率引き上げ以降、順調な成長とはいいがたい状況がぐずぐずと続いている。一方、6月には新たな成長戦略が打ち出され、その後の株価の反応が示すとおり市場からも一定の評価を受けた。ただ、そのすべてが評価されているわけではなく、踏み込み不足の項目があるのも事実である。

 まず、14年の日本経済を簡単に総括すると、消費税率引き上げの影響は当初の想定以上に大きかったと評価できる。なぜなら、日本は2月から景気後退局面入りした可能性が高く、14年度は東日本大震災のあった11年度以降3年ぶりのマイナス成長になる可能性が高まっているためである。安倍晋三政権はアベノミクスの好循環により15年ぶりの賃上げ率を実現した。しかし、消費税率引き上げ以降の消費者物価を見ると、賃金上昇率を上回る+3%の上昇となっており、うち+2%分が消費税率引き上げによるものである。従って、賃金上昇率を上回る消費税率引き上げにより、13年度まで続いてきた好循環が遮断された1年間だったと総括できよう。

 しかし、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動をきっかけに陥った景気後退局面は、少なくとも14年中に回復局面に転じることが期待される。そもそも今回の景気後退は、過剰設備が積み上がった資本ストック調整ではなく、消費税率引き上げに伴う需要減を通じた在庫調整である。また、幸いにも世界経済の2割以上を占める米国経済が、15年中に利上げ観測が高まるほど好調を維持している。

 このため、駆け込み需要の反動減の影響は徐々に緩和することが期待され、実際に消費マインドに比べて企業マインドの落ち込みは軽微にとどまっている。従って、年明け以降は景気の反転を確認する指標が増えることが期待される。

 また、14年の夏場をピークに原油価格が3割以上も急落している。この背景には、サウジアラビアと米国が結託してイランとロシアに圧力をかけようとしているという見方もあるが、基本的には欧州の景気低迷や新興国の景気もたつきにより需要が減少する一方、アメリカのシェール革命による増産等に伴う供給増加により需給バランスが崩れていることがある。こうした状況下では当面原油価格は低位で推移することが予想される。仮に15年の原油入着価格が前年比で2割程度割安となれば、日本経済全体で3兆円以上のコスト削減効果となる。従って、原油価格の急落は15年の景気の神風となる可能性を秘めている。

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