日本人のアルコール離れ深刻化 梅酒のみ消費量増大の謎、世界では日本の酒ブーム到来?

Business Journal / 2015年1月5日 6時0分

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 昨年12月4日、東京・飯田橋にある「梅酒ダイニング 明星」というレストランで「梅酒ヌーボープレス発表会」が行われた。梅酒ヌーボーとは聞き慣れないが、文字通り梅酒の新酒のこと。和歌山の酒造大手で梅酒約35種類を製造販売する中野BCが2011年から販売を開始した。昨年は12月5日が解禁日で、その前日に同社が発表会を行ったのである。

 梅酒は通常、梅の収穫時期の6月に仕込みを始める。醸造アルコールと砂糖が入ったホーロー製のタンクに梅の実を漬け込み1年間熟成させるのだ。ヌーボーの場合は11月下旬に実を取り出し、できたばかりの“新酒”として瓶詰めする。中野BCでは昨年、6月6日の「梅の日」に約20万粒の梅の実を漬け込み、11月27日に実を取り出した。

「2014年は梅の収穫開始時期の6月に好天が続き気温上昇も順調だったので、しっかりとした実に生育しました。このため酸味のあるエキス分を実から十分に抽出でき、すっきりとキレのあるできに仕上がりました」(同社関係者)

 熟成前だからこそ味わうことができる梅本来のフレッシュさと、鮮やかな黄金色が特徴だ。発表会では、タンクから取り出した梅の実(梅酒梅)を活用した特製のタレで食べる福幸豚のしゃぶしゃぶ鍋とせいろ蒸しという期間限定メニューが提供され、参加者はフレッシュなヌーボーと琥珀色の長期熟成梅酒を比較しながら豚料理とのコラボを楽しんだ。

中野BCはこれまで、長期熟成の梅酒とヌーボーのセットを贈答品として一般向けに販売してきたが、昨年からは梅酒ヌーボー単体で飲食店向けに720ミリリットル(税込1404円)と1.8リットル(同2160円)を主力商品として販売し、忘年会や新年会の乾杯の酒としての定着を狙うという。一般向け商品は、梅酒ヌーボーとヴィンテージ梅酒瓶詰め合わせ(各200ミリリットル、セット価格2160円)で1月31日までの期間限定で全国の酒屋、同社HPなどで販売する。

 梅酒ヌーボーで新たな食文化を提言し、顧客拡大を図ろうというわけだ。
 
●世界の和食ブームに乗り海外進出にも積極的

 和食がユネスコの無形文化遺産に登録されてから1年。海外での和食に対する関心と評価は確実に高まっている。この数年、日本酒の輸出が増え認知度も上がってきている。国税庁の統計によると、酒類の輸出金額(13年)は251億円で10年前の2.3倍になった。なかでも日本酒は03年の39億円から2.7倍の105億円に増え、人気ぶりがうかがえる。梅酒を含むリキュールも13年の輸出額は25億4500万円で、規模では日本酒の4分の1程度だが、前年比24%増と好調だ。昨年、NHK連続テレビ小説『マッサン』の影響もありブームとなっているウイスキーも輸出額39億8000万円で前年比60%増と大きく伸びている。

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