スズキ、不正蔓延の企業体質…社内最大のタブー「鈴木修会長の引責辞任」論も

Business Journal / 2019年7月7日 8時0分

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 201万台もの大規模リコール(回収・無償修理)につながる新車の検査不正が発覚したスズキは6月27日、本社がある浜松市中区のグランドホテル浜松・鳳の間で定時株主総会を開いた。検査不正問題は関心が高く、午前10時に始まった総会には過去2番目に多い634人(18年比14%増)の株主が出席した。

 議長を務める鈴木俊宏社長は冒頭、検査不正について謝罪した上で「経営陣と全従業員が一丸となって徹底的、永続的に再発防止策を実行する」と述べると、鈴木修会長ら経営陣が立ち上がり、一斉に頭を下げた。

 株主からは検査不正問題に関する質問が相次いだ。10人の株主が質問に立った。

「3年前にも大きな不祥事があった。なぜ、また、さらに大きな不祥事が起きたのか」。スズキでは2016年に燃費データの測定不正が発覚している。そのため、「不正が起きる体質を変えられていないのではないか」との厳しい声が飛んだ。

 俊宏社長は「全部門に当事者意識を持って取り組むよう徹底できていなかった。チェック体制が十分ではなく、私も含めた経営陣が問題を早期に把握できなかった」と釈明した。

 修会長は検査不正について「経営の最高責任者として重く受け止めている。社長が陣頭指揮に立って対策を進めると(再発防止策を勧告した)国土交通相のもとで誓った。私がバックアップしていく」と述べた。修会長は「担当者が適法で大丈夫だと言うのを鵜呑みにし、間違いをしでかした」と発言したが、これは部下に責任を押し付けるもので、本当に反省し、不正を繰り返してきた企業文化と決別できるのか、と疑う声が上がる。

 総会では修会長、俊宏社長の再任など取締役8人の選任議案など3件が承認・可決された。総会は、ほぼ例年通り、およそ2時間で終了した。

 修会長への賛成比率は66%で、前年の93%から27ポイント大幅に下がった。俊宏社長への賛成比率も70%と前年の94%から大きく下落した。ほかの取締役の選任には8割以上が賛成している。

 創業家に対する株主の目は厳しい状況にある。

過去最大の1億9650万円の過料か

 スズキは湖西工場(静岡県湖西市)など県内3工場での出荷前の完成検査で、不合格なブレーキなどを「合格」としたほか、無資格の従業員が有資格者の判子を使うなどしていた不正が判明。4月19日から国内過去最大規模の201万台のリコールを国土交通省に届け出た。

 国交省は6月7日、完成車検査で国の基準を逸脱した試験をしていたスズキに対し、意識改革や組織風土の改善を求める勧告書を交付。不正が長年放置されていたとして当分の間、重点的な監視対象とすることを通告した。自動車の“心臓部”であるブレーキで検査の不正が行われていたことを重視した。

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